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【最新版】歯科向け電子カルテ9選を紹介!特徴や選び方まで徹底解説します

電子カルテは、紙のカルテよりも便利で安全なツールですが、その反面、導入や運用には費用がかかります。また、歯科医院専門の電子カルテの種類や機能は多岐にわたり、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、2023年最新の歯科向け電子カルテを厳選した9社紹介します。さらに、メリットや選び方のポイントも徹底解説します。

CLINICS編集部

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電子カルテとは?

電子カルテとは、紙のカルテを電子的なシステムに置き換えたものです。医師が記録する診断記録や薬剤禁忌、治療計画などの情報を記録・保存・管理する機能に加えて、売上管理や予約管理などに対応している機種もあります。

将来的には、電子カルテがさまざまな地域の医療システムと連携し、より広範な情報交換やコミュニケーションツールとしての活用が期待されています。

電子カルテの機能

電子カルテは、パソコン操作が苦手な人でも使いやすいよう工夫されており、医療現場での効率向上に役立っています。メーカーによって異なりますが、主な機能は次のとおりです。

  • 受付・予約機能
  • カルテ機能
  • 会計機能
  • レセプト関連機能
  • サブカルテ機能
  • 訪問歯科・予定管理機能

いずれの機能も医師とスタッフの作業を時間的にも精神的にも軽減してくれるでしょう。

電子カルテ導入のメリット

電子カルテの導入により、以下のようなメリットが期待できます。

  • カルテ棚が不要になる
  • 業務が効率化される
  • スタッフ間での情報共有がスムーズになる

近年では、オンプレミス型に加えて、クラウド型の歯科向け電子カルテが登場しており、今後はより一層普及が進むと考えられます。

電子カルテの種類

電子カルテは大きく分けてオンプレミス型とクラウド型の2種類があります。

オンプレミス型

オンプレミス型電子カルテは、自院に専用のサーバを設置して、データを管理するタイプです。院内でデータの管理をするため、サーバの導入費用が発生します。しかし、カスタマイズ性が高く、自院に合った機能を搭載した電子カルテを導入できます。

メリットは、自院のニーズに応じて柔軟にシステムを構築できる点です。一方のデメリットは、初期費用や月額費用が比較的高価であり、メーカーにもよりますが、4〜5年に1回の更新費用が費用な場合が多い点です。

クラウド型

クラウド型電子カルテは、メーカーが提供するクラウドサーバを利用して操作・管理するタイプです。インターネットを通してデータにアクセスできるため、院内・院長の自宅・訪問診療の訪問先など、場所を問わず利用できます。

導入費用が抑えられるほか、メーカーによりますが、一般的なアプリのように定期的にアップデートが行われ、より使いやすく改善されるケースもあります。

メリットは、低コストで最新のシステムを利用できたり、場所や時間を問わずにデータにアクセスできたりする点です。一方のデメリットは、インターネット環境に依存することや、システムのカスタマイズが制限される点です。


歯科医院が電子カルテを導入する際の流れ

電子カルテの導入は、一般的に以下の流れで進みます。

  1. 電子カルテの選定
  2. 要件確認とシステム設定
  3. 試験運用
  4. 実運用開始

自院に適したカルテを導入するために、一つずつ内容を確認してください。

電子カルテの選定

選定する際は、1社だけで話を進めずに、複数社で比較するようにしましょう。電子カルテは毎日触る重要なシステムのため、使いやすさはもちろん、導入後のサポートがスピーディかどうかも大切です。

要件確認とシステム設定

具体的にどのような仕様にしたいのかをメーカーに伝えます。実際の機能や画面など、デモンストレーションを通じて確認し、気になる点があれば早めの相談がおすすめです。

導入する電子カルテが決まったら、契約を締結します。時期が遅れると、変更ができなかったり、導入までのタイミングに影響がでたりする場合があるため、早め早めの行動が肝心です。

試験運用

実際に、電子カルテの環境を現場に導入する準備を進めながら、操作方法に関する研修を受けます。院長だけでなく、他の歯科医師やスタッフも研修を受けることで、電子カルテ導入がよりスムーズに進みます。

