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【最新版】電子カルテおすすめメーカー12選!主要メーカー比較ポイント付き
医療現場を支える方々にとって、システムの入れ替えは一生に何度もない大きな決断です。特に最近では、度重なる制度改正への対応に追われる中で、「今のシステムが将来も通用するのか」あるいは「どのタイミングが買い替えの正解なのか」といった難しい判断を迫られる場面が増えています。厚生労働省の医療施設調査(令和5年)によると、診療所における電子カルテ普及率は55.0%となっています。こうした状況において、ひとつの明確な指標となるのが、厚生労働省が推進する「医療DX」の動きです。国は2030年までの全医療機関への普及率100%を目指し、「標準仕様に準拠したクラウド型システムの導入・移行」を強く推奨しています。本記事では、この転換期にどのような視点でシステムを選ぶべきかを紐解きつつ、電子カルテの種類ごとに最新のおすすめメーカーを厳選。特に主要7メーカーについてはさまざまな比較ポイントも詳しくまとめました。自院に合ったシステムを見つけるガイドとしてお役立てください。

1. 電子カルテの最新トレンドとは?
電子カルテを選ぶ際、今もっとも重視すべき観点は何か。答えは「標準化への対応力」と「クラウド型であること」の2点です。2030年の普及率100%という目標に向け、国は電子カルテの「標準化」を本格的に推進しています。この流れを理解しておくと、なぜ今クラウド型が推奨されるのかが自然と見えてきます。
医療情報の「分断」を解消する、標準化の動き
標準化のゴールは、医療機関をまたいだ情報共有をスムーズにすることです。現在はメーカーごとに独自の形式でデータが保存されているため、他院との情報連携が難しい状況が続いています。これを国が主導して「共通言語」に統一することで、医療機関同士が情報をやり取りしやすい環境を整えようとしているのです。この「標準化」に向けて、現在は以下の2つのシステムが軸となって動いています。
標準型電子カルテ:デジタル庁が開発中の、最小限の機能に絞った「公営カルテ」。厚生労働省と連携しながら、2026年度中の完成を目指して開発が進んでいます。
標準型準拠カルテ:国の標準仕様に準拠し、使い勝手を追求した「民間の電子カルテ」。現時点での主流であり、今後もその傾向が続くと見られています。
たえまないルール変更に「クラウド」で備える
2030年の普及率100%に向け、標準化の要件は今後もアップデートされ続けます。オンプレミス型ではその都度、多額の改修費用と手間がかかりますが、クラウド型なら自動かつ低コストで最新の制度へ適応し続けることができます。今クラウドを選ぶのは単なるトレンドではなく、将来にわたって改修コストや手間に振り回されないための、経営的な観点からの判断といえるでしょう。
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2. 選定の要、レセコンの2大形態とは?
電子カルテ選びの最初の分岐点は、レセコン(医事会計システム)との組み合わせ方にあります。おすすめの12選を紹介する前に、レセコンとの関係を整理します。保険診療を行うクリニックには2つのスタイルがあり、どちらを選ぶかでスタッフの負担や窓口の待ち時間が大きく変わります。ここで重要なのは、前述の通り、どのスタイルを選ぶにしても「クラウド型」を選択することが経営上の必須条件であるという点です。この前提を踏まえ、まずは自院の基盤となる2つのスタイルの特徴を見ていきましょう。
※自費診療メインの場合は、会計まで一括管理できる「自費特化型」が主流となります。後述する美容・自由診療向けのシステムも同様に、すべてクラウド型を前提に選定しています。
【レセコン一体型】業務をシンプルにし、スムーズな連携を可能にする形態
カルテと会計が統合されたシステムです。同一の操作感で入力でき、データの即時連携が最大のメリット。カルテ確定と同時に会計へ反映されるため、入力ミスを防ぎ、窓口の待ち時間も大幅に短縮できます。窓口が一本化されるため、トラブル時の連絡先が明確な点も現場には心強いポイントです。
【ORCA連動型】高い信頼性と、将来への柔軟性を保つ形態
日本医師会が提供する「ORCA(オルカ)」と好みの電子カルテを組み合わせるスタイルです。日医標準レセプトとして圧倒的なシェアを持つORCAは、改定への対応が早く正確です。将来的にカルテ画面だけを変更しても会計データは継続利用できるため、特定メーカーに縛られない柔軟な運用が可能です。
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3. 電子カルテおすすめメーカー12選!
