Case
操作スピードが圧倒的に変わった|1日400人超の整形外科、4社目の結論とは
名古屋市天白区の「医療法人健美会 元八事整形外科・形成外科」は、1999年の開業以来、整形外科・形成外科・リハビリテーション科を一貫した体制で提供してきた地域の中核クリニックです。MRIやCTをはじめとする検査機器を備え、労災保険指定医療機関として交通事故やお仕事中のけがにも対応。1日の来院数は400人を超え、多いときには500人規模に達します。これだけの規模の外来を支える電子カルテ選びは、決して平坦ではありませんでした。紙カルテの限界から始まり、デジタルペン型、複数のORCA連動型カルテへの乗り換えを経て、たどり着いた4社目がCLINICSカルテ。「カルテ操作スピードが圧倒的に早くなった」。そう語る先生に、乗り換えの経緯と大規模外来ならではの運用の工夫を伺いました。

「1日400人を超えたあたりで紙カルテは限界でした」
乗り換えを経てたどり着いた電子カルテ
Q.CLINICSカルテは4社目と伺いました。これまでの経緯を教えてください。
もともとは紙カルテで、レセプトはORCAに入力する運用でしたが、1日の来院数が400人を超えたあたりで紙カルテの運用に限界があり、電子カルテを導入しました。
最初に入れたのは、専用の紙に専用のペンで書くとそのままデジタルデータになるという、デジタルペン型の電子カルテです。紙に書いたものを毎回PDFにしているようなもので、当院の人数で診療をしようとすると遅すぎて動作不良が多発し、すぐにやめて一度紙に戻しました。それでも限界は変わらないので、次にORCA連携型の電子カルテを導入しました。ただ、端末1台あたりいくらという料金設定だったため台数をかなり絞っていて、電子カルテがない部署もあり紙も併用していました。提供元が他社に買収されてからは5年使っていても機能面のアップデートがなく、Windowsのバージョンアップの時には端末の入れ替えを含めて100万円近くのコストがかかるのに機能は変わらない、という不満がありました。その後、クラウドとオンプレのハイブリッド型に乗り換えたのですが、サーバーが脆弱で時々落ちる、カルテを開くのにひどいと1分くらいかかる、アップデートがあると止まることがある。さらに問い合わせの電話もなかなかつながらず、折り返しの約束も果たされない。サポート体制にとても不満があり、変更を検討しました。
Q.新しい電子カルテには、どんな条件を求めましたか。
これまでの反省から、「動作が安定していて速い」「端末台数に制限がない」「レセコン一体型」「機能のアップデートがちゃんとある」「クラウド版」「第三者行為に対応している」という条件で探しました。整形外科は交通事故の患者さんで過失が多い場合に第三者行為として健保併用になることが多いので、ここは外せません。クラウドでレセコン一体型という条件で絞った段階で候補は数社ありましたが、乗り換えにクラウド版が対応していなかったり、第三者行為に対応がなく当院の来院数だと月10万円くらいの従量課金が発生する計算になったりで、気付けばCLINICS一択に絞られていました。営業担当の方から詳しいお話を聞いて、安心して導入することができました。
CLINICSカルテでカルテ操作スピードが一変。
レセプトの直しは半分で完結
Q.導入していちばん良かったことは何ですか。
カルテ操作スピードが圧倒的に早くなり、ストレスがないことです。以前はカルテを開くのに1分くらいかかることがありましたが、今は別物のように速くなりました。ブラウザで自動保存がきいているので、戻るボタンを使っても入力が保存されているのも、意外と助かっています。レセコン一体型になったことも大きいです。以前はレセプトの直しは電子カルテとORCAの両方を修正し、病名の変更も送信ボタンを押す必要があって煩雑でしたが、今は電子カルテのみで済むので、レセ直しが半分で済んでいます。トラブル時の問い合わせ先が1か所になったのも楽ですね。以前は電子カルテのメーカーに聞いて、ORCAが原因と言われればORCAのベンダーに聞いて、と確認に時間がかかっていましたから。サポートはチャットで問い合わせができるため、電話で待たされるストレスもなく、丁寧に対応いただいています。当院からの問い合わせは多いほうだと思いますが、大変助かっています。アップデートも頻回で、今後さらに使いやすくなる電子カルテとして期待ができます。
