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【2021年度版】電子カルテ導入に利用できる補助金は?「IT導入補助金」の申請方法や難易度について解説


そもそも補助金とは何か

国または地方公共団体が事業者に対して行う返済不要な金銭の給付

国が補助金を交付する目的は、国の政策目的にマッチする事業者(法人・個人など)の取組みを金銭的に支援することにより、政策目標を達成することです。

税金などの貴重な財源を使用するため、法令や予算での定めに従って、公正かつ効率的に給付するように運営されています。

補助金に関する法律には次のようなものがあります。

なお、政府が金銭を給付することを「交付する」といいます。

必ずしも受給できるわけではない

上記の背景から、補助金の手続きを必要とし、公益性や各補助金の支給目的などに基づき、一定の申請条件や審査があります。審査によって補助金を交付する事業者を選ぶことを「採択」といい、採択された事業者のことを「交付決定事業者」といいます。

なお、補助金に類するものとして、給付金や助成金などがあり、審査の有無や財源の違い、支給率などで分類することはできるものの、法律上の明確な定義はなく、例外も存在するため、ここでは特に断りが不要な場合は補助金という言葉で統一します。


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いまクラウド電子カルテが対象となる補助金は

2021年11月17日現在、クラウド電子カルテが対象となる補助金は、経済産業省管轄の「IT導入補助金(正式名称:サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金)」があります。


IT導入補助金

出典:IT導入補助金ポータルサイト

2017年度から経済産業省と独立行政法人中小企業基盤整備機構の監督のもと、実施されている補助金です。

中小企業・小規模事業者(以下「事業者」)が「自社の置かれた強み・弱みを認識、分析し、把握した経営課題や需要に合ったITツールを導入することで、業務効率化・売上アップといった経営力の向上・強化を図っていただく」ために、経費の一部が補助されます。

申請においては、ITツールを取り扱うIT導入支援事業者が申請をサポートします。

制度概要

2021年度は、通常枠(A・B類型)に加えて、「ポストコロナの状況に対応したビジネスモデルへの転換に向けて、労働生産性の向上 とともに感染リスクに繋がる業務上での対人接触の機会を低減するような業務の非対面化」に取り組む事業者を優先的に支援する低感染リスクビジネス枠(C・D類型)があります。

C類型は、独自のITツール要件(詳細は後述)がある分、補助率が大きく、また契約済(支払済)の場合も対象となることが特徴です。


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類型
通常枠
低感染リスクビジネス枠特別枠
(新設)
A類型
B類型
C類型-1
C類型-2
D類型
補助金
対象金額
30万~
 150万未満
150万~
 450万未満
30万~
 300万未満
300万~
 450万以下
30万〜
 150万以下
補助率
1/2
1/2
2/3
2/3
2/3
ITツールの
制約
なし
なし
あり
あり
あり
契約後
申請
不可
不可
2021年1月8日以降のみ可
2021年1月8日以降のみ可
2021年1月8日以降のみ可

表1. IT導入補助金のA類型・B類型・C類型・D類型の比較


C類型の対象となる事業とクラウド電子カルテの位置付け

各類型の対象は以下のとおりであり、クラウド電子カルテは院内での情報共有や連携に寄与すること、導入費用の金額からC類型-1にあたります。

<A類型>
6つの共通プロセスのうち、“共P-01~各業種P-06“から必ず1つ以上の業務プロセスを担うソフトウェアである必要あり。また、補助金額が30万円以上150万未満であることが条件。

<B類型>
“共P-01~汎 P-07“の内、必ず4つ以上を担うソフトウェアである必要あり。また、補助金額が150万円以上450万円以内であることが条件。

<C類型>
業務の非対面化を前提とし、異なるプロセス間での情報共有や連携を行うことで補助事業者の労働生産性の向上に寄与するもので、連携型ソフトウェアとしてITツールを導入する際に選択する類型。
補助金額がC-1類型が30万円以上300万円未満、C-2類型が300万円以上450万円以内であることが条件

<D類型>
業務の非対面化およびクラウド対応されていることを前提とし、複数のプロセスにおける遠隔地等での業務を可能とすることで補助事業者の労働生産性の向上に寄与するものとして登録されたITツールを導入する際に選択する類型。


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ITツール(クラウド電子カルテ)選定における注意事項

世の中にある全てのクラウド電子カルテが対象ではなく、IT導入支援事業者(メーカーや代理店など)がITツールとして登録しているもののみが対象です。例えば、CLINICSカルテは、提供元のメドレーがIT導入支援事業者として認可されたうえで、補助金の対象となるITツールとして登録されています。

