CLINICSカルテの料金・価格・費用

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【実例あり】クラウド型電子カルテを導入するために必要なハードウェアの選び方とは

はじめてクラウド型電子カルテ導入を検討する。ハードウェアは医療機関側で準備すると言われても、具体的に何をどれくらい準備すればよいのかわからない......。勝手に準備したものが利用できないリスクを考えると、あと一歩足を踏み出せずにいる......。

このようなご経験をお持ちではないでしょうか?

従来のオンプレミス型(以下、オンプレ型)カルテ/レセコンの場合、専用のPCやハードウェアを含む形で提供されるのが一般的です。そのため、ハードウェアの保守/サポートを鑑みると、一挙に引き受けてくれる所が大きなメリットの一つではないでしょうか。
※ オンプレ型=院内サーバ型

一方、最近では初期費用/月額費用ともに安価なクラウド型電子カルテが普及し始めていますが、いざ実際に導入を検討するとなるとハードウェアの選び方について、悩まれる方も多いかと思います。

今回は、そのようなクラウド型電子カルテを導入するにあたり、あらかじめ押さえておくべきハードウェアの選び方について、具体的な手順を交えてお伝えします。

関連記事:電子カルテとは?導入のメリットや課題について解説します


目次[非表示]

  1. 1.クリニックに必要なハードウェアとは
    1. 1.1.パソコン(デスクトップPC/ノートPC)
    2. 1.2.モニタ
    3. 1.3.プリンタ
    4. 1.4.スキャナ
    5. 1.5.インターネット環境
  2. 2.CLINICSカルテの推奨する環境とは
    1. 2.1.パソコン/タブレット
    2. 2.2.プリンタ/スキャナ
      1. 2.2.1.モノクロレーザープリンタ
      2. 2.2.2.カラープリンタ
      3. 2.2.3.ラベルプリンタ
      4. 2.2.4.スキャナ
      5. 2.2.5.複合機
    3. 2.3.インターネット環境
    4. 2.4.その他機器
      1. 2.4.1.Webカメラ/マイク
      2. 2.4.2.ルーター
      3. 2.4.3.Wi-Fiアクセスポイント
      4. 2.4.4.スイッチングハブ
      5. 2.4.5.LANケーブル
  3. 3.実際の医療機関における導入事例
    1. 3.1.ケース1:内科
    2. 3.2.ケース2:整形外科
  4. 4.まとめ


▼動画を確認したい方はこちら

下記の動画でも電子カルテの種類や選び方について解説しています。
1時間の長い動画ですが、概要から詳細までを理解するのに参考になるかと思いますので、ぜひ合わせてご視聴ください。


クリニックに必要なハードウェアとは

オンプレ型電子カルテを導入する場合、専用のPCやハードウェアについてカルテメーカーから提供されることが一般的ですが、クラウド型電子カルテの場合には、医療機関にてハードウェアを準備する必要があります。普段、意識することの少ない部分になりますので、クラウド型電子カルテを導入する際に、頭を悩まされる方も多いかと思います。

さて、クリニック運営に必要なハードウェアとは、具体的に何を指しているのでしょうか。一般的に必要とされるハードウェアをご紹介します。

パソコン(デスクトップPC/ノートPC)

クラウド型電子カルテを利用する場合、まず専用のパソコンが必要です。各社電子カルテの仕様により、推奨しているOSやバージョンが指定されており、 Windows/Mac/Linuxなど、事前にご確認されることを推奨します。必要台数については、医療機関によりますが、受付や診察室、処置室など、自院の運用と照らし合わせた台数を心がけてください。

モニタ

モニタ(ディスプレイ)を導入することで、画面の表示エリアを格段に広げることができます。1つのモニタの場合、複数のウィンドウを切り替えて表示されますが、デュアルディスプレイの場合、カルテ画面と予約患者一覧画面を同時に全画面表示することもできるため、診療効率を飛躍的に向上させることができます。

プリンタ

クリニック運営において、領収書や紹介状、処方箋などの各種書類を印刷するためにプリンタは必要不可欠です。レーザープリンタやカラープリンタなどいくつかの種類がありますが、費用面(本体価格/インク代)や自院の運用に合わせて選択する必要があります。

スキャナ

紙媒体資料(紹介状など)や写真、保険証などのカード類を電子ファイル化することで、電子カルテに保存することができます。プリンタ一体型のスキャナもありますが、一定の頻度でスキャナを利用する場合には、簡便性の観点から、専用のスキャナを準備することを推奨します。

インターネット環境

クラウド型電子カルテは、インターネット回線を通じて利用する電子カルテになるため、インターネット環境が欠かせません。院内にサーバを設置する必要がない代わりに、企業が管理するサーバにアクセスし、必要な情報を取得・表示させる点が大きな特徴です。