操作性や、ほかのシステムとの連携で問題が出ないかなど、最終的な確認作業を進めましょう。

実運用開始

実際の診療で運用を開始します。稼働してから数日は思わぬトラブルが起きる場合もあるため、メーカーの担当者にいつでも相談できるようにしておくことをおすすめします。


歯科医院が電子カルテを比較する際のポイント

歯科の電子カルテを選ぶ際には、自院のニーズに合ったシステム選定が大切です。

クラウド対応の有無

まず、クラウド対応の有無について確認が必要です。なぜなら、クラウド対応の電子カルテは、データをリモートサーバーに保存ができ、インターネットがあればどこからでもアクセス可能だからです。

情報の円滑な共有やリモートでの作業を可能にし、災害時もデータの安全を保てます。なお、クラウド対応のシステムを選ぶ際には、メーカーのセキュリティ対策が十分かどうかの確認が重要です。

訪問・自由診療対応の有無

訪問診療や自由診療を提供する場合は、電子カルテが対応しているか確認する必要があります。 訪問診療においては、患者の自宅でカルテを記入したり、スタッフのスケジュールを管理したりする機能が必要です。

また、訪問歯科では介護保険が関わるため、複雑な請求業務に電子カルテ・レセコンが対応している必要があります。

タブレット等による手書き機能の有無

タブレット等による手書き機能があることで、歯科医師が記録を記載する際に、紙カルテのようにスムーズに電子カルテに情報を記載できます。キーボードでの入力よりも業務を効率化することが期待できます。

また、口腔内写真や提供文書に手書きで記載できることによって、患者に症状をよりわかりやすく説明できます。メーカーによって、タブレットを利用できるかどうか異なるため、必ず確認しましょう。

他システムとの連携有無

効率性の観点では、他システムとの連携有無も大切です。たとえば、予約システムやレセコン、自動精算機と連携できると、異なるシステム間でのデータの入力ミスを減らし、時間を節約できます。

また、スタッフがデータを転記する手間を減らし、患者とのコミュニケーションにより時間を割けるようになれば、患者の満足度も向上するでしょう。システム連携の有無を確認し、スムーズな運営を実現させましょう。

料金

料金は電子カルテの選択において重要な要素です。料金は、初期費用と月額費用、更新費用、オプション費、他システムとの連携費用の5つの観点で確認いただくと安心でしょう。

サポート体制や使いやすさなど、細かな部分で差が出る場合もあるため、全体を俯瞰したうえで、慎重な比較検討が大切です。

使いやすさ(画面が使いやすいか)

電子カルテは毎日使用する基幹システムであるため、使いやすさはもっとも重要です。入力や検索がしやすい画面となっているか、必要な機能がそろっているかどうかなどで、操作の印象は大きく変わります。

機能が多いほうがいいと思うかもしれませんが、使わない機能があるとかえって邪魔に感じるかもしれません。 自院の診療に必要な機能が過不足なく備わっている電子カルテがおすすめです。医療施設で働くスタッフ全員が使いやすければ、スムーズな運用が可能になります。

サポート体制

電子カルテを導入した後も、システムの不具合や操作方法の疑問などが発生するかもしれません。迅速で適切なサポートを受けられるかは、診療業務全般に影響を与える可能性があります。

実際のサポート体制は、企業によって異なります。担当者が医院に来て、直接問題を解決してくれるサポート体制は安心感がありますが、時間や手間がかかるかもしれません。電話やメールで対応してくれる場合は手軽で効率的です。

そのほかにも、リモートで問題を解決してくれるタイプもあります。自院のニーズや予算に合わせて、必要なサポート体制を選びましょう。


歯科向け電子カルテ9選

歯科向け電子カルテのおすすめを、クラウド型とオンプレミス型に分けて紹介します。

クラウド型

クラウド型は初期費用や保守費用が安く、インターネット環境があればどこでも利用できるというメリットがあります。クラウド型に対応した電子カルテを6社お伝えします。

Dentis(株式会社メドレー)

Dentis(株式会社メドレー)

参考:Dentis(デンティス)

Dentis(デンティス)は、歯科医院と患者をオンラインでつなげ、新しい患者体験と業務効率の向上を提供します。クラウド型システムのため、場所を問わずどこからでもアクセスできます。Web予約やオンライン診療、キャッシュレス決済などの機能を提供し、CLINICSアプリとも連携が可能です。

