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クリニックの開業とスタッフの採用!雇用条件や給与水準

クリニックの開業とスタッフの採用!雇用条件や給与水準

執筆監修者:CLINICS事務局

採用・人事

事業・資金計画

クリニックの開業に際して、どのようにスタッフを雇うべきか分からず困っていませんか。
この記事ではクリニックを開業する方に向けて、必要になるスタッフと採用方法を詳しく解説します。
採用活動時の注意点や優秀な人材を雇用するポイントについても、まとめています。
クリニックの開業にあたって、スタッフを募集する際の参考にしてください。

クリニックの開業に必要なスタッフ

クリニックの開業において、必要となるスタッフは次のとおりです。

  • 医師
  • 看護師
  • 受付・事務員

ここでは必要な人数に加え、どういった人材がふさわしいかを紹介します。

医師

クリニックを開業するにあたって、医師は基本的に一人で問題ありません。ただしクリニックの規模によっては、ほかに診察できる人材を置きたいというケースもあるでしょう。もう一人医師を雇うのであれば、医師としての能力だけでなく、コミュニケーション能力の高い人物を採用しましょう。患者に対する医師の接し方が、クリニック全体の評価にもつながるためです。
非常勤医師として採用する場合、一般的な給与水準は時給換算で1時間1万円程度となっています。日給に置き換えると1日8万円程度で、月収100万円〜200万円に到達する計算です。

看護師

クリニックの規模によって変わるものの、看護師の人数は基本的に2人〜3人程度が必要です。複数人を雇うことで、一人の看護師への負担の集中を避け、不測の事態にも迅速に対応しやすくなります。採用時のポイントは能動的に対応でき、医師をしっかりとサポートしてくれるかをチェックすることです。優秀な看護師がいると、実際の業務がスムーズに進みやすくなります。一般的な給与水準(初任給)は、月収20万円前後です。
看護師の経験がある方の場合は、もう少し高く設定しても良いでしょう。有期雇用であれば、時給換算にして1時間1,200円〜2,000円を目安にしてください。

受付・事務員

受付・事務員は、基本的に2人〜3人が必要です。人材不足が懸念されるのであれば、正規雇用のみならず有期雇用の職員も募集すると良いでしょう。受付・事務員を採用するときに意識したいポイントは、コミュニケーション能力をチェックすることです。受付・事務員は、患者がクリニックへ訪れたときに最初に接する人物です。優しい口調で会話できる方を採用しないと、窓口で患者とトラブルになる恐れもあります。ほかにも、医師ときちんと連携できるかも無視できない要素の一つです。協調性に加え、情報を正しく伝えられる能力もチェックしましょう。
正規雇用の給与水準は、年収270万円〜360万円が目安です。
有期雇用の場合は、1時間1,000円〜1,500円程度が基準となります。

クリニック開業時にスタッフを募集する方法

クリニック開業時にスタッフを募集するには、以下の方法があります。

  • ハローワーク
  • 求人広告
  • 人材派遣サービスや人材紹介サービスの活用
  • 近隣の看護学校での呼びかけ
  • 知人への声がけ
  • SNSでの募集

各方法について、メリットとデメリットを詳しく紹介します。複数の方法を選ぶことも考慮しつつ、どのように募集するか決めましょう。

ハローワーク

ハローワークとは、公的に運営される職業安定所です。原則として採用情報を無料で出せるため、費用の負担を最小限に抑えてスタッフを募集できるといったメリットがあります。近年では求職者側も各地のハローワークに赴くことなく、パソコンから情報の収集が可能です。つまりハローワークに掲載した情報は、多くの人に届きやすいといえます。信用性の高さが特徴ではあるものの、採用情報を出す際には事務所詳細情報などの登録も必要です。やや手続きが煩雑な点が、ハローワークのデメリットともいえます。

求人広告

採用情報を発信するうえで、民間の求人広告サービスを使う方法もあります。Web媒体で訴求するだけではなく、雑誌などの紙媒体でも採用情報を掲載できます。求人広告の強みは、幅広い層にアプローチできる点です。利用者のなかには、転職の意志を固める前から、とりあえず求人広告に登録している方もいるでしょう。この人物が採用情報を見たときに、興味を示して応募してくれる場合もあります。ただしハローワークとは異なり、採用情報を掲載するには費用が発生します。媒体によって異なりますが、費用相場は20万円〜300万円となっているので、効果も考えたうえで予算を確保しなければなりません。