クラウド型電子カルテで必要なハードウェアは、、上記の通りです。ただ、一口にクラウド型電子カルテといっても、推奨する環境やスペックについては各社異なります。検討しているクラウド型電子カルテの詳細な推奨環境/スペックについては、クラウド型電子カルテメーカー宛にご確認ください。



CLINICSカルテの推奨する環境とは

当社メドレーが提供する「CLINICSカルテ」においては、GoogleChrome(最新版)が挙動する環境を提示していますが、より快適にご利用いただくための環境/スペックとして下記を推奨しています。

パソコン/タブレット

OS
WindowsOSの場合:Windows10 Home/Pro/Enterprise
MacOSの場合:1年以内にアップデートが実施されていること
CPU
インテルCore i5 2GHz以上もしくはAMD Ryzen 5 1600以上
メモリ
8GB以上
ストレージ
SSD 256GB以上もしくはHDD 512GB以上
ディスプレイ
サイズ
24インチ~
ディスプレイ
解像度
1920×1080(フルHD)
※上記解像度以下の場合文字の見切れなど表示が崩れる可能性があります
オフィスソフト
紹介状の作成を行うパソコンについてはWordなどの文書作成ソフトの導入をご検討ください。

※注意事項
CLINICSカルテがクライアント証明書を利用する関係上、タブレット端末でご利用いただける端末は「Microsoft Surface」のみとなります
iOS(iPad)、ChromeOS(ChromeBook)、Android系端末はご利用いただけません

プリンタ/スキャナ

モノクロレーザープリンタ

主に、領収書や請求書、処方箋の印刷時に用います。1日に大量の枚数を印刷することが想定されるため、印字速度や印刷コストを考慮すると、モノクロレーザープリンタが好ましいです。

CLINICSカルテの場合、特に機種指定はありませんが、用途として「A5」サイズの印刷ができることをご確認ください。併せて診断書や診療情報提供所等「A4」サイズの印刷をする可能性を考慮すると、給紙カセット+手差しで2種類の用紙をセットできるようなモデルを選ぶ医療機関も多いです。
※ 追加カセットを購入できるモデルであればよりおすすめです

カラープリンタ

主に、薬剤情報提供書、その他帳票の印刷時に用います。必須ではないものの、医療機関内に1台程カラー印刷できるプリンタがある方が、予備機として用いることができるため好ましいです。

ラベルプリンタ

主に、お薬手帳ラベルや薬袋ラベルの印刷時に用います。

ラベル印刷は位置合わせなどが難しいため、CLINICSカルテの場合、下記モデルを動作検証済みとして推奨しています。下記モデル以外を希望される場合は、事前に営業担当宛へご確認ください。

・機種:ブラザー販売 TD-4550DNWB
・消耗品:長尺紙テープ  <RD-S08J2> サイズ(幅) 90mm

スキャナ

主に、紙媒体資料(紹介状など)や保険証などのカード類を電子ファイル化する時に用います。

当社CLINICSカルテの場合、特に機種指定はありせんが、スキャン対象(紹介状や保険証カードなど)に合わせて、読み取り方式をご検討ください。

複合機

前述のプリンタ・スキャナの代わりとして、同様の機能を備えた複合機でも問題ありません。CLINICSカルテの場合、特に機種指定はありません。

インターネット環境

日常生活で快適にインターネットを楽しむために必要な回線速度と同様に、「実効速度 2Mbps以上、10Mbps」を推奨しています。光ファイバーなどの、持続的に高速な実効速度が得られる環境をご準備ください。

その他機器

Webカメラ/マイク

CLINICSオンライン診療を併せて導入される場合は必須となります。

また、CLINICSカルテのみを導入される場合も、導入支援作業の際に弊社担当者との面談でお使いいただくことがあります。
※携帯電話と画面共有ソフトで代替することも可能なため必須ではありません

また、CLINICSカルテには保険証撮影機能(Webカメラを用いて保険証を撮影、画像として保存する機能)があり、当機能を利用される場合はWebカメラをご準備ください。

パソコンへの内蔵/外付けは問わず、機種指定は特にありません。
※最近販売されているノートパソコンでは内臓されているモデルが多いです

ルーター

CLINICSカルテの場合、特に機種指定はありません。CLINICSカルテに必要なインターネット環境については前述の記載通りであり、特別なルーター(VPN対応ルーターなど)は必要ありません。

一般的なBBルーター(1000BASE-T対応)や回線業者のレンタルルーターでも、特に問題ありません(それ以上の機種でも問題ありません)。

レセプトオンライン請求の接続方式(IP-VPN、IPsec+IKE)問わず、ルーターの機種指定は特にありません。

予約システムや自動精算機、PACSなどカルテ以外の機器を導入しカルテと連携させる際は、それぞれの機器の定めるネットワーク構成やルーター設定などが存在する場合があるため、調整が必要な場合があります。導入支援時にそれぞれの機器メーカーと調整します。
※ルーターにオンライン請求用設定を行うなどの特殊な設定を検討されている場合には、当社ではサポートしかねることをご留意ください