Q.コスト面はいかがですか。
ものすごく使わせていただいているので、この月額使用料でいいのかしらと思うくらいですが、今までの電子カルテにORCAの使用料やベンダーのサポート代を足した費用と比べると、かなり安くなっています。クラウドなので、ネットワーク以外の不具合は端末を交換すれば使えてしまう。オンプレ版のようにインストールからベンダーにお願いする必要がなく、トラブルが起きた場合に自分たちで対応しやすくなりました。

1日400人超の外来をまわす工夫
「医師以外でできる仕事はスタッフに」
Q.1日数百人規模の外来は、どのように運用されているのですか。
整形外科は診察、検査、リハビリ、処置、注射と、患者さんによって治療の内容が異なります。そこでカルテの回る順番を工夫して、空いている部署があればそこから実施していくようにしています。患者さんの動線も一方向ではないので、受付表を回してどこにいるかを把握しています。考え方として、医師以外でできる仕事はできるだけほかのスタッフに回しています。医師の説明で不足する部分は看護師や診察補助スタッフに手伝ってもらい、診察補助スタッフには入力の代行もしてもらっているので、検査の予定をあらかじめ伝えておけば検査の入力などもしてくれます。CLINICSカルテは複数端末で同時に同じカルテを開けるので、医師が入力中でもスタッフが以前のカルテを確認できますし、今後の検査予定のメモやリハビリメニューのサマリの入力も、医師の記入と同時に進められます。これでかなり時間を短くできています。端末台数に制限がないからこそできる回し方だと思います。
Q.患者さんの体験で変わったことはありますか。
リハビリのみの患者さんは受付を分けて、リハビリ専用の受付・会計で少しでも早く終えられるようにし、院内の滞在時間を短くしています。以前はリハビリのメニューも紙で管理していましたが、電子カルテに載せたことで紙を出す手間がなくなり、リハビリ開始までの時間も短くなりました。
Q.月3,000枚のレセプトを全件チェックされていると伺いました。
スタッフのスキルアップのためにも、全レセプトを事務と診察補助のスタッフでチェックし、その後に医師がチェックしてフィードバックをかけています。以前は医師のみでしたが、スタッフもレセプトを見るようにしたところ、スタッフのレベルはかなり上がりました。検査に必要な病名なども把握してくれていて、オーダー漏れも指摘してくれます。以前はレセプトチェックに別ソフトを使い、一度レセプトを作って取り込んでから種類別に各30〜40分かけてチェックしていたので、その手間がなくなったのも大きいです。
労災の四肢加算自動算定、カルテ2画面
整形外科ならではの使い方
Q.整形外科特有の使い方はありますか。
労災の四肢加算の自動算定が便利です。労災のレセプトコメントも電子カルテのみで完結できるので楽になりました。以前はエクセルでコメントをまとめて、それをORCAに入れ直していましたから。カルテを2つ同時に開いて、左半分にカルテ履歴、右半分で左を見ながらコメントを入力すると、かなりの時短になります。形成外科では、タブレットで撮影した写真がそのまま電子カルテにアップロードできるため、経過を把握しやすいです。
同規模・同診療科の先生方へ
Q.最後に、同じ規模感の整形外科の先生方へメッセージをお願いします。
端末台数に制限がないため、いろいろな部署で確認が楽にできる電子カルテです。特に整形外科はスタッフ数も多いため、端末台数に制限がないのはとても助かります。動作も速いため、診療人数が多くてもストレスがありません。アップデートが頻回にあるので、今後さらに使いやすくなるカルテに育ってくれることにも期待しています。クラウド型電子カルテとしてとてもお勧めできると思います。
所属・体制は取材時点のものです。