医院を開業する土地を選ぶ際のポイントを徹底解説|物件の種類や各物件のメリット・デメリットについてもご紹介
医院を開業するにあたって上記のような悩みを抱える方もいます。
土地選びのポイントを押さえて医院を開業すると、経営の成功確率は高くなるでしょう。
当記事では、医院を開業する土地を選ぶ際の4つのポイントや不動産購入・賃貸のメリット・デメリットなどを紹介します。
また、弊社が提供するクラウド型電子カルテのCLINICSカルテ概要資料を以下よりダウンロードできます。CLINICSカルテは基本的なカルテ機能に加えて、集患対策や収益の状況確認が可能となっている経営分析機能を搭載しております。
新規開業を検討されている先生にぜひ、ご活用いただきたいクラウド型電子カルテですので、
ぜひ、資料ダウンロードください。
医院を開業する土地を選ぶ際の4つのポイント
医院を開業する土地を選ぶ際のポイントは以下の4つです。
- 交通インフラの充実性
- 地理条件は良いか
- 生活パターンに適しているか
- 将来性はあるか
それぞれ詳しく紹介します。
交通インフラの充実性
医院を開業する際は、交通インフラが充実しているかが重要です。
通院手段は地域によって異なりますが、地方の医院に通院する場合は、車やバスがメインになると考えられます。どれだけ質の良い診察や治療を提供できるとしても、交通インフラが充実していないと継続的な来院は見込めません。
一方、バスやJRが定期的に通っており車で通いやすい場所に開業すると、通える手段が増えて患者の継続的な来院につながります。
土地を選ぶ際は交通インフラの充実性に加えて、地域の方なら誰もが知っている場所を選ぶのがおすすめです。
地理条件は良いか
地方で医院を開業する際は、災害に備えて地理条件にも目を向けましょう。
地域によっては地盤が緩く、雨や台風で水害が起きるかもしれません。現在は安定した地盤に見えても、過去にぬかるんだ土地だった場合は地盤が不安定な可能性があります。
ぬかるんだ土地に医院を開業すると、一度の災害で建物が壊れてしまう場合もあるため地盤の安定した場所を選ぶのがおすすめです。
災害時も安心できるように、業者や地元の方に話を聞いて土地選びに活かしましょう。
生活パターンに適しているか
地域住民の生活パターンと、診察時間が適しているか事前に調査しましょう。
医院を開業しても患者が来ないと経営は成り立ちません。平日9時〜17時だけを診察時間に設定していても、働いている方は利用できない可能性が高く集客につながりません。限られた患者しか来院できないため、売り上げも上がりにくくなるでしょう。
患者数を増やすためには、診療時間の幅を広げて設定するのがおすすめです。
医院の売り上げアップのためにも、開業予定地に暮らす方の生活パターンを事前に調査し診療時間を設定しましょう。
将来性はあるか
開業予定地に将来性はあるか、事前に調査しましょう。
一度開業すると、そう簡単に移転することはできません。そのため、開業地が将来どのような発展を遂げていくのか、見通す必要があります。
将来性がなく年々人口が減っている土地で開業すると、患者も徐々に少なくなり医院の売り上げも減少するでしょう。
「若年層の移動が増えている」「都市開発が予定されている」など、将来性があるのか調査して土地を選ぶのがおすすめです。
物件の種類は「不動産購入」か「賃貸」
物件の種類は「不動産購入」か「賃貸」の2パターンに分けられます。
不動産購入の場合は、1から自由に設計できる上に購入した物件が資産にもなる点が魅力です。賃貸の場合は、物件の購入などは不要のためコストを抑えながら開業できるでしょう。
不動産購入・賃貸のメリット・デメリット
医院を開業にあたり、不動産購入と賃貸のメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は多いでしょう。
ここでは、不動産購入と賃貸のメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。
不動産購入のメリット・デメリット
不動産購入のメリットは次の通りです。
- 将来的に物件を所有でき資産になる
- 適当な賃貸物件がない場所でも物件を探して開業可能
- 駐車場を確保しやすい
- 好きなサイズの看板を出せて視認性が高い
- 好きなように改修できる
一方、不動産購入には次のようなデメリットが考えられます。
- 投資額が大きい
- 簡単に閉院や移転できない
- 用途地域によっては薬局が建てられない
- 院外処方にしたくても近くに薬局がない可能性がある
- 固定資産税が土地・建物にも課税される
- 自分でメンテナンスする必要がある
- 都市計画税がかかる
賃貸のメリット・デメリット
賃貸のメリットは次の通りです。
- 不動産購入より初期投資額が安い
- 借地料は必要ですが固定資産税はかからない
- 資金繰りしやすい
- 地主などとの交渉のハードルが比較的低い
- 建設提供される可能性がある
- 比較的楽に撤退や移転できる
- 共有部などの維持管理の手間がかからない
一方、賃貸には次のようなデメリットが考えられます。
- 契約期限後のことを考える必要がある
- 同じ建物内にどんな店舗が入るかわからない
- 自由に改修できない
- 資産にできない
- 駐車場を作れないことがある
- 建物の高さによっては視認性が低い
- 共益費がかかる
市街化地区と市街化調整地区とは?
市街化地区と市街化調整地区の具体的な違いがわからない方もいるでしょう。
市街化地区は用途が13個に分けられており「商業施設」「第一種中高層住宅専用地域」などが存在します。医院の開業は基本的に認められますが、工業専用地域に指定されている場所だと住宅兼用は認められません。
市街化調整地区は医院でも開業を認められないのが特徴です。
特例として、地域住民にとって公益性のある建物だと認められた場合、開業できる可能性があります。
市街化地区は開業できる場所で、市街化調整地区は開業が認められにくい場所と覚えておきましょう。
市街化地区の建築条件
開業を認めてもらいやすい市街化地区でも、建設条件は存在するため好きなように建設できない場合もあります。
市街化地区の建築条件は以下の通りです。
- 建ぺい率・容積率
- 高さ
- 高さが10mを超える場合などの日影
- 防火地域・準防火地域・法22条区域
- 地区計画
- 接道義務
有床クリニックを建築する際の注意点
有床クリニックを建築する際の注意点は以下の通りです。
- 不特定多数の人が利用するため特殊建築物として扱われる
- 専門の調査者や検査者が定期的に調査や検査をする
- 都道府県の特定行政庁への報告が義務付けられている
- 調査結果をもとに建物のメンテナンスや管理する必要がある
法的条件以外で確認しておくべきこと
法的条件以外で確認しておくべきことは以下の通りです。
- 敷地境界
- 敷地に接道する道路の所有者
- 土地の高低差
- 水道管・下水管・ガス管
- 地盤の状態
- 土壌汚染
まとめ
ここまで、医院を開業する土地を選ぶ際の4つのポイントや不動産購入・賃貸のメリット・デメリットなどを紹介しました。
医院を開業する際は、交通インフラの充実性や生活パターンに適しているかなど、ポイントを押さえることが重要です。
また、不動産購入と賃貸によってメリットとデメリットが異なるため、自分にあった物件を選ぶ必要があります。
当記事を参考に、医院の開業に適した土地を選びましょう。