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電子カルテの画面はわかりづらい?操作や導入の不安をまとめて解消!


電子カルテの導入を検討する際、「画面の操作が難しそう」「パソコンが苦手でも使えるだろうか」といった不安を感じる先生方もおられるのではないでしょうか。

日々の診療で使うものだからこそ、操作性は非常に重要です。

当記事では、電子カルテの画面操作に関する不安を解消し、導入の適切なタイミングやメリット、注意点、そして自院に合ったシステムの選び方まで、わかりやすく解説します。

目次[非表示]

  1. 1.電子カルテの操作は簡単!困ったときのサポートも充実
  2. 2.電子カルテを導入するタイミングとは
    1. 2.1.新たな診療報酬加算を算定するなら2026年5月末まで
    2. 2.2.2030年までには電子カルテの導入が必要
  3. 3.電子カルテを導入するメリット3つ
    1. 3.1.業務の効率化ができる
    2. 3.2.医療の質向上につながる
    3. 3.3.カルテの保管が容易になる
  4. 4.電子カルテの画面について
    1. 4.1.受付画面
    2. 4.2.診察画面(診察履歴、SOAP、セット登録)
  5. 5.導入前に知っておきたい電子カルテの注意点
    1. 5.1.自院にあう電子カルテを選定する必要がある
    2. 5.2.レセコンなど導入しているシステムとの相性
    3. 5.3.初期費用や更新料
  6. 6.電子カルテを選ぶ際のポイント
  7. 7.まとめ

電子カルテの操作は簡単!困ったときのサポートも充実

電子カルテの操作に対して、「難しそう」「覚えるのが大変そう」といったイメージがある方もいるかもしれません。

しかし、近年の電子カルテは、分かりやすい画面設計やシンプルな操作性を追求した製品が多く、パソコン操作が苦手な方でも直感的に扱えるようになっています。

また、多くのベンダーは導入時の操作研修を提供しており、実際にシステムを触りながら使い方を習得できます。

運用開始後も、操作に関する疑問点や万が一のトラブル発生時には、電話やリモートでのサポート体制が整っていることが多く、安心して利用を開始できるでしょう。

電子カルテを導入するタイミングとは

電子カルテの導入を検討する上で、適切なタイミングを見極めることは重要です。

国の医療政策の動向や、自院の状況に合わせて計画的に進めることが求められます。

新たな診療報酬加算を算定するなら2026年5月末まで

2024年度の診療報酬改定では、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を目的とした項目が新たに追加・改定されました。

追加・改定されたなかには、電子カルテシステムを活用し、患者情報を安全かつ効果的に共有する体制を整備している医療機関を評価するものが含まれています。

特に2026年5月末までは「電子カルテ情報共有サービス」運用の猶予期間であり、期限内であれば、運用実績がなくても体制を整えるだけで、特定の診療報酬加算を算定できます。

診療報酬の取りこぼしを防ぎたい場合は、猶予期間内に導入すると良いでしょう。

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2030年までには電子カルテの導入が必要

厚生労働省は医療DXの一環として、電子カルテの全国的な普及を重要な政策目標に掲げています。

具体的には、2026年までに医療機関の80%、2030年までに100%での導入を目指すと明言しています。

電子カルテの導入は現時点で義務ではありません。

ただ、対応することで診療報酬の加算対象となる場合があります。現在、紙カルテで運用しているクリニックにとっても、制度や報酬の動向を踏まえれば、将来的に電子カルテへの移行は避けられない選択肢となっていくでしょう。

電子カルテを導入するメリット3つ

電子カルテを導入するおもなメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 業務の効率化ができる
  • 医療の質向上につながる
  • カルテの保管が容易になる

それぞれわかりやすく解説します。

業務の効率化ができる

電子カルテを導入する大きなメリットの一つは、院内業務の大幅な効率化です。

診察内容の記録や処方箋の発行がシステム上でスムーズに行えるようになるため、紙カルテでの運用と比較して時間を大幅に短縮できます。

また、受付業務や会計業務との連携も可能で、従来スタッフが行っていた診療情報の転記作業が不要になるケースも多くあります。

これにより、スタッフの業務負担が軽減され、より患者さんへの対応や専門性の高い業務に注力できる環境が整うでしょう。

医療の質向上につながる

電子カルテの活用は、医療の質の向上にも大きく貢献します。

過去の診療記録や検査結果、アレルギー情報などを迅速かつ正確に参照できるため、診療における情報の見落としや、重複した検査・投薬といったミスを減らす効果が期待できます。

また、院内の複数のスタッフ間で患者情報をリアルタイムに共有できるため、チーム医療の推進や、より安全で質の高い医療サービスの提供につながるでしょう。

患者にとっても、自身の情報が一元管理される安心感は大きいと考えられます。

カルテの保管が容易になる

紙カルテの運用には、保管スペースの確保や管理の手間が不可欠でした。

電子カルテを導入すれば、これらの物理的な課題から解放されます。

カルテはデータとしてサーバーに保存されるため、院内に広大な保管場所を確保する必要がなくなります。空いたスペースを他の用途に有効活用することも可能です。

また、過去の診療データを検索する際も、電子カルテであればキーワードや日付などをもとに簡単に見つけ出せるため、診療の準備や参照作業の効率が格段に向上します。

電子カルテの画面について

電子カルテには、受付画面や診察画面など円滑な診療運営に欠かせない機能が備わっております。下記にCLINICSカルテの画面サンプルを記載しておりますのでぜひ参考にしてください

