クリニック内装工事費の相場とは?坪単価や費用を抑えるポイントも徹底解説
クリニックの内装について、このような疑問を持つ方は少なくありません。
クリニックの開業では多額の費用がかかるため、少しでも内装工事の費用を抑えたいという方は多いものです。内装工事費を詳しく理解すると、少しでも費用を抑えられるでしょう。
当記事ではクリニック内装工事の費用相場や診療科目別の内装費用相場、内装工事費用を抑える際のポイントを紹介します。
目次[非表示]
- 1.クリニック内装工事の費用相場
- 2.診療科目別の内装費用相場
- 3.クリニック内装工事の費用内訳
- 3.1.設計・デザイン
- 3.1.1.総工事費から算出
- 3.1.2.人件・技術費から算出
- 3.1.3.坪単価から算出
- 3.2.内装・設備工事
- 3.3.設備機器・備品の購入費用
- 4.クリニック内装工事費用の事例
- 5.内装工事費用を抑える際のポイント
- 5.1.1.相見積もりを取って複数業者を比較する
- 5.2.2.居抜き物件を活用する
- 5.3.3.坪単価だけで業者を選ばない
- 6.クリニック内装工事費でよくある質問
- 7.まとめ
クリニック内装工事の費用相場
クリニック内装工事の費用相場は、150万〜1,000万円です。
クリニック内装工事の費用は、診療科目や導入する医療機器によっても異なります。診療科目や医療機器が決まると、費用も明確になるでしょう。
診療科目別の内装費用相場
診療科目別の内装費用相場は、以下の通りです。
- 内科:35万円以上
- 眼科:40万円以上
- 小児科:35万円以上
- 整形外科:38〜40万円以上
- 心療内科:25万円以上
- 耳鼻咽喉科:30万円以上
- オンラインクリニック:15万円以上
クリニック内装工事の費用内訳
クリニック内装工事の費用内訳は以下の通りです。
- 設計・デザイン
- 内装・設備工事
- 設備機器・備品の購入費用
それぞれ詳しく紹介します。
設計・デザイン
設計・デザインの費用内訳は以下の3つの方法で算出されます。
- 総工事費から算出
- 人件・技術費から算出
- 坪単価から算出
具体的な算出方法を知りたい方は、以下をご覧ください。
総工事費から算出
設計・デザインは総工事費から算出されます。
具体的な算出方法は「設備工事費」「内装工事費」を合計した方法です。総工事費は、クリニックの規模などにかかわらず「総工事費の1〜1.5割」が相場です。
大規模なクリニックを開業しようと考えている場合も、費用は変わりません。
人件・技術費から算出
続いては人件・技術費から設計・デザイン費用を算出する方法です。
費用相場は設けられておらず、工事内容によって変動します。デザイン性が求められる工事の場合は、技術料が加味されるのが特徴です。
技術料に伴い設計・技術費もアップするため、デザイン性の高い内装を希望する際は費用が高くなるでしょう。
坪単価から算出
設計・デザインの費用は坪単価から算出されます。
坪単価は、坪の広さによって変動する費用で「クリニックの坪数×工事の単価」で算出可能です。規模が大きく広いクリニックを開業する際は、坪単価での算出も利用できます。
しかし、狭いクリニックだと最低料金よりも高くなってしまい損をする可能性もあるので、クリニックの規模に応じて活用しましょう。
内装・設備工事
内装・設備工事の費用は約40万円です。内装・設備工事の費用は、診療科目や物件の状態によっても異なります。
物件の状態とは、前のオーナーが使用していた機器などが残っている「居抜き物件」と、空の状態の「スケルトン物件」の2種類です。前のオーナーが使用していた医療機器などをそのまま活用できるなら、居抜き物件の方が費用を抑えられます。
ただし医療機器が故障しているケースもあり、スケルトン物件と同額程度の費用がかかる場合も多いでしょう。
上記以外にも、物件の床材などによっても内装・設備工事の費用は変動します。物件や素材の選定を慎重にすれば、内装・設備工事費は安く抑えられるでしょう。
設備機器・備品の購入費用
設備機器・備品の購入費用は、選ぶものによって変動するのが特徴です。医療機器はものによって料金に差があります。
また、医療機器本体の料金に加えて、設置費用などもかかるため資金繰りに影響を及ぼす可能性が高くなります。特に開業時は資金難に陥りやすいため、必要最低限の医療機器を選定し導入しましょう。
