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レセプト業務とは?医療事務に欠かせない診療報酬明細書作成業務の仕組み・流れについて解説

医療事務の仕事の大部分を占め、もっとも専門知識を要する「レセプト業務」。ここでは、レセプト業務とはなにか、という基本の部分から、診療報酬の支払われる仕組み、レセプト業務の流れなどを詳しく紹介しています。これから医療事務として働いていきたいとお考えの方に参考になる内容です。

この記事を読むと以下のことがわかります。

  • レセプト業務とは?
  • 診療報酬が支払われる仕組み
  • レセプト業務の流れ
  • レセプト業務に必要な資格や取得難易度


レセプト業務とは?

レセプト業務とは、「国民健康保険団体連合会」や「社会保険診療報酬支払基金」などの健康保険の保険者に診療報酬を請求する業務のことです。患者のカルテにある診察情報から、医療保険制度に従ってレセプトを作成し、レセプトの内容についての点検や訂正も行います。

現場でレセプト業務にあたるためには、ミスのない正確なスキルを取得しておく必要があります。そのために、後述する資格を勉強しておくのがよいでしょう。経験があったり、今まさに働いているなどであれば経験としてはレセプト業務を知っていると思いますが、しっかりと知識を得ておくことで、よりスムーズな業務の遂行が可能となるでしょう。

レセプトの一般的な定義:「レセプト」とは、保険者に請求する診療報酬明細書のこと。

診療報酬とは?: 「診療報酬」とは、診療に要した費用のこと。診療報酬点数表に基づいて点数で算出される。


レセプト業務の流れ

ここからは、レセプト業務の流れについて解説していきます。

レセコン(レセプトコンピューター)に診療情報を入力する

診療報酬点数は、入力した英数字をもとにレセコンが自動的に算出してくれますが、診療内容は、その都度レセプトコンピューター(レセコン)に入力しなければなりません。

基本的には毎日行う業務であり、医療事務が行う場合と、医師が行う場合とがあります。

レセプトを作成、レセプトの点検・確認をする

月末から翌月10日にかけて患者ひとりずつの1ヶ月の診療内容をまとめる「レセプトの出力業務」を行います。大勢の患者を抱える医療機関はその分作業量も多くなりますが、基本的には日々のレセプトの積み重ねですから、出力時の診療報酬の計算はレセコンが行ってくれます。

ただし、レセプトの出力はレセコンが行うものの、日々のレセプト入力にミスがあると、この算出のタイミングで計算が合わなくなってしまいます。入力時に間違っている可能性もあるため、ひとつずつ正確に確認しなければなりません。少なく算出されてしまえば、その分入ってくるお金も少なくなりますから、しっかり注意しましょう。

医師に確認を求める

最後に、医師に確認してもらいましょう。間違いが見つかった場合はもちろんですが、点検で間違いがない場合も、処方箋や診療内容など、念のために医師に確認してもらったほうがいいでしょう。このとき、医師から修正が必要と指示された場合は、提出期限に間に合うように即座に修正対応しなくてはなりません。

審査支払機関に提出する

医師に確認してもらい、内容に間違いないと確認されたら、レセプト作成は完了となります。完成したレセプトは、診療報酬請求書と一緒に審査支払機関(所定の自治体)に提出します。

このタイミングで不備や誤りが見つかると、レセプトの差し戻し(返戻)があります。差し戻しを受けた場合には、すみやかに内容を修正し、再度提出する必要があります。その際に大幅なミスがあると、減点(査定)を受ける可能性もありますので、注意してください。


レセプト業務に必要な資格や取得難易度

医療事務の資格に国家資格はありません。

民間資格ではありますが、レセプト業務を含め、資格があることで採用されやすくなります。医療事務未経験の方こそ、ぜひ資格を取得しておくようにしましょう。ここでは、 レセプト業務に関する代表的な2つの資格と、その取得難易度について紹介します。

①医療事務認定実務者(R)試験

「医療事務管理士技能試験」は技能認定振興協会(JSMA)が実施する日本で最初に出来た医療事務資格。分野に関わらず医療関係で幅広く認知されています。

主に医療保険制度、診療報酬の仕組みについて知識を持ち、正確な算定をすることができる能力と技術を証明するものです。試験に合格すれば、「医療事務実務士」の称号が与えられ、レセプト業務などに従事する際に活用できます。

  • 試験日 奇数月第4土曜日実施(年6回)
  • 合格率 平均48.5%
  • 受験料 7,500円(税込)

②医療事務技能審査試験(メディカルクラーク(R))

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク(R))は、医療機関での受付業務や診療報酬請求事務業務のスキルを問われる有名な資格です。

日本最大級の医療事務試験としてもよく知られており、日本医療教育財団の主催によって実施されています。医療業務に関する業種能力と知識を判断するもので、40年以上の歴史がある医療事務資格のスタンダードとなっています。この資格を取得すると、診察の受付・会計・カルテ管理などの知識につながります。

  • 試験日 毎年月に1度実施(年12回)
  • 合格率 2013年~2017年度までの平均で約62%
  • 受験料 7,700円(税込)


まとめ

医療機関はレセプトから算出される診療報酬によってその経営が支えられています。収益を正しく得るためには、レセプト業務を正確にこなす必要があるのです。実務経験はもちろん大切ですが、もし医療事務が未経験の場合は、事前にレセプトの知識を身に着けておくことで、クリニックに採用されてから活躍の場を広げることができるでしょう。

レセプト業務の勉強をしたいなら、やはり資格を取得するのがおすすめ。最初から難易度の高い資格から挑戦するとモチベーションが続かないと思いますので、まずは比較的難易度の低い資格に挑戦してみてはいかがでしょうか。実務経験を積みながら勉強するのももちろんいいでしょう。身につけた知識をクリニックで生かしてくださいね!

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執筆監修者:CLINICS編集部
執筆監修者:CLINICS編集部
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