また、クラウド電子カルテと一緒にC類型に該当する他のITツールも合わせて申請することも可能ですが、クラウド電子カルテと同じIT導入支援事業者が登録しているITツールしか選定することができません。また申請は一度にまとめて行う必要があります。

加えて、対象となる費用は、初期費用と12か月分の月額費用までとなります。

オプション費用も、IT導入支援事業者がITツールとして登録していれば対象となります。

申請の条件(C類型)

申請の条件は様々なものがありますが、大きくは3種類に分類されます。以下では特に認識しておくべき条件を記載いたします。

1) そもそも満たしていないと申請できない条件

  • gBiz IDプライムを取得していること →ないと申請マイページにログインできません
  • SMSを受信できる携帯電話をもっていること →ないと申請完了直前に必要な個人認証ができません

2) 満たしていなければ申請したとしても不採択になる条件

  • ITツールの金額が合計で45万円以上であること
  • 事業規模が一定数以下であること
    • 医療法人の場合は「従業員が300人以下」であること
    • 個人事業主の場合は「20人以下」であること
  • 別のツールで今年度のIT導入補助金に採択されていないこと
  • 必要書類が揃うこと
    • 法人の場合は「法人税の納税証明書」が用意できること
    • 個人事業主の場合は「所得税の納税証明書」と「所得税確定申告書B」が用意できること
  • 交付申請の直近月において申請者が営む事業場内最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上であること
  • 補助事業を実施することによる労働生産性の伸び率の向上について、1年後の伸び率が3%以上、3年後の伸び率が9%以上、及びこれらと同等以上の数値目標を作成すること

3) 採択されたとしてもその後の実績報告で補助金を受けられない条件

  • ITツールの契約日が2021年1月8日以前であること
TIPS.
gBiz IDプライム:IT導入補助金含め、さまざまな行政サービスにログインできるアカウント


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申請の流れ

申請の流れは大きく6ステップあります。

1. ITツール・IT導入支援事業者の選定

IT導入支援事業者・ITツール検索から利用したいITツールとそれを取り扱う事業者(IT導入支援事業者)を選定します。

2. 申請マイページの開設(事業者→IT導入支援事業者)

IT導入支援事業者に連絡して、申請マイページを開設依頼を行います。※架空申請防止の観点からこのような仕組みが敷かれているようです。

その後、IT導入支援事業者が申請マイページを案内します。

3. 申請準備(補助事業者)

申請マイページにgBiz IDでログインし、交付申請の手引きに従って必要項目の入力と必要書類の添付などを行います。必要項目の入力の大半は選択式です。

4. 申請支援(IT導入支援事業者)

補助事業者による一定の準備が完了すると、IT導入支援事業者に引き継がれます。IT導入支援事業者は、補助事業者による入力内容・添付書類の確認します。もし不備や疑義があった場合は、補助事業者(ステップ3)に差戻します。

さらに、事業計画やITツールの内容・金額の入力など、IT導入支援事業者にのみ権限が与えられている手続きを行ったうえで、補助事業者に再度引き渡します。

5. 申請準備(補助事業者)

補助事業者はステップ3の内容も踏まえ、残りの必要項目の入力や宣誓事項のチェックなどを行います。

6. 申請(補助事業者)

最後に、SMS認証を行ったうえで提出します。提出後の修正はできませんが、審査前であれば申請を破棄して最初から申請をやり直すことは可能です。

申請後、所定の発表日に採択または不採択の通知がマイページに届きます。

申請スケジュール


1時締切分
締切日
5月14日(金)17:00
交付決定日
6月15日(火)
2次締切分
締切日
7月30日(金)17:00
交付決定日
8月31日(火)
3次締切分
締切日
9月30日(木)17:00
交付決定日
10月29日(金)
4次締切分
締切日
11月17日(水)17:00
交付決定日
11月17日(水)17:00
5次締切分
締切日
12月中予定
交付決定日
2022年1月中予定

採択率

採択率は、50%程度と言われています。

業種問わず、申請内容や必要書類について明らかに不備がある(手引きの指示に従っていない)場合は問答無用で不採択になってしまうので、顧問税理士などの第三者やIT導入支援事業者と協力して申請することをお勧めします。

採択後の流れ

採択後は、所定の期間(事業実施期間と言います)内に申請時のITツールの契約・支払を示す書類を提出します。その際もIT導入支援事業者が介在し、内容に不備がないことを確認します。この時点で、採択が取り下げになることはありません。

なお、不採択の場合でも、申請期間内であれば再度申請することができます。


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