Wi-Fiアクセスポイント

必須ではないため、自院の運用にあわせてご検討ください。CLINICSカルテの場合、特に機種指定はありません。

CLINICSカルテは無線接続でも利用できますが、安定したネットワークで利用いただくため、有線LAN接続をおすすめします。
※無線LAN(Wi-Fi)は、他無線機器との干渉(主に2.4Ghz)や遮蔽物(主に5Ghz)などが原因でネットワークが不安定になることがあります

スイッチングハブ

CLINICSカルテの場合、特に機種指定はありません。1000BASE-T対応機種を接続機器数やポート数と合わせてご検討ください。放熱性能の観点では金属製が好ましいですが、プラスチック製でも特に問題ありません。

LANケーブル

CLINICSカルテの場合、CAT.6(カテゴリ6)以上のケーブルをご検討ください。
※ルーターやwi-fiなど、個別機種に関する記載がありますが、院内ネットワークの構成/運用方法については全体的なマネジメントが特に重要となるため、専門のネットワーク業社の介入を検討することを推奨しています

実際の医療機関における導入事例

クラウド型電子カルテ(CLINICSカルテ含む)を導入する上で必要なハードウェアについて、イメージついたでしょうか。おおよそのイメージはできたものの、実際に現場での運用想定を考慮すると、まだまだ頭を悩ますことも多いかと思います。

実際の医療現場において「どこに」「何を」「何台くらい」設置すれば良いのかのイメージがつくように、実際に導入されている医療機関のハードウェアの手配状況を見てみましょう。
※台数が()の行は必須ではありません。運用に合わせてご検討ください

ケース1:内科

【想定】
・患者数:一日の来院患者数60~80名想定
・スタッフ数:受付2名+看護師2名+Dr1名

設置場所
対象機器
台数
主利用者
用途
受付
デスクトップ/ノートPC
1~2台
医療事務
受付業務/会計
受付
モノクロレーザープリンタ
1台
医療事務
処方箋/明細書
受付
スキャナ
(1台)
医療事務
保険証/紹介状
受付
ラベルプリンタ
(1台)
医療事務
お薬手帳ラベル
診察室
デスクトップ
1台
医師
診察用
診察室
カラープリンタ
(1台)
医師/看護師
紹介状印刷
処置室
採血室
ノートPC
(1台)
看護師
カルテ閲覧
検査オーダー/取込

ケース2:整形外科

【想定】
・患者数:一日の来院患者数100~120名想定
・スタッフ数:受付3~4人+看護師3人+リハスタッフ4人+Dr1人

設置場所
対象機器
台数
主利用者
用途
受付
デスクトップ/ノートPC
3~4台
医療事務
受付業務/会計
受付
モノクロレーザープリンタ
1台
医療事務
処方箋/明細書
受付
スキャナ
(1台)
医療事務
保険証/紹介状
受付
ラベルプリンタ
(1台)
医療事務
お薬手帳ラベル
診察室
デスクトップ
1台
医師
診察用
診察室
カラープリンタ
(1台)
医師/看護師
紹介状印刷
処置室
ノートPC
(1台)
看護師
カルテ閲覧
検査オーダー/取込
レントゲン室
ノートPC
1台
放射線技師
カルテ閲覧
検査オーダー/取込
リハビリ室
ノートPC
1~2台
リハスタッフ
リハ記録/文書作成
リハビリ室
カラープリンタ
1台
リハスタッフ
リハ計画書印刷

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まとめ

最近のトレンドとしても人気の高いクラウド型電子カルテですが、はじめての導入となると見落としがちなハードウェアについて、事前に押さえておく必要があります。

クラウド型による大きなメリットとしては、クリニック拡張に伴いパソコン台数が増えたとしても費用が増加する心配がない点や、最新のパソコン(OSやバージョン)に合わせたバージョンアップを繰り返していることで、常に高スペックな環境で電子カルテを操作することです。

さらに、2020年春より着々と進められている「5G」が普及することにより、高速化、大容量化、多数接続化が見込まれており、今以上の高品質な利用環境下で、クリニック経営に大きな変革をもたらすことが期待されています。

クラウド型電子カルテにご興味のある方や、より詳細を知りたい方は、お気軽に下記の「CLINICSカルテ」の概要資料をダウンロードください。

今後のクリニック運営の選択肢の一つとして、クラウド型電子カルテについても、今一度、検討してみませんか?



CLINICS編集部

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