人材派遣サービスや人材紹介サービスの活用

人材派遣サービスは、人材派遣会社と雇用関係にあるスタッフをクリニックに派遣してもらうもので、人材紹介サービスは、クリニックの依頼を受けた人材紹介会社が条件に合うスタッフを紹介するものです。これらのサービスの活用により、クリニックは転職希望者を見つける手間を省いて面接に臨むことができます。また、クリニックの支援に知見のある人材派遣会社や人材紹介会社は専門性の高い人材とのネットワークを構築しており、自院だけでは見つけることのできない人材と接点を持てる場合があります。ただし、人材派遣サービスを活用した場合は派遣料金の20%から30%程度、人材紹介サービスを活用した場合は採用人材の年収の20%から30%程度の手数料が発生するため、経営とのバランスを考慮したうえで活用を検討しましょう。

近隣の看護学校での呼びかけ

看護師を採用したいのであれば、近隣の看護学校での呼びかけも検討してみてください。看護学校での学びを活かしてみたい、意欲の高い方の応募が期待できます。そのモチベーションに感化され、向上心の高い職場を作るきっかけになるでしょう。看護学校を卒業した人の場合、看護師だけではなく受付・事務員として勤務するケースもあります。相手の希望にも、しっかりと耳を傾けましょう。ただし近隣に看護学校がなく、コネクションがない場合は当該方法を試すのが難しいといえます。

知人への声がけ

知人にクリニックで仕事をしたいと考えている方がいたら、誘ってみても良いでしょう。知人を採用するメリットは、人間性やスキルをある程度知っている点です。初対面の人を採用するよりは、開業時から積極的にコミュニケーションを取りやすいといえます。しかしプライベートでは知人でも、仕事上は立場が変わります。一緒にはたらいていると、お互いの関係に溝が生じてしまう場合もあるので注意が必要です。

SNSでの募集

多くの方にクリニックを認知してもらうには、SNSでの募集も併せて検討してみると良いでしょう。SNSは不特定多数が利用するサービスであり、投稿内容によっては情報を拡散してもらえる可能性があります。基本的には無料で利用できるため、採用コストを抑えられるのがメリットです。ただしSNSは、フォロワーを増やすのに時間がかかります。初期の段階では発信力が弱いので、思い通りの成果が得られないこともあります。そのため、ほかの採用方法と併用するのが賢明です。

クリニック開業時の採用活動での注意点

クリニック開業時における採用活動では、労働条件の提示方法やスケジュールの組み方をしっかりと考えないといけません。スタッフの人数が不足していると、業務に支障をきたす恐れがあります。ここでは、採用活動で押さえておきたい注意点について紹介します。

働きやすい労働条件を提示する

まず注意したいポイントの一つが、求職者にとってはたらきやすい労働条件を提供することです。給与や労働時間、福利厚生など無理なく仕事ができる環境を目指す必要があります。医療業務の性質上、心身に負担がかかることはありますが、より良い環境を作る努力が大切です。募集要項には、仕事内容について1日の業務をイメージできるように具体的に記載しましょう。業務内容を細かく記載することで、ニーズに合うスタッフを確保しやすくなります。

余裕を持ったスケジュールを作る

採用情報を掲載するには、余裕のあるスケジュールを心がけましょう。募集期間が短いと、多くの方に採用情報が届きにくくなり、イメージ通りの人材確保に繋がらない可能性があります。一般的に採用活動を開始する時期は、開業の3カ月〜4カ月前が目安です。それに先立って採用情報を作成し、どの媒体で発信するかを決める必要があります。また求職者の人間性を確認するためにも、面接は複数回に分けたほうが賢明です。さらに、開業の2〜3週間前には新人研修の準備を進められるようにしましょう。スタッフへの研修については以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事: クリニックにスタッフ研修が必要な理由とは?

スピード感を重視する

開業への準備は時間をかけて行う必要がありますが、採用活動に関してはスピード感を意識することも大切です。例えば面接を複数回実施する場合、一次面接から二次面接までの期間が空きすぎると、ほかのクリニックに求職者を取られてしまう恐れもあります。面接の結果が決まったら、遅くとも3日以内には通知するのが望ましいでしょう。連絡を早めに入れることで、相手も仕事に対するモチベーションを高めやすくなります。

優秀なスタッフを採用するポイント

クリニックの運営で成功を収めるには、優秀なスタッフを採用することが大切です。では、限られた期間内で行う採用活動において、相手をどのように評価すれば良いのでしょうか。ここでは、優秀なスタッフを採用するためのポイントについて解説します。