また、カルテとレセコン機能を利用すれば、業務プロセスをシームレスかつ効率的に管理できます。さらに、Web予約専用ページやデジタル問診、自動メッセージ配信機能を装備しており、これらは集患活動に効果的です。

ビデオ通話機能、問診のカスタマイズ、レセプトチェック、そしてサブカルテ機能を通じて、診療の質と効率を高めると同時に、記録漏れも防止できます。

palete(株式会社ミック)

palete(株式会社ミック)

参考:株式会社ミック

Paletteは、MIC Web Serviceプラットフォーム上で提供される歯科診療向けのシステムです。主な機能として患者登録やカルテ入力があり、使う機能によって基本料金が変動します。

健診後の診療入力を効率化する工夫が随所に凝らされています。たとえば「健診から移行」機能で保険診療への移行がスムーズです。

また、医院の診療流れに合わせて、カルテ入力項目のカスタマイズが可能です。特定の処置や薬剤の候補を編集したり、よく使う薬のセット項目を作成できます。診療の手間が軽減され、スムーズな診療を提供できます。

Power5G(デンタルシステムズ株式会社)

Power5G(デンタルシステムズ株式会社)

参考:クラウド型歯科用レセコンPOWER5G

POWER5Gはクラウド型歯科用レセコンで、場所や時間を選ばず、PC・スマートフォン・タブレットからアクセスできます。インターネット環境さえあれば、訪問先や自宅でもレセプト業務が可能で、クリニックへ戻る手間を省けます。

また、世界トップレベルのセキュリティにより自院の大切なデータを保護し、月額料金で利用できるため、初期費用後のコスト削減も実現可能です。

システムの自動バージョンアップやバックアップ機能、他社システムとの豊富な連携実績もあり、クリニック運営の効率化と資金の有効活用までをサポートします。

ジュレア(ピクオス株式会社)

ジュレア(ピクオス株式会社)


参考: クラウド型歯科レセコン ジュレア

ジュレアはクラウドベースの歯科用電子カルテシステムです。台数制限なく、バージョンアップの追加料金もありません。複数のデバイスからアクセス可能で、院内外問わずいつでも最新情報を閲覧できます。

データはセキュリティの高いデータセンターで管理され、自動バックアップが行われます。サポートはメールや電話で提供され、リモートサポートも可能です。

タブレットからはカルテプレビューや歯周検査の入力ができ、人気の予約システム「デンタマッププラス」も搭載されています。また、介護保険請求にも対応し、施設への請求書や領収書の一括発行も可能です。

Withエポック(メディア株式会社)

Withエポック(メディア株式会社)

参考:クラウド型歯科電子カルテシステムWith(ウィズ)エポック

Withエポックは、クラウド型の歯科電子カルテシステムです。カルテデータは、業界に先んじてISMS認証を取得した信頼性の高いデータセンターで安全に管理されています。

さらに、プライバシーマークも取得しており、患者情報の取り扱いに細心の注意を払っています。常に最新バージョンのソフトウェアで利用が可能です。

歯科診療に必要な問診や診療入力、レセプト作成などをクラウド経由で手軽に利用できます。

iQarte(株式会社プラネット)

iQarte(株式会社プラネット)

参考:「iQalte」株式会社プラネット

iQalteは、歯科医院向けに設計されたデジタルカルテシステムで、シンプルで直感的な操作性が特徴です。画面構成は手書きの1号・2号カルテを模し、すっきりとした見た目で構成されています。

操作はタッチのみで、iPadを使用してカルテ作成から会計、レセプトまで一貫して行えます。ペンシル機能で手書きカルテのような書き心地を実現し、外科手術の概要などを描記する際にも便利です。

Dental X[R]やDental Hubと連携し、患者データの一元管理や診療データの共有を実現し、診療効率と作業効率の向上に貢献します。また、訪問診療や自宅でのカルテ入力、予約管理なども可能で、歯科診療に関する業務をボーダーレスに進化させます。

オンプレミス型

オンプレミス型は、自院に専用のサーバを設置して管理するシステムで、カスタマイズ性が高く、セキュリティも強いのがメリットです。

WiseStaff-9 Plus(株式会社シグマソリューションズ)