自院の「診療スタイル」と「レセコン形態」の掛け合わせで、最適なシステムが絞り込めます。ここからは、クラウド型であり、かつ今選ぶべき電子カルテをカテゴリー別に紹介します。特に汎用型ともいえる主要7メーカーに関しては、基本スペックはもちろん、どんなクリニックにおすすめかなど、比較しやすいポイントをわかりやすくまとめました。
汎用型:一般外来を支える主力システム7選 |
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CLINICS(株式会社メドレー)
【レセコン一体型】
企業形態:東証プライム上場
設立:2009年
サポート:オンライン・電話・導入時対面(オプション)
セキュリティ:ISMSクラウドセキュリティ認証取得・端末認証
予約から会計、経営分析までひとつの画面で完結するオールインワンシステムです。AIアシストによりカルテ入力の手間を大幅に省けるほか、患者さん向けアプリを通じた快適な通院体験の提供で、かかりつけ患者さんの定着にもつながります。専任スタッフによる手厚いサポートがあるため、初めての導入でも安心して進められます。「システムが多すぎて管理しきれない」「患者さんにもっとスムーズに通院してもらいたい」といった悩みを抱えるクリニックにおすすめです。
引用:CLINICS
MAPs for CLINIC(株式会社EMシステムズ)
【レセコン一体型】
企業形態:東証プライム上場
設立:1980年
サポート:全国拠点による対面・リモート
セキュリティ:閉域網接続対応・データセンター二重化
レセコンのトップシェア企業が、その知見をクラウドに凝縮したシステムです。各診療科に特化した入力テンプレートを豊富に備え、他社システムとの接続実績も豊富なため、すでに導入している検査機器や周辺ソフトをそのまま活かせます。「今の機器はそのままにしたい」「レセコンだけは絶対に信頼できるものを使いたい」という方に適しています。
引用: MAPs for CLINIC
CLIUS(株式会社DONUTS)
【ORCA連動型】
企業形態:非上場
設立:2007年
サポート:オンライン・電話
セキュリティ:SSL暗号化通信・WAF導入
直感的に操作できる設計で、PCに不慣れなスタッフでも短期間で使いこなせます。AIによる入力補助やセット登録も充実しており、端末を選ばず動作も軽快です。「スタッフの入れ替わりが多く、そのたびに操作を覚えさせるのが大変」「受付と診察室で同時に使いたい」というクリニックにおすすめします。
引用:CLIUS
エムスリーデジカル(エムスリーデジカル株式会社)
【レセコン一体型】
企業形態:非上場(東証プライム上場・エムスリーグループ)
設立:2015年
サポート:オンライン・電話
セキュリティ:ISMS認証取得・電子証明書による端末認証
AI自動学習機能が医師ごとの入力パターンを覚え、処置や処方を予測して提案してくれます。使えば使うほど入力の手間が減っていく点が大きな特徴です。iPadやスマートフォンにも対応しており、診察室の外でもカルテの閲覧・入力が可能。「カルテ入力に時間を取られすぎている」「往診先でもカルテを確認したい」という方に向いています。
引用:エムスリーデジカル
Qualis(株式会社ビー・エム・エル)
【レセコン一体型】
企業形態:東証プライム上場
設立:1955年
サポート:全国拠点による対面・リモート
セキュリティ:3省2ガイドライン準拠・二要素認証
検査受託最大手のBMLが提供するシステムで、外注検査の依頼から結果の取り込みまでの流れが非常にスムーズです。画面レイアウトを自院の使い方に合わせて自在に変えられるほか、診療アラーム機能で患者さんごとの予定を一目で把握できます。「検査結果の取り込みに手間がかかっている」「画面を自分の使いやすいように整えたい」という方におすすめです。
引用:Qualis
Medicom(ウィーメックス株式会社)
【レセコン一体型】
企業形態:非上場(PHCグループ)
設立:2023年(Medicomブランドは50年以上の歴史)
サポート:全国100拠点以上による対面・リモート
セキュリティ:専用VPN接続・ISMS認証取得
日本で初めて電子カルテを開発したMedicomブランドのクラウドモデルです。長年にわたって積み重ねてきた医事会計のノウハウはそのままに、クラウドならではの使い勝手を加えた仕上がりになっています。「実績のあるメーカーを選びたい」「困ったときにすぐ来てもらえる体制がほしい」という方に心強いシステムです。
引用:Medicom
BrainBoxCloud II(株式会社ユヤマ)
【レセコン一体型】
企業形態:非上場
設立:1964年
サポート:対面・リモート
セキュリティ:ハイブリッド保存(院内・クラウド)・多要素認証
