
レセコン選びの基礎知識|レセコンの機能とレセコンメーカー選びのポイントを紹介
レセコンとは、レセプトコンピュータの略で、レセプトを作成するソフトウェアのことです。ここでは、レセコンとはどんなものなのか、レセコン選びの基本の考え方やレセコンメーカー選びのポイントを紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
- レセコンとは?
- レセコンの機能
- どんなレセコンがあるか
- レセコン選び、基本の考え方
- レセコン選びのポイント
関連記事:クラウド型電子カルテを導入するために必要なハードウェアの選び方とは
目次[非表示]
- 1.レセコンとは
- 2.レセコンの機能
- 2.1.国内のレセコン普及状況
- 3.どんなレセコンがある?
- 3.1.レセコンメーカーは寡占状態
- 4.レセコン選び、基本の考え方
- 4.1.サポート体制を確認
- 4.2.レセプト業務はどれくらい手間がかかるのか
- 5.まとめ
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レセコンとは
レセコンとは、レセプト(診療報酬明細書)を作成するためのコンピュータのことをさします。他に「医療事務コンピュータ」「医療コンピュータ」とも呼ばれています。
主に医療機関の窓口等で医療事務スタッフが使うことが多く、主に健康保険組合などの機関に対して、診療報酬を請求する「レセプト(診療報酬明細書)」の作成を行います。
レセプトとは、ドイツ語でレシート、つまり「領収書」の意味をもつ言葉。診療報酬請求明細書の通称。病院や診療所が医療費の保険負担分の支払いを公的機関に請求するために発行する。診療報酬明細書。
出典:ウェブリオ辞書 | https://www.weblio.jp/content/%E3%83%AC%E3%82%BB%E3%83%97%E3%83%88
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レセコンの機能
レセコンの目的は「診療報酬の請求業務を行うこと」にあります。
- 診療内容の入力、保険点数の自動計算
- 記入データの点検
- レセコンと電子カルテの連携 など
ほかにも、請求関連情報を分析して経営状況に関するレポートを作成する機能付きのものもあり、医療機関の経営分析に活かすこともできます。
国内のレセコン普及状況
平成31年2月診療分における、診療所のレセコンの普及率は98.1%(施設の1.9%が紙カルテ)で、ほぼ100%のクリニックが、レセプトコンピューターを導入しています。これから開業するクリニックには、レセコンは欠かせないことがわかります。
参考:レセプト請求形態別の請求状況(平成30年度) | 社会保険診療報酬支払基金
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どんなレセコンがある?
レセコンは大きく2つに分けられます。日本医師会が出すORCA(オルカ)と、それ以外です。
ORCA |
ORCA以外 |
|
---|---|---|
特徴 |
日本医師会が医療のIT化、医療情報の標準化を進めるために開発したレセプトコンピューター ベンダーはソフトウェア系の企業が多い |
レセコンメーカーが数十社あり、レセコンソフトも同数程度ある ベンダーは自社のことがほとんど |
サポート体制 |
サポート体制はベンダー会社によって違う 同じORCAを使っていても対応は変わるため注意が必要 |
メーカー・ベンダーともに医療事務に詳しいことが多く、サポート能力が高い |
参考①:ORCA Project | 日本医師会ORCA管理機構
参考②:レセプトコンピュータ製品一覧 | 2010/12/24 TechTargetジャパン
レセコンメーカーは寡占状態
国内のレセコンは上位数社が全国シェアの大半を占めており、上位2社でシェアの半分以上、上位5社でシェアの3/4以上を占めるなど、寡占が進んだ状態になっています。
- PHC(パナソニックヘルスケア)株式会社(メディコム ファーネス)
- EMシステムズ(Recepty NEXT)
- 三菱電機インフォメーションシステムズ(調剤Melphin)
- 富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社(Pharma-SEED AS)
- ユニケソフトウェアリサーチ株式会社(P-CUBE)
日本で最初にレセコンを作ったPHC(当時三洋電機)が先発優位方全国シェア1位を長年キープ。他、上記のような数社がメインでシェアを寡占しています。
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レセコン選び、基本の考え方
電子カルテとレセコンは、双方とも医療機関の経営にとって非常に大切なシステムです。電子カルテは、紙のカルテと比較して、記入する速度が上がり記入漏れも失くしやすくなります。その結果、診療に関わる信頼性や正確性が上がり、診察にかかる時間を短縮できる効果が期待できます。また、記入された情報は電子情報として保管できるため、カルテの整理がしやすくなるのです。
レセコンと電子カルテを同時に使用するにあたって、「電子カルテ・レセコン連動型」と「電子カルテ・レセコン一体型」という2つのスタイルがあることを覚えておきましょう。
- 「電子カルテ・レセコン連動型」電子カルテとレセコンのシステムが別々
- 「電子カルテ・レセコン一体型」電子カルテとレセコンのシステムがひとつ
どちらの場合も電子カルテとレセコンの連動は可能ですが、どちらかのみを導入しているクリニックの場合、後付けで新たなシステムを導入しやすいのが「電子カルテ・レセコン連動型」、別々に入力する手間をはぶくことができ、受付・診察・会計までが一元で管理できるのが「電子カルテ・レセコン一体型」です。
そのため、レセコンの導入を後から行ったり、買い替えを行ったりするときは、上記のポイントをチェックすることでより効率的なクリニック運営が可能となるはずです。
サポート体制を確認
レセコンの操作は、慣れるまで時間がかかることがあります。トラブルが発生したとき、どのようなサポート体制が整っているか確認しましょう。
【チェックポイント】
- 困った時の対応方法と受付時間
- 故障した時の対応方法と受付時間
- 停電・災害時の対応 など
重要なのが、受付時間です。受付時間が短い場合、クリニック営業中に対応してもらえずに困る可能性が大いにあります。また、電話や対面だけでなく、パソコンを使った遠隔サポートがあると慌てずに済むでしょう。
レセプト業務はどれくらい手間がかかるのか
レセプト業務は毎月行われます。その度に手間がかかっていると、スタッフにとって大きな負担になってしまいます。そのため、レセコンによってどれだけ作業が減らせるのか事前に確認しましょう。
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まとめ
レセコンはクリニック運営に直結する非常に大切なシステムです。そのため、実際に現場の声を活かし、レセコンを扱うスタッフが使いやすいレセコンを導入するのがおすすめです。レセプトを作成する際、医師が作成したカルテをもとに、さまざまな情報を入力がかかるため、使いやすいレセコンを導入することが事務員の作業負担軽減にもつながります。
しかし、電子カルテとレセプトが連携していれば、この入力作業が不要になります。毎月の請求書作成までの手間と時間を短縮することができるのは、電子カルテとレセコン連動の大きなメリットと言えるでしょう。利便性の高いレセコンを選ぶことで、業務の効率化や職場の環境改善に役立つはずですよ!
メドレーが提供している「CLINICS電子カルテ」は、使いやすいデザインで、医師の方々から高い満足度を得ています。ぜひ今回の記事を参考にして、レセコンのバージョンアップを検討してみてはいかがでしょうか。