Case
オンライン診療で地域格差のない医療提供を実現したい
2024年よりオンライン診療の利用回数が増加している
五十子クリニックの五十子 院長にオンライン診療に力を入れ始めた理由や、
患者さんへの案内方法などについてお伺いしました。
基本情報
診療科目 :内科 循環器科 漢方内科 甲状腺内科 糖尿病内科
場所 :東京都世田谷区
スタッフ数 :13人
外来患者数/日 :約100〜130人
ホームページ :https://www.irakoclinic.com/
院長略歴
略歴
1998年 ハーバード大学 ダナ・ファーバー研究所留学
1999年 東京慈恵会医科大学 卒業
2002年~2006年 京都大学附属病院 探索医療センター 医員
2007年 東京慈恵会医科大学附属病院 糖尿病 代謝内分泌内科 医員
現在 伊藤病院 月曜午後外来
医療法人社団慈京会 五十子クリニック院長
資格
2009年1月27日 日本医師会認定産業医 取得
2011年7月1日 日本甲状腺学会専門医 取得
2014年11月30日 日本糖尿病学会専門医 取得
2018年12月11日 日本内科学会総合内科専門医取得
① オンライン診療の導入目的と背景は?
予約枠の確保のためにオンライン診療を導入
五十子先生:予約枠を増やしたかったので、オンライン診療を導入しました。
以前より、対面診療の予約数がタイトで、30分に対しての診療人数については試行錯誤を繰り返してきました。
自身が納得する医療の提供と予約数のバランスを考え、30分で6〜7人を目安に診療を行っています。
予約数を最大限広げるよう考慮はしましたが、患者さんから「予約数が少ないので、予約するのが難しい」というご意見をいただくこともあったので、オンライン診療の本格的な利用を検討するようになりました。
また、新患、急患の患者さんは対面診療、検査結果と処方の患者さんに対しては、オンライン診療で対応するようにしていきたいという気持ちもあり、導入に至りました。
オンライン診療に力を入れ始めた理由
五十子先生:直近、特にオンライン診療に力を入れ始めた理由は大きく3つあります。
1つ目は、地域格差のない医療を提供したいと考えていたからです。
都心部には専門医が多くいますが、地方に甲状腺と糖尿病の両方を専門とする医師は多くありません。
多くの患者さんのためにも地方格差がない均一な医療提供をしたくて、オンライン診療に力を入れ始めました。
2つ目は、オンライン診療における規制の緩和です。
過去、診療所から何キロ圏内でなければオンライン診療を実施できない等の制約が設けられていましたが、
最近では、そのような制約が緩和されてきていると感じています。
緩和にともない、オンライン診療が利用しやすくなり、力を入れ始めました。
3つ目は、患者さんの負担軽減のためです。
甲状腺の患者さんには妊婦さんが多くいらっしゃいます。
検査結果や処方のために通院させるのに申し訳なさを感じていました。
オンライン診療であれば患者さんの通院負担の軽減や待ち時間の削減などができるので、
患者さんの負担軽減にもつながると考え、利用に力を入れ始めました。
② どのような患者さんにオンライン診療をご案内しているのか?
しっかりと顔を合わせて診察するために
五十子先生:甲状腺のエコーで来院した検査済みの患者さんにはオンライン診療をご案内しています。
エコーで来院した場合、最初に対応するのは技士で、最後に私がチェックするという流れになるのですが、
検査では、部屋は暗いし、患者さんは寝ている状態なので、顔をしっかりと見ることができません。
検査結果を伝える際は、結果を郵送するだけではなく、しっかりと顔を合わせて話したいということもあり、
オンライン診療を活用し、顔を見て検査結果を伝えるようにしています。
また、久々に来院された患者さんに検査結果を伝える際も、オンライン診療をご案内しています。
基本的にお時間がある患者さんに関しては、顔を合わせて結果をお伝えしたいという気持ちがあり、
郵送で結果のみを送付することが可能であっても、オンライン診療をご案内しています。
③患者さんへのオンライン診療ご案内方法は?
案内にはパンフレット・ホームページを活用
五十子先生:まずは、オンライン診療を案内すべき患者さんを判断します。
オンライン診療はクレジットカードの登録が必要になるので、カード登録に抵抗がある方ではないかを確認します。
そのうえで、お薬が必要な患者さんに関しては、カルテのプランニング部分に「オンライン診療であればお薬をお渡しできる」ということを記載し、その有無をスタッフさんより患者さんへ伝えてもらいます。
実際にオンライン診療を案内する際には、メドレーさんでご用意いただいているパンフレットをお渡ししています。
私から直接患者さんにオンライン診療の詳細を伝えることはなく、詳細についてはスタッフさんから伝えてもらうようにしてもらっています。
メドレーさんが用意してくれているパンフレットはカラーで見やすく案内の際には大変助かっています。
パンフレットでの案内以外にも、ホームページのお知らせにてオンライン診療のご案内をしています。
こちらもスタッフさんと協力しながら連携して発信しています。

院内方針・医療理念の共有
五十子先生:スタッフさんたちには、オンライン診療を利用し「患者さんの通院負担を軽減させたい」、「地域格差のない医療を提供したい」など、自身の理念をしっかりと伝えるようにしています。
また、オンライン診療に限らずですが、日々スタッフさん達が主体性をもって働けるように心がけています。
例えば飛び込みの患者さんの受け入れ判断や、カルテの検査項目の入力なども、全て最終的には私がチェックすることにはしていますが、様々な業務をスタッフさんに任せるようにしています。
このように主体性を持って働けるような環境づくりをしていたこともあり、オンライン診療の案内もスタッフさんを中心に主体性を持って患者さんへ案内してもらっています。
自身の情熱をしっかりと伝え、主体性を持てる環境づくりをすることで、自身が思い描く「地域格差のない医療提供」の実現を目指しています。
