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【医療機関向け】BCP(事業継続計画)とは?策定ポイントや導入手順を紹介します

「BCPってなに?」

「医療機関でBCPを策定する際のポイントを知りたい」

医療機関で働く方で、上記のような疑問を抱えている方もいるでしょう。

緊急時でも通常通りの医療を提供するためにも、BCP策定は重要です。しかし、どのようなポイントを抑えてBCPを策定すればいいのか、わからない方もいるでしょう。

当記事ではBCPの概要や医療機関におけるBCP策定のポイント、災害拠点病院の概要などを紹介します。当記事を読むことで、BCPの理解を深められ適切なBCPを策定できるようになるでしょう。


CLINICS編集部


目次[非表示]

  1. 1.BCP(事業継続計画)とは?
  2. 2.医療機関におけるBCP策定ポイント7選
    1. 2.1.1.災害時の医療提供機能を確保する
    2. 2.2.2.インフラ対策をする
    3. 2.3.3.業務の優先順位を決める
    4. 2.4.4.招集可能な医療スタッフ数を確認する
    5. 2.5.5.指揮命令系統を明確化する
    6. 2.6.6.医薬品・医療資器材の在庫を確認する
    7. 2.7.7.電子カルテなどの患者情報を保全する
  3. 3.災害拠点病院とは?
  4. 4.医療機関におけるBCP対策への課題
  5. 5.BCP対策の導入手順
  6. 6.BCPに関するよくある質問
    1. 6.1.質問1.防災マニュアル(防災計画)との違いは何ですか?
    2. 6.2.質問2.BCP策定における補助金や助成金はありますか?
  7. 7.まとめ

BCP(事業継続計画)とは?

災害時や緊急時など不測の状況でも事業を継続できるように策定する計画のことを、BCP(事業継続計画)といいます。BCP(事業継続計画)については、厚生労働省の「BCPの考え方に基づいた病院災害対応計画作成の手引き」で次のように記載されているため、ご確認ください。

震災などの緊急時に低下する業務遂行能力を補う非常時優先業務を開始するための計画で、遂行のための指揮命令系統を確立し、業務遂行に必要な人材・資源、その配分を準備・計画し、タイムラインに乗せて確実に遂行するためのもの

引用:厚生労働省「BCPの考え方に基づいた病院災害対応計画作成の手引き」

医療機関におけるBCP策定ポイント7選

医療機関におけるBCP策定ポイントは、以下の7つです。

  • 災害時の医療提供機能を確保する
  • インフラ対策をする
  • 業務の優先順位を決める
  • 招集可能な医療スタッフ数を確認する
  • 指揮命令系統を明確化する
  • 医薬品・医療資器材の在庫を確認する
  • 電子カルテなどの患者情報を保全する

それぞれ詳しく紹介します。

1.災害時の医療提供機能を確保する

医療機関のBCPを策定する上で、災害時でも医療提供機能を確保する内容を記載しなければなりません。

医療機関は災害時に、地域住民をはじめ被災した方など、さまざまな方への支援が求められます。いつもと変わらない機能を発揮できるような内容を記載する必要があるのです。

「必ず行うこと」「優先して行うこと」を策定すると、災害など不測の事態でもいつも通りの医療を提供できるようになります。

2.インフラ対策をする

緊急時でも通常通りの医療を提供できるように、医療機関ではインフラ対策が求められます。

必要なインフラ対策は、以下の通りです。

  • 非常電源や非常用ガス設備などのライフラインを確保する
  • 通信手段を確保する
  • 病院・クリニックの耐震機能を強化する

通常通りの医療を提供する上で、ライフラインが復旧するまでの日数などを把握しておく必要があります。災害時など、緊急時に困らないようにライフラインに関する情報は必ず確認しておきましょう。

3.業務の優先順位を決める

非常時に困らないように、業務の優先事項を決めておきましょう。地震などの災害時は、医療器具を用意できない可能性も高いうえに、スタッフの数が足りなくなる場合もあります。

スタッフの数が少ない場合に備えて、不測の事態で医療を提供するための業務優先事項を定めておかなければなりません。通常業務に目を向けて、緊急時で提供すべき内容をまとめておきましょう。

