【最新版】クリニック経営のポイントを徹底解説!
クリニック経営を成功させるためには、さまざまなことを把握する必要があります。この記事では、その中でも特に理解しておくべきポイントを以下の6点に絞ってご紹介していきます。
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クリニックの経営とは?
クリニックをはじめ医療機関が提供するサービスは、公共性・非営利性が高く、患者さまに寄り添う姿勢が求められます。
しかし、継続的に医療サービスを提供するためには利益を出し、事業として成り立たせるための視点も必要です。
利益を出すためには、患者さまを集める集患や院内体制を整えて安定したサービスを提供するための採用活動、さらには利益率を高めるための業務効率化などさまざまな活動が必要となります。
一般企業と同様に工夫を凝らしながら進めていくのがクリニックの経営です。
クリニックの経営に必要な業務内容
次に、クリニックの経営に必要な業務をもう少し詳しく紹介していきます。
クリニックの経営の業務① 〜経営戦略立案と実行〜
当然のことながら、クリニック経営は簡単ではありません。
下の表を見ていただくとわかるように、コロナの影響を受ける以前から、毎年開設や再開と同じくらいの数のクリニックが廃止・休止しています。院長の高齢化も大きな要因の一つではありますが、それだけ続けることが難しいという側面もあるでしょう。
平成29年 |
平成30年 |
令和元年 |
|
---|---|---|---|
開設・再開 |
8065 |
7574 |
7986 |
廃止・休止 |
8123 |
6940 |
7475 |
現在は新型コロナウイルス感染症の影響を受けてさらに予測のしづらい中で経営戦略を立てて実行することはとても難しいことになります。
その中でも新しい時代の流れや動向読みながら経営戦略を立て、実行することがとても大切です
クリニック経営の業務② 〜スタッフのマネジメントと採用〜
クリニックの経営に必要な業務にはスタッフのマネジメントや採用があります。
マネジメントは「スタッフとのコミュニケーションをこまめに取る」、「業務のマニュアル化」などすぐにアクションできることが複数あります。
一方で採用は、現在勤務している人の紹介や求人媒体への掲載など自分でコントロールできることが少なく、苦戦するクリニック経営者は多く存在します。
採用の主な手段は以下になります。
- 知人による紹介
- 人材紹介会社の利用
- 求人サイトや医療機関のウェブサイトに求人を掲載
手段が分かっても知識がない中で進めると、資金面で圧迫されてしまうため、医療業界に知見のある企業が開催するセミナーなどで情報収集しながら選択していくのがおすすめです。
関連記事:【医院経営者必見】クリニックスタッフの離職率を下げる方法5選
クリニックの経営の業務③ 〜集患の施策立案と実行〜
集患のための広報やマーケティング活動をすることも、クリニックの経営を安定させるために重要なポイントです。
近年スマートフォンやSNSの普及により、患者さまとの設定が持ちやすくなっています。
SNS運用やMEO、ブログ運用など、インターネットを活用した集患マーケティングに取り組むクリニックも増加傾向にあります。
クリニックの経営の業務④ 〜その他運営に関する業務〜
クリニックの経営では他にも備品の管理や発注、経理の業務など細かな作業が発生します。
このような業務は、パートさんや税理士さんなど、最適な配置を行い、経営戦略や採用に力を注げるようにしておきましょう。
クリニックの経営が失敗しやすくなる要因
患者さまを集患できない
集患がうまくいっていないクリニックは、経営が失敗してしまいます。
新型コロナウイルスの影響で、感染予防などの観点から通院を避ける人が多く患者数が減少しているクリニックも少なくありません。
コロナと患者数に関する詳細は、日経メディカルの「53.4%が「患者減」、大打撃を受けた診療科は?」の記事で紹介されています。
しっかりと病院があることを知ってもらい、必要な時に活用してもらえるように宣伝活動を行っておきましょう!
