【開業医向け】クリニック経営を安定させるために必要な患者数とは?来院数が少ない理由や集患・増患方法も紹介
当記事では、クリニックの経営を安定させるために必要な患者数や診療科別1日の平均来院患者数、クリニックの患者数を増やす方法を紹介します。
また、経営分析機能を搭載しているCLINICSカルテの概要資料は以下よりダウンロードいただけます。ぜひご確認ください。
目次[非表示]
- 1.クリニックの1日の患者数はどれくらい?
- 2.クリニック経営を安定させるために必要な患者数は?
- 3.【診療科別】1日の平均来院患者数
- 3.1.1.内科
- 3.2.2.小児科
- 3.3.3.精神科
- 3.4.4.整形外科
- 3.5.5.皮膚科
- 3.6.6.耳鼻咽喉科
- 3.7.立地が悪い
- 3.8.地域の方々に認知されていない
- 3.9.競合のクリニックが多い
- 3.10.1.ホームページを作成する
- 3.11.2.SNSを活用する
- 3.12.3.問診票を活用して来院のきっかけを調査する
- 3.13.4.次回の来院予約をとってもらう
- 3.14.5.SEO・MEO対策を講じる
クリニックの1日の患者数はどれくらい?
厚生労働省が公表している「平成30年社会医療診療行為別統計の概況」では、一般病院の入院外件数は8,981,299件(平成30年6月審査分)。全国の一般病院の施設数は、厚生労働省の「医療施設調査」によると102,105件(平成30年度)。
クリニックが週5日もしくは週6日稼働の場合、月あたりの外来診察日数は21~25日のため、1日あたりの患者数は約40人が平均値と考えられます。
参照:厚生労働省「平成30年社会医療診療行為別統計の概況」
参照:厚生労働省「医療施設調査」
クリニック経営を安定させるために必要な患者数は?
上記に挙げたクリニックの1日あたりの平均患者数を踏まえると、患者数が平均よりも多ければ、クリニック経営を安定させるひとつの目安と考えられるかもしれません。
しかしながら、クリニック経営が安定する1日の患者数は診療科・患者あたりの平均点数によって大きく異なります。
経営プランや医療機器購入費、クリニック内外の修繕費など、必要となる資金を念頭に置いて、目標患者数を設定することが大切です。
【診療科別】1日の平均来院患者数
厚生労働省が公表している「医療施設調査」を参考に、ここでは診療科別に1日の平均来院患者数を紹介します。
紹介する診療科は、以下の通りです。
- 内科
- 小児科
- 精神科
- 整形外科
- 皮膚科
- 耳鼻咽喉科
それぞれ詳しく紹介します。
1.内科
内科の1日あたりの平均来院患者数は、約38,2人です。
2.小児科
小児科の1日あたりの平均来院患者数は、約42.7人です。
3.精神科
精神科の1日あたりの平均来院患者数は、約35人です。
4.整形外科
整形外科の1日あたりの平均外来患者数は、約75.5人です。
5.皮膚科
皮膚科の1日あたりの平均外来患者数は、約58.7人です。
6.耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科の1日あたりの平均外来患者数は、約53.3人です。
以上が、診療科別の1日の平均外来患者数になります。しかしながら、患者数が多くても必ずしもクリニックの経営が安定するわけではないため注意が必要です。
例えば、クリニックの物件の費用や、使用している医療機器の費用、人件費などを考慮すると、利益が出ないケースもあります。
上記の数字は、あくまで一つの目安としてご参考ください。
患者数が少ない場合に多い理由
クリニックを開業しても患者数が少ない場合に多い理由は、以下のケースが多いと言われています。
- 立地が悪い
- 地域の方々に認知されていない
- 競合のクリニックが多い
それぞれ詳しく紹介していきます。
立地が悪い
クリニックを開業する立地は、患者数に最も大きく影響を与える要素だと言われています。
先生がどんなに良い医療を提供されていても、通いにくい場所や認知されにくい場所にクリニックを開業した場合には患者数は増えにくい傾向があります。