クリニック内装工事費用の事例
ここでは、クリニック内装工事費用の事例を紹介します。
クリニックの内装工事費用が気になる方は、参考にしてください。
- 仮設・解体工事:約20万
- 建具工事:約134万
- 造作工事:約60万
- 内装仕上げ工事:約110万
- 家具じゅう器工事:約140万
- ガラス・パーティション工事:約40万円
- 電気設備工事:約128万
- 空調設備工事:約133万
- 給排水衛生設備工事:約78万
- 防災設備工事:約70万
- その他諸経費:約110万
- 総額:約1,143万円
内装工事費用を抑える際のポイント
内装工事費を抑える際のポイントは以下の通りです。
- 相見積もりを取って複数業者を比較する
- 居抜き物件を活用する
- 坪単価だけで業者を選ばない
それぞれ詳しく紹介します。
1.相見積もりを取って複数業者を比較する
内装工事費を抑えるには、相見積もりを取り複数業者を比較しましょう。
初めてクリニックの内装工事を依頼する場合、費用相場などわからないものです。費用相場も把握していない状態で、業者を選ぶと高い金額を請求されているかも判断できません。
相見積もりを取ると、業者が提示した費用を見比べられ、よりお得な方を選択できます。ただし、費用だけで選ぶと仕事の質が低い可能性もあるため「実績」もプラスして確認するのがおすすめです。
また相見積もりにより、価格競争をしてくれて費用が下がる場合もあります。内装工事を業者に依頼する際は、必ず相見積もりを取りましょう。
2.居抜き物件を活用する
居抜き物件を活用すると、内装工事費を抑えられます。
居抜き物件には、以前使っていたクリニックの医療機器や内装が残っている可能性が高い傾向です。開業に伴い再利用できると、医療機器の購入費と内装工事費の削減につながります。
ただし、内装工事の自由度は低く自分好みの内装にできない可能性があるでしょう。また、医療機器の故障も考えられるため注意が必要です。
医療機器の状態と内装を確認し、そのまま利用できる場合は居抜き物件だと費用も抑えられておすすめです。
3.坪単価だけで業者を選ばない
内装業者は、坪単価だけで選ばないようにしましょう。
坪単価といっても、内装業者によって価格設定が異なる場合があります。坪単価に他の費用も加えた金額を提示している場合もあるでしょう。
坪単価だけで業者を選ぶと損をする可能性があります。内装業者を選ぶ際は必ず複数業者から相見積もりを取り、坪単価を含めて安く利用できる業者を選びましょう。
クリニック内装工事費でよくある質問
クリニック内装工事費でよくある質問は以下の通りです。
- 内装工事のスケジュール感について知りたい
- 内装工事費用が事業計画書の予算金額より高くなる理由とは?
- 費用を抑えるなら一括発注と分離発注どちらが良い?
それぞれ詳しく紹介します。
1.内装工事のスケジュール感について知りたい
内装工事は、相談から約半年で完成する場合が多い傾向です。内装工事のスケジュールは以下をご覧ください。
- 打ち合わせ
- 内装工事開始
- 内装工事終了
- 開院
場合によっては内装工事が長引く可能性もあるため、余裕のあるスケジューリングが必要です。
2.内装工事費用が事業計画書の予算金額より高くなる理由とは?
内装工事費用が事業計画書の予算の金額より高くなるのは、人件費や材料費の金額が原因です。
建築業界は人手不足に陥っているため、人件費が高くなっています。そのため、事業計画書の予算金額よりも高くなると考えられます。
3.費用を抑えるなら一括発注と分離発注どちらが良い?
費用を抑えるなら一括発注しましょう。業者に設計から施工までをまとめて依頼する一括発注であれば、費用を安く抑えられます。
ただし、大規模な開業であれば分離発注の方が費用を抑えられる場合もあります。開業するクリニックの規模に応じて使い分けるのがいいでしょう。
まとめ
ここまでクリニック内装工事の費用相場や診療科目別の内装費用相場、内装工事費用を抑える際のポイントを紹介しました。
内装工事費は、居抜き物件の利用などで費用を安く抑えられます。内装業者を選ぶ際は、相見積もりを取ると費用を比較できるためお得に利用できます。
クリニック開業を目指している方は、当記事を参考に内装工事の計画を立ててみてはいかがでしょうか。