WiseStaff-9 Plus(株式会社シグマソリューションズ)

参考:製品情報-歯科用総合コンピュータシステムWiseStaff-9 Plus|株式会社シグマソリューションズ

WiseStaff-9 Plusは、歯科医院の業務効率化を目指すシステムで、一つのカルテ入力操作で電子カルテとレセプトを同時に作成できます。導入時から導入後まで、専門のスタッフがサポートする手厚さが特徴です。

また、オプション機能を利用すると、訪問診療や分院の管理も可能になります。さらに、他社の画像管理ソフトや予約管理ソフトとも連携もできる拡張性の高さは魅力的といえます。

With(メディア株式会社)

With(メディア株式会社)

参考:歯科のための電子カルテシステムWith

Withは歯科診療に特化した電子カルテシステムです。診療入力ナビゲーションと多様なチェック機能を備え、保険点数の変更などにも迅速に対応し医院経営をサポートします。

さらに、医療安全を重視し「レセコンを超えた歯科診療支援システム」を目指しています。具体的には、受付と会計の効率化・省力化も図れ、システム連携を通じて予約・予定管理や患者説明ツール、歯科訪問診療クラウドシステムとの連携が可能です。

DOC-5プロキオン(株式会社モリタ)

DOC-5プロキオン(株式会社モリタ)

参考:DOC-5 プロキオン【株式会社モリタ】

DOC-5 プロキオンは歯科医院向けの統合管理ソフトウェアで、患者管理、予約管理、診療記録などの基本的な機能に加え、多くのオプションと拡張機能を提供しています。

特に、治療計画の自動作成、歯科診療の視覚的説明、及び経営管理機能が強化されています。オンライン請求オプションにより、電子レセプトデータを直接オンラインで送信し、返戻データのダウンロードが可能です。

また、介護請求オプションや経営管理オプションを利用すると、介護保険請求の伝送や目標設定から実績の予測、メンテナンス管理などを効率的に行えます。


歯科向け電子カルテによくある質問

ここからは、歯科向け電子カルテによくある3つの質問について回答します。

1.電子カルテを導入する際の注意点とは?

電子カルテには多くのメリットがありますが、導入する際には以下のような注意点があります。

  • 導入・運用コストがかかる
  • 慣れるまでに時間がかかる
  • 停電時に使えない
  • セキュリティ対策が必要となる

電子カルテの導入は、上記のような注意点を踏まえて自分の医療機関に合ったシステムを選び、適切な導入計画と運用方法を検討することが重要です。

2.電子カルテを導入するメリットとは?

導入するメリットは、以下のようなものがあります。

  • 業務効率化:予約管理やレセプト作成などの業務を効率化します。また、データの検索や集計も容易です。
  • 診療品質向上:情報をわかりやすく表示し、正確な診断や治療計画を立てられます。また、医療事故やミスを防止する機能もメリットです。
  • 患者満足度向上:患者情報や治療履歴がわかりやすく保存されることで、医師が代わったとしても患者への説明やコミュニケーションをサポートします。

カルテを選定する際の参考として、役立ててください。

3.歯科クリニックの課題について知りたい

歯科クリニックが抱える課題は、以下のようなものがあります。

  • 患者数の減少:高齢化や自己負担増などにより、歯科受診率が低下しています。
  • 人材不足:歯科医師や歯科衛生士などの人材不足が深刻化しています。
  • 競争激化:歯科医院数が増加し、競争が激化しています。差別化や集患が求められています。

電子カルテの導入により、これらの課題の解決につながる可能性があります。​​​​​​​


まとめ

歯科の電子カルテは、歯科医院の業務効率化や情報管理に欠かせないシステムですが、導入する際には、自分の医院のニーズや予算に合ったものを選ぶことが重要です。

医科の病院向け電子カルテの普及率にくらべて、歯科の電子カルテの普及率は低いものになっています。医療DX令和ビジョン2030にて、医療のデジタル化が求められるため、今後は電子カルテの導入が加速する可能性があります。

本記事で紹介した歯科向けの電子カルテを参考に、導入を検討してみてください。

CLINICS編集部

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