調剤機器メーカーとしての知見を活かし、薬の相互作用チェックや処方提案の機能が充実しています。院内にサブサーバを置くハイブリッド構成を採用しているため、通信障害が起きても診察を止めずに継続できます。「処方ミスのリスクをできる限り減らしたい」「ネット回線が不安定な地域で開業している」という方に特に適しています。
引用:BrainBoxCloud II
在宅型:訪問診療に特化したシステム2選 |
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モバカルネット(NTTプレシジョンメディシン株式会社)
【ORCA連動型】
在宅医療の現場に特化して開発されたシステムです。タブレット1台で訪問先から情報の参照・入力ができ、医師・看護師・ケアマネジャーなど多職種間での情報共有もスムーズに行えます。訪問時に必要な各種文書をまとめて作成できるため、移動の多い在宅診療の事務負担を大幅に軽減できます。NTTグループの堅牢なセキュリティ体制と災害対策を備え、安定した訪問診療を後押しします。
引用:モバカルネット
セコムOWEL(セコム医療システム株式会社)
【ORCA連動型】
外来診療と在宅医療の両方をカバーできる設計のシステムです。セコムグループのセキュリティ基盤を土台にしているため、院外でのカルテ操作も安心して行えます。画面がシンプルで操作しやすく、訪問先でもスタッフ間のリアルタイムな情報共有が可能です。訪問スケジュールの管理や複雑な公費の計算にも対応しており、外来と訪問を一つのシステムでまとめて管理したいクリニックに向いています。
引用:セコムOWEL
自費型:美容・自由診療向けシステム3選 |
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medicalforce(株式会社メディカルフォース)
【自費特化型・ORCA連動型】
美容クリニックに特化したクラウド型のオールインワンシステムです。電子カルテに加え、予約・在庫・患者さんの来院履歴や分析データの管理までを一括して行えます。経営状況をダッシュボードで可視化できるため、現場の数字をそのまま経営判断に活かしやすい点が強みです。スタッフの入力負担を抑えながら、売上の改善にも目を向けたいクリニックにおすすめです。引用:medicalforce
キレイパスコネクト(GMOビューティー株式会社)
【自費特化型・ORCA連動型】
集客プラットフォーム「キレイパス」と連携できる点が最大の特徴です。予約・事前問診・決済・再来院の促進まで、患者さんとのやり取りを一連の流れで自動化できます。受付まわりの事務作業をシステムに任せることでスタッフが接遇に集中できる環境をつくりやすく、SNS経由の集客から院内の受付対応までをつなげたいクリニックに適しています。
引用:キレイパスコネクト
B4A(株式会社B4A)
【自費特化型・ORCA連動型】
自由診療の予約・決済体験の改善に強みを持つシステムです。リアルタイムでの予約精度が高く、患者さんがオンラインで完結できる場面を増やすことで電話対応の負担を減らせます。オンライン決済やデジタルギフトなど、新患の獲得や再来院を後押しする機能も充実しており、クリニックの雰囲気に合った洗練されたUIで患者さんへの印象づくりにも貢献します。
引用:B4A
4. スムーズな導入と運用への4ステップ
自院に最適なシステムが決まったら、次は「いかに現場へ定着させるか」が重要になります。電子カルテの入れ替えは、スタッフの業務フローを大きく変えるプロジェクトです。混乱を最小限に抑え、スムーズに運用を開始するための実務的な4ステップを整理しました。
STEP1:デモ体験とスタッフの意見集約
実際の操作感は、スペック表だけでは判断できません。複数の製品をデモで比較し、毎日カルテに触れる看護師や事務スタッフの意見を必ず集約しましょう。現場の合意形成が、導入後の「使いにくい」という不満を防ぐ最大の鍵となります。
STEP2:ネットワーク環境の再構築
クラウド型を快適に活用するには、安定したネット回線が不可欠です。今後の医療DX対応を見据え、高セキュリティなルーターの導入や、院内のWi-Fi環境が診察室や処置室まで安定して届くかを事前確認しておくことを推奨します。
STEP3:既存データの移行範囲を決定
旧システムから全てのデータを移行しようとすると、多額の費用と時間がかかる場合があります。実務上「過去3年分」などの必要な範囲に絞ることで、移行コストを抑えつつ、新システムへの切り替えを迅速に行うことが可能です。
STEP4:院内研修と運用ルールの策定
本格稼働の1か月前から、スタッフ全員で操作研修を行いましょう。単なる操作方法だけでなく、記事内で解説した「レセコン連携」を意識した入力ルールの統一を行うことで、稼働後の診療効率が大きく改善されます。
5. 導入や乗り換えの疑問、お答えします
電子カルテの導入・乗り換えを検討するなかで、多くのクリニックから寄せられる疑問をまとめました。
Q1. 導入・乗り換えにかかる費用の目安は?