これまでの経歴を確認する

応募者から履歴書などが届いたらどのような職務経験があるか、どういった資格を持っているかを履歴書および面接で確認しましょう。このときに注意したいポイントは、転職回数だけで偏見を持たないことです。転職を繰り返している経歴があると、「飽きっぽい」などとマイナスの評価をしてしまうかも知れません。しかしただ転職を重ねているように見えても、さまざまな事情があったり、きちんとステップアップしたりしている方も一定数います。転職の経歴が気になったら、可能な範囲で理由を相手に確認してください。

クリニックをどこまで理解しているかを見る

ニーズに合った人材を採用するために重要なポイントは、クリニックの経営方針や業務内容をきちんと理解してくれる方を選ぶことです。面接の段階でどこまで勉強しているかを確認し、向上心の高い人物を採用しましょう。特にクリニックの仕事は、常に患者の命を預かっているため、責任が大きいといえます。些細なミスが、大きなトラブルに発展することもあるでしょう。質が高く安全な医療業務を提供するためにも、クリニックの方針や募集要項を把握できていない方は、避けたほうが賢明です。

コミュニケーション能力を見る

看護師や事務員も含め、クリニックでの仕事はコミュニケーション能力が求められます。いくら医師の腕が良くても、看護師と事務員のコミュニケーションに問題があると評価されたら、クリニックの評判は落ちてしまいます。患者の気持ちに寄り添い、親切な対応ができる人材を選ぶことが重要です。コミュニケーション能力は、医師との連携においても重要なスキルです。患者の安全面にも少なからず影響を与えるので、面接時に注意深くチェックしてください。看護師の採用基準について以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事: クリニックにおける看護師採用基準とは?

スタッフの人材不足で生じる問題

スタッフの採用に苦戦し、人材不足に陥ると運営においてさまざまな問題が生じます。仕事が回らず、クリニックの運営を続けられなくなる恐れもあるでしょう。人材不足により、どういった問題が発生しうるかを解説します。

離職率の増加につながる

スタッフの人数が少ないと、一人あたりの業務量が増えてしまいます。自ずと残業時間も増え、この環境ではたらけないと感じる人が現れてもおかしくありません。結果として離職率の増加につながる可能性が高まります。クリニックを運営するうえでは、一人ひとりが適量な業務を担当する状態が望ましいといえます。有給休暇も取得できるようにするには、適切な人員体制の確保が必要です。

スタッフの心身に支障をきたす

人材不足の状態では、一人あたりの業務量が増えすぎてしまい、日々の負担からスタッフが心身に支障をきたす恐れもあります。心身の不調により勤務できなくなれば、現場ではたらける人がさらに減ってしまいます。業務量だけが増え、人が減るといったスパイラルに陥ってしまうでしょう。スタッフを守るためにも、開業当初から必要な人数が集まるようにしなければなりません。

職場の環境が悪くなる

人材不足は、職場の環境を悪化させる傾向にある点も注意が必要です。一人あたりの業務量が増えすぎると、忙しさのあまりスタッフの心に余裕がなくなってしまいます。気づかないうちにストレスが溜まり続け、同僚に対してハラスメントをするスタッフを生んでしまうかもしれません。最悪の場合、クリニック内で揉め事が起こる恐れもあります。揉め事によって離職者が現れれば、さらなる人材不足を招きます。クリニック内の人間関係を良好な状態に保つには、人材不足をできる限り回避しましょう。

まとめ

クリニックの開業に際し、どのようなスタッフが必要になるかは個々の状況によって異なります。医師・看護師・事務員など業務内容や規模に応じて必要な人員を決めてください。正規雇用だけでなく、有期雇用のスタッフを採用することも方法の一つです。優秀な人材を確保できれば、クリニックの運営も円滑に進みます。一人ひとりの能力や人間性をしっかりと確認し、悔の残らない採用活動になるよう励みましょう。

執筆監修者

CLINICS事務局

株式会社メドレー

医療現場のDXパートナーとして「医療ヘルスケアの未来をつくる」を理念に、開業を目指す先生や開業医の方々に寄り添う情報を発信しています。お届けするのは、オンライン診療や電子カルテ関連、開業準備を成功へ導くノウハウ、最新の医療制度・法令などさまざま。ITの力で人と医療の現場をつなぎながら、日々の診療やクリニック経営に役立つ知見を丁寧かつ分かりやすくまとめています。ぜひ、理想とするクリニックづくりのヒントとしてご活用ください。

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