自由診療の市場規模はどれくらい?自由診療を提供するメリットやデメリットも詳しく紹介
当記事では自由診療の市場規模や失敗しやすい要因、メリットなどを紹介します。当記事を読むと、自由診療に関する知識が深まり失敗を未然に防ぐことが可能です。
目次[非表示]
- 1.自由診療・自費診療の市場規模とは?
- 2.自由診療の導入が失敗してしまう場合に多い要因
- 2.1.集患がうまくいかない
- 2.2.医療機器を過剰に導入してしまう
- 2.3.患者が受診しづらい価格を設定する
- 2.4.スタッフの納得を得られていないにもかかわらず進めてしまう
- 2.5.1.保険診療ではカバーできない医療を提供できる
- 2.6.2.料金を自由に設定できる
- 2.7.提供するサービスを決める
- 2.8.患者が利用しやすい価格を設定する
- 2.9.サービス提供に必要なスキルを習得する
- 2.10.念入りにカウンセリングする
- 3.まとめ
自由診療・自費診療の市場規模とは?
自由診療(自費診療)とは、公的な医療保険が適用されない医療技術や薬剤による治療を指します。自由診療で行うことができる診療行為は数多くあり、患者のQOLの向上に寄与します。
また、近年は健康やアンチエイジングへの関心の高まりからも、自由診療は多彩な広がりをみせています。
株式会社シード・プランニングの「オンライン診療サービスの現状と将来展望」の調査では、以下の様に予測しています。
自由診療・保険診療・システム利用料・遠隔健康相談の4分野の合計市場は2023年に500億円を超え、2035年には900億円に達すると予測した。
引用:市場調査とコンサルティングのシード・プランニング [ SEED PLANNING ] - プレスリリース
外来診療だけでなくオンライン診療も普及していくことにより、サービスの充実や他クリニックとの差別化、経営の安定化の観点から、自由診療を導入するクリニックは今後も増えていくと予測されます。
自由診療の導入が失敗してしまう場合に多い要因
自由診療の導入が失敗してしまう場合に多い要因は、以下の通りです。
- 集患がうまくいかない
- 医療機器を過剰に導入してしまう
- 患者が手を出しにくい価格を設定する
- スタッフの納得を得られていないにもかかわらず進めてしまう
それぞれ詳しく紹介します。
集患がうまくいかない
当たり前ではありますが、集患がうまくいかないと、自由診療の導入は失敗しやすくなります。
近年、都市部をはじめとして自由診療を提供するクリニックの数が増加しており、競争が激化しています。今後もますます集患が難しくなる可能性が高いと言えます。
また、自由診療は、保険診療と異なり全額患者の自己負担となります。そのため、価格に見合った高い付加価値を提供する必要があります。しかし、自由診療の価値を患者さんに理解してもらうことが難しく、十分な集患できないケースも少なくありません。
集患を成功させるには、自由診療のメリットを適切に患者に伝える必要があります。
医療機器を過剰に導入してしまう
医療機器を過剰に導入することが、自由診療導入の失敗につながる可能性があります。
医療機器は高額なケースが多いため、医療機関の経営負担となる可能性が高い傾向です。新しい機器を導入するための初期投資だけでなく、維持・管理にもコストがかかります。
必要な数よりも多い数の医療機器や、必要なスペックよりも高い医療機器を導入してしまうと、支払った費用に対して見合う利益を上げられないケースもあるため、慎重に検討しましょう。
患者が受診しづらい価格を設定する
患者が受診しづらい価格を設定すると、自由診療の失敗につながります。
自由診療は、クリニックが自由に価格を設定できるのが特徴です。しかし、相場より高い価格設定だと患者は受診しづらかったり、他院を受診してしまったりするため、注意が必要です。
事前に相場をリサーチして価格を設定しましょう。
スタッフの納得を得られていないにもかかわらず進めてしまう
自由診療の導入が失敗する理由として、スタッフの納得を得られない場合があります。
自由診療の導入には、クリニック全体の理解と協力が必要です。しかし、スタッフ全員が自由診療の意義と必要性を理解し、導入に賛同していないとサービスの提供はうまくいきません。
スタッフの理解と協力を得るためには、自由診療の目的と患者への利益を明確に伝え、適切な研修を行う必要があります。
自由診療を提供する2つのメリット
自由診療を提供するメリットは、以下の2つです。
- 保険診療ではカバーできない医療を提供できる
- 料金を自由に設定できる
それぞれ詳しく紹介します。
1.保険診療ではカバーできない医療を提供できる
クリニックは自由診療を提供することで、医療脱毛や美容皮膚などをはじめとした保険診療ではカバーできない患者のニーズに合わせた医療を提供できます。
自由診療を導入することで、患者のQOLを向上することに寄与できます。
2.料金を自由に設定できる
自由診療では、医療機関が料金を自由に設定することができます。
保険診療では料金を自由に設定することができないため、金額面で他院と差別化を図ることが難しい現状があります。
例えば、経費を抑えて金額を安くしたり、反対に丁寧なサービスを提供することで料金を高くすることもできます。自由診療の料金を設定する際は、事前に相場を調べて、戦略的に価格を設定しましょう。
自由診療を始める際のポイント
自由診療を始める際のポイントは、以下の通りです。
- 提供するサービスを決める
- 患者が利用しやすい価格を設定する
- サービス提供に必要なスキルを習得する
- 念入りにカウンセリングする
それぞれ詳しく紹介します。
提供するサービスを決める
自由診療を始める際は、提供するサービスを決めましょう。提供する自由診療は、医療機関が自由に決められるのが特徴です。
患者がどのようなニーズを抱えているのかを、事前にリサーチして提供する医療サービスを決めるようにしましょう。
上記のような視点で提供するサービスを決めると、新たな患者の獲得にもつながるでしょう。
患者が利用しやすい価格を設定する
自由診療を始める際は、患者が利用しやすい価格に設定しましょう。
自由診療の価格は、医療機関が自由に設定できます。ただし、患者が利用しやすい価格に設定するのが重要です。
価格を設定する際はサービスの品質や医療を提供する機関の地域、患者の経済状況などを考慮する必要があります。利用しやすい価格を設定すると、患者の来院率もアップするでしょう。
サービス提供に必要なスキルを習得する
自由診療を始める際は、サービス提供に必要なスキルを習得しましょう。
新たな治療法や検査法を導入するには、医師が新たな医療知識と技術を習得する必要があります。必要なスキルを習得した上で、自由診療のサービスを提供しましょう。
念入りにカウンセリングする
自由診療を始める際は、念入りにカウンセリングしましょう。
患者がどのようなサービスを求めているか確認するには、カウンセリングが必要不可欠です。ニーズを汲み取るためにも、カウンセリングには力を入れましょう。
まとめ
ここまで、自由診療の市場規模や失敗しやすい要因、メリットなどを紹介しました。
自由診療を提供するには、最先端の医療知識や技術を身につける必要があります。また、患者が来院しやすい価格に設定すれば、新たな患者の獲得にもつながるでしょう。
自由診療の提供を検討している方は、当記事を参考にしてください。