患者は一般的に、通いやすい場所にあるクリニックを選ぶケースが多いです。交通の便が悪く見つけにくい場所にあるクリニックは、患者に見つけてもらえないかもしれません。
公共交通機関の近くや人が頻繁に訪れる場所に立地しているクリニックは、患者数が増えやすいと考えられます。開業する際の立地選びは慎重に行うことをおすすめいたします。
地域の方々に認知されていない
立地と被る部分もありますが、クリニックが地域の方々に十分知られていない場合、患者の来院数が少なくなる可能性があります。
クリニックを開業しても、地域住民に認知されないと患者数は増えにくいものです。地域での認知を高めるには、駅看板の出稿や、ポスティング、地域イベントへ参加が効果的です。
競合のクリニックが多い
同じ地域に競合のクリニックが多い場合、患者数が増えにくい原因になりえます。
競合のクリニックが多いと、患者がすでに他のクリニックのかかりつけ患者だったり、一度来院しても次回は他のクリニックに通ったりするケースが増加します。
これらの理由により、継続して患者に来院していただくことが難しくなります。こういった状態を避けるために、事前の診療圏調査・競合の調査が必要です。
慎重に場所を決めて開業することで、患者に継続して来院していただくことができます。
クリニック患者数を増やす方法5選
クリニックが患者数を増やす方法は、以下の5つです。
- ホームページを作成する
- SNSを活用する
- 問診票を活用する
- 次回の来院予約をとってもらう
- SEO・MEO対策を講じる
それぞれ詳しく紹介します。広告に際しては、必ずご自身で医療広告ガイドラインをご確認の上実施するようにしてください。
1.ホームページを作成する
患者数を増やすためには、ホームページの作成がおすすめです。ホームページは、クリニックの顔であり情報提供の窓口になります。
クリニックの情報や診療内容、アクセス方法などを掲載しSEO対策を施すと集患につながります。まだホームページを作っていない方は、作成してみてください。
2.SNSを活用する
患者数を増やすには、SNSを活用するのも一手です。
SNSは、クリニックの情報をリアルタイムであらゆる人に共有する手段として有効です。特にFacebookやInstagramは、スタッフやクリニックの内装の雰囲気をリアルに伝えられます。
リアルな雰囲気を患者に伝えることで、患者は安心して来院することができるようになります。
3.問診票を活用して来院のきっかけを調査する
問診票を活用することで、来院のきっかけを調査することができます。
問診票は患者の健康状態を把握するだけでなく、患者がどんなきっかけで来院したのかを理解することもできます。来院のきかっけを調査することで、クリニックの広告を改善することに繋がります。
また、問診票をデジタル化することで、それらのデータの管理と分析が可能です。Web問診票などを導入して、患者の来院データを分析してみてください。
4.次回の来院予約をとってもらう
次回の来院予約を積極的に取ると、患者の治療継続率を向上し、定期的に通院いただくことができます。
次回の来院予約をとることは、単なる集患の施策にとどまらず、一貫したケアを提供し患者の健康状態をより良く把握するための重要な手段でもあります。
5.SEO・MEO対策を講じる
SEO・MEO対策を講じると、クリニックのホームページをGoogleで上位表示させることに繋がります。
Googleで上位表示できると、多くの患者に貴院を知っていただくきっかけになります。より多くの患者の目に留まることで、病気になった際に来院してくれる可能性が高くなります。
SEOとMEO対策を講じて、患者数の増加を目指してください。
まとめ
ここまで、クリニック経営を安定させるために必要な患者数や診療科別1日の平均来院患者数、クリニックの患者数を増やす方法を紹介しました。
クリニックの経営を安定させるには、患者数を確保する必要があります。次回の予約を取る、設備を整える、ホームページを作成するなど、徹底して実践すれば患者数増加の実現が可能です。
患者数の増加を目指している方は、当記事を参考にしてください。