受付画面

受付画面は、電子カルテの中でまず最初に見る画面です。一般的には、予約患者や当日の受付患者の一覧が表示されます。
予約患者の場合、来院予定時刻や予約内容などが確認でき、スムーズな受付が可能です。また、当日の受付患者についても、受付済みか否かや待ち時間などが把握できます。
受付画面を通して、医療スタッフは患者の来院状況を的確に把握し、効率的な診療が可能となります。

※CLINICSカルテのサンプル画面

診察画面(診察履歴、SOAP、セット登録)

診察画面は、電子カルテにおける最も重要な領域です。一般的には、以下の画面と内容で構成されています。

※CLINICSカルテのサンプル画面

画面
 内容

診察履歴

  • 患者の過去の診察情報が表示され、医師は前回の診察内容や
    処方箋などを確認可能
  • 診察に必要な情報が網羅されるため、患者状態の推移や
    変化の把握が容易

SOAP

  • 主訴(Subjective)、所見(Objective)、評価(Assessment)、
    プラン(Plan)の情報を記載・管理からなる
  • 主訴や所見、検査結果など、客観的な情報を網羅的に表示が可能

処置行為

  • 診療時に行った処置や検査などの情報を入力
  • 具体的な医療行為や処方箋の記録が含まれる

セット・オーダー

  • 頻繁に行う一連の医療行為をセットで登録し、
    効率的に記録できる機能
  • 特定の検査や処方箋の組み合わせや、診療報酬の算定要件との
    組み合わせなどが含まれる。

導入前に知っておきたい電子カルテの注意点


電子カルテ導入を成功させるためには、メリットだけでなく注意点も理解しておくことが重要です。

ここでは、カルテを導入する際につい見落としがちなポイントを3つ紹介します。

自院にあう電子カルテを選定する必要がある

電子カルテは多くの種類があり、それぞれ機能や特徴が異なります。

自院の診療科目や規模、そして実際にシステムを利用する医師やスタッフのITスキルレベルに合った製品を選ぶことが最も重要です。

例えば、特定の診療科目に特化した機能が必要か、あるいはシンプルな操作性を優先するかなど、事前に院内で必要な要件を整理しておく必要があります。

自院のニーズに合わないシステムを導入してしまうと、かえって業務効率が低下したり、別の電子カルテへの移行が必要になったりする可能性もあるため、慎重な選定が求められます。

レセコンなど導入しているシステムとの相性

既にレセプトコンピューター(レセコン)や予約システム、検査機器などのシステムを導入している場合、新たに導入する電子カルテがこれらの既存システムとスムーズに連携できるかを確認することは非常に重要です。

連携がうまくいかないと、データの二重入力が発生したり、期待した業務効率化が得られなかったりする可能性があります。

導入前に、電子カルテのベンダーに対して、現在使用しているシステムとの連携実績や連携方法について詳しく確認しましょう。

初期費用や更新料

電子カルテの導入には、初期費用や月額利用料、場合によっては更新料などのコストが発生します。提供形態によっても料金体系は大きく異なり、一般的にオンプレミス型(院内にサーバーを設置するタイプ)は初期費用や更新料が高額になりがちです。

一方、クラウド型(インターネット経由で利用するタイプ)は院内にサーバーを設置する必要がないため、初期費用や更新料を抑えやすい反面、月額費用が発生します。

電子カルテは、単に月額料金の安さだけで選ぶのではなく、初期費用や将来の更新費用まで含めた総コストを把握し、自院の予算と照らし合わせるようにしましょう。

電子カルテを選ぶ際のポイント

数多くの電子カルテの中から自院に最適なものを選ぶためには、いくつかのポイントを押さえて比較検討することが推奨されます。

まず、デモンストレーションを依頼し、実際に画面操作を体験してみましょう。

その際、医師だけでなく、看護師や事務スタッフなど、実際にシステムを利用する複数の職種の視点から使いやすさを評価することが大切です。

また、機能面で不明な点や運用に関する疑問点は、遠慮なくベンダーに質問し、導入前にすべてクリアにしておきましょう。複数の製品を比較検討し、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで決定するのが電子カルテ選びのポイントです。

なお、電子カルテを比較する際は以下の記事も参考にしてください。

まとめ

電子カルテの画面操作に対する不安は、直感的なインターフェースの製品が増えていることや、充実したサポート体制により解消されつつあります。

国の医療DX推進の流れもあり、電子カルテの導入は今後ますます一般的になるでしょう。

業務効率化や医療の質向上といったメリットを享受するためには、導入のタイミングを見極め、自院のニーズに合ったシステムを慎重に選ぶことが重要です。

本記事で解説した注意点や選び方のポイントを参考に、ぜひ自院に適した電子カルテの導入をご検討ください。



執筆監修者:村田 卓也
執筆監修者:村田 卓也
(株式会社メドレー 医科診療所事業部 事業戦略室) メドレーでは、フィールドセールスマネージャーを務めチーム育成や営業戦略立案・実行に従事。診療所向けSaaS(診療システムCLINICS)の拡販を牽引し年間数百件の新規導入に関わる。現在は、「戦略推進室」にて、事業部の販売戦略とプロモーションを担うミッション担う。今後も現場と市場をつなぐ推進役として価値提供に努めてまいります。

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