4.招集可能な医療スタッフ数を確認する

緊急時に招集可能な医療スタッフの数を事前に確認しておきましょう。地震などの災害時は、怪我する方も多く医療を求める方が増加します。

十分な医療を提供するには、より多くの人員が必要です。医療スタッフの住所や最寄駅などをまとめておくと、緊急時でも招集できる医療スタッフ数が明確になります。

5.指揮命令系統を明確化する

災害時にパニックにならないように、指揮命令系統を明確化しておきましょう。地震などの災害時は、院長など医療現場のリーダーがいない場合も考えられます。

現場で誰が指揮をとるのかわからないと、必要な医療を提供できません。「リーダーがいないときに誰が指示を出すか」など、具体的な指揮命令系統を決めておきましょう。

6.医薬品・医療資器材の在庫を確認する

災害時にも困らないように、医薬品・医療資器材の在庫を確認しましょう。災害時の対応は、長期間続くのが特徴です。エプロンや手袋などの在庫がなくなる可能性もあります。

災害時、長期的に対応できるように、十分な医薬品・医療資器材を確保しておかなければなりません。医薬品・医療資器材の在庫を確保したうえで、災害時に支給してもらえるように近隣のクリニックと連携しておきましょう。

7.電子カルテなどの患者情報を保全する

災害時にも適切な医療を提供できるように、電子カルテなどの患者情報を保全しておきましょう。災害時は電子カルテなど、多くのシステムが落ちる可能性が高い傾向です。

そのような場合、患者情報を確認できないため適切な医療を提供できなくなります。災害時にも適切な医療を提供できるように、電子カルテなどの患者情報を保全しておきましょう。


災害拠点病院とは?

災害医療の中核を担当する病院が、災害拠点病院です。災害拠点病院は、全国各地に存在しており地震などの緊急時に利用されています。

災害拠点病院は、次の機能が整備されているのが特徴です。

  • 消防機関との連携
  • ヘリコプターを利用した重症傷病者受け入れ
  • ヘリコプターへの医師の同乗・それを支援する体制
  • 被災地の傷病者の受け入れと搬送
  • 24時間緊急対応

医療機関におけるBCP対策への課題

医療機関におけるBCP対策として「意識」「負担」の課題が挙げられます。

一般病院が、災害拠点病院として意識するのは難しいでしょう。診療科や規模にかかわらず、BCPを策定することにより災害拠点病院としての意識を持てるようになります。

しかし、クリニックの通常業務に加えて災害時の対応などを検討するには、医療スタッフに負担がかかりやすいのです。災害時の対応に加えて医療備品などの購入が必要なので、具体的なBCPの策定が求められるでしょう。


BCP対策の導入手順

BCP対策の導入手順は、以下の通りです。

  1. 目的・策定範囲・体制など基本方針の策定
  2. 起こりうる被害の想定などリスク分析
  3. 事業や復旧の優先順位付け
  4. BCP文書の作成・関係者への徹底
  5. BCP導入・教育・訓練・更新


BCPに関するよくある質問

BCPに関するよくある質問は、以下の通りです。

  • 防災マニュアル(防災計画)との違いは何ですか?
  • BCP策定における補助金や助成金はありますか?

それぞれ詳しく紹介します。

質問1.防災マニュアル(防災計画)との違いは何ですか?

BCPと防災マニュアル(防災計画)は、実施目的が異なります。

BCPは、地震などの災害時に医療機関が機能を維持・提供できることが目的です。BCPでは、適切な医療を提供できるようにライフラインの復旧なども記載しておかなければなりません。

一方、防災マニュアルは、地震などの災害時に医療スタッフや患者の安全、資源確保を目的としています。

質問2.BCP策定における補助金や助成金はありますか?

BCP策定は、補助金や助成金の対象になる可能性があります。利用できる補助金や助成金は市区町村によって異なるため、クリニックの地域情報を確認してみましょう。

まとめ

ここまで、BCPの概要や医療機関におけるBCP策定のポイント、災害拠点病院の概要などを紹介しました。地震などの災害時でも医療機関が通常の業務をこなせるように策定するのが、BCPです。

BCPを策定する際は、災害時の医療提供機能の確保や指揮命令系統の明確化が求められます。災害時でも通常時の業務を遂行できるように、具体的なBCPを策定しましょう。

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