クラウド型は初期費用を抑えやすく、目安として100〜200万円程度(データ移行が不要な場合はさらに低く収まるケースも)、月額数万円の運用費という構成が一般的です。一方、オンプレミス型は初期費用だけで300〜500万円以上になることが多く、数年に一度の更新費用も別途かかります。費用はシステムや端末数によって大きく変わるため、複数のメーカーに見積もりを依頼したうえで比較することをおすすめします。
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Q2. 契約から稼働まで、どれくらいの期間がかかりますか?
一般的なクリニックの場合、契約から本格稼働まで1〜3か月程度が目安です。初期設定やスタッフ研修、データ移行の有無によって前後するため、開業時であれば物件確定と同時に動き始めるくらいのタイミングが理想です。既存システムからの乗り換えの場合は、旧システムの契約終了時期に合わせた計画を立てると移行コストを抑えやすくなります。
Q3. 通信障害が起きたとき、クラウド型でも診察を続けられますか?
メーカーによって対応が異なります。クラウド専用型の場合、回線が途絶えると操作が制限されるケースがあるため、バックアップ回線(モバイルルーターなど)の準備が推奨されます。一方、BrainBoxCloud IIのように院内にサブサーバを置くハイブリッド構成のシステムは、通信が落ちても診察を継続できる設計になっています。BCP対策を重視するクリニックは、導入前にオフライン時の挙動をメーカーに確認しておくと安心です。
Q4. 今のシステムから乗り換える場合、過去のデータはどうなりますか?
多くのシステムで過去データの移行に対応していますが、旧システムのデータ形式や保存量によって難易度とコストが変わります。全履歴をまとめて移行しようとすると多額の費用がかかるため、「直近3年分のみ移行し、それ以前は参照用に保管する」という方針をとるクリニックが多い状況です。移行の範囲と費用は、導入前にメーカーと詳細を詰め、見積書に明記してもらうことをおすすめします。
6. まとめ
国は2030年を目標に電子カルテの普及率100%を掲げ、次回システム更改のタイミングでのクラウド型への移行を強く推奨しています。この大きな転換期を「クリニックの可能性を広げる好機」にできるかは、システム選びの視点にかかっています。医療DXの波に、より主体的に備えるために、以下の3点を振り返りましょう。
1. クラウド型であることを大前提にする
2. 自院のスタイルに合うレセコン形態(一体型・連動型)を見極める
3. 周辺システム(予約・問診等)との親和性を重視する
これらの条件を兼ね備え、次世代のスタンダードとして選ばれているのがCLINICS。クラウド型を中心に、診療・経営・医療DXをAIと一体化したシステムで、変わりゆく医療環境にいち早く適応します。「今の診療フローをどうデジタル化すべきか」など、迷われることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。自院にとっての最善策をご提案いたします。

【参考資料】
厚生労働省「電子カルテの普及について」(令和8年3月12日)/厚生労働省
電子カルテの普及について(第26回医療等情報利活用ワーキンググループ 2025年12月10日)/厚生労働省
電子処方箋・電子カルテの目標設定等について(令和7年7月1日)/厚生労働省
医療DXについて/厚生労働省
※本記事の内容は2026年5月時点の情報に基づいています。制度・開発スケジュール・各システムの仕様は変更となる場合があります。最新情報は必ず公的機関および各メーカーにご確認ください。
執筆監修者
CLINICS事務局
株式会社メドレー
医療現場のDXパートナーとして「医療ヘルスケアの未来をつくる」を理念に、開業を目指す先生や開業医の方々に寄り添う情報を発信しています。お届けするのは、オンライン診療や電子カルテ関連、開業準備を成功へ導くノウハウ、最新の医療制度・法令などさまざま。ITの力で人と医療の現場をつなぎながら、日々の診療やクリニック経営に役立つ知見を丁寧かつ分かりやすくまとめています。ぜひ、理想とするクリニックづくりのヒントとしてご活用ください。