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患者さまの再診率が低い
患者さまの再診率が低くなってしまうことも失敗の要因になります。
広告などを活用してコストを使って集患ができたとしても、提供するサービスの質が低く、リピーターになってもらえないと、利益率を上げることができません。
その状況は経営を圧迫し、忙しいのに人員を増やせないなどの悪循環を生んでしまいます。
集患するために宣伝活動を行いながら、患者さまがまた来たいと思えるようなサービス提供をしっかりと行っていきましょう。
社内体制が整わず、院長が忙しい
院長が忙しいことも経営が失敗する要因となってしまうことがあります。
先ほどもお伝えしたように、クリニックの経営には、経営戦略を考えて実行していく必要があります。その中心を担う必要がある院長が忙しいと、戦略が立てられず思うような成長ができなくなってしまいます。
採用や外部の方への委託を適切に行い、経営戦略などを考える時間が確保できるようにしましょう。
クリニックの経営を成功させるためのポイント
続いて、クリニック経営を成功させるためのポイントをご紹介していきます。先ほどお伝えした、「クリニックの経営が失敗しやすくなる要因」を避けるように経営を行うことももちろん大切です。
その上でさらに意識し、実行することでクリニックの経営を成功に繋げられる可能性を秘めたポイントをご紹介していきます。
患者さんの声に耳を傾け、サービスの質を向上させる
当たり前ですが一番大切なことです。
例えば、受付の人の対応であったり、バリアフリーな作りになっているかなど挙げればさまざまなポイントがあるので、何からやれば良いか意思決定をするのが難しいケースが多くあります。
そこで、待合室やLINE公式アカウントなどで実際に通院している方からアンケートを収集し、どのようなポイントから改善していくべきかリサーチを行うことがおすすめです。
実際に使用されている方の声に耳を傾けて、地道にサービスを改善していく。当たり前ですが一番大切なポイントです。
SNSやホームページで発信を行う
2つ目のポイントは、SNSやホームページからの発信です。
SNSを活用すると、特に患者さまが知りたい混雑状況などのリアルタイムな情報提供が容易にできるようになります。
細かなことですが、患者さまの知りたい情報を地道に発信できると、たくさんあるクリニックから選んでもらえる可能性が出てきます。
どのような内容を投稿するかわからないという方は以下の内容から発信を始めることをおすすめします。
- クリニックの混雑状況
- クリニックの定休日
- ワクチン接種のご案内
- Googleマイビジネスへの情報掲載 / MEO
- 自院で行っている検査や診療の紹介
まだ導入できていない方は、まずはできるところから発信を始めてみましょう!
独自性を出す
最後のポイントとして独自性を出すことがとても重要です。
「独自性を出すってどういうこと?」と思うかもしれませんが、患者さんに自分が経営するクリニックを選んでもらうための理由を作ることが大切ということです。
例えば、駐車場が近くの他のクリニックよりも大きかったり、公式LINEから予約ができたりなど、細かい点まで含めれば無数の要素が考えられます。
トレンドの観点から考えると、オンライン診療もその一つです。
これまで病院に行って長い待ち時間待ってからでないと受けられない診察がオンラインでも可能になり始めています。
厚生労働省でも「オンライン診療に関するページ」が作られるほど大きなトレンドとなっており、このようなわかりやすいトレンドを活用してみるのも独自性を出す際に有効です。
▼株式会社メドレーでは、オンラインでも診療可能なクラウド診療を運営しております。
今後のクリニック経営に求められること
今後少子高齢化や高度情報化が進む中で、クリニック経営にはどのようなことが求められるのでしょうか?
クリニック間のネットワーク構築とIT化
今後高齢者の人口割合が増加するにつれて、医師の人手不足が深刻化すると言われています。
ICTを活用した業務の効率化はもちろん必要とされますが、医療機関同士でネットワークを結び、必要に応じて協力しあえる体制を整えておくことも大事です。
患者情報をクラウド上で一括管理するサービスや遠隔診療を可能にするオンライン診療システム、その他にも受付や会計の効率化を可能とするツールなどの普及が進むことが考えられます。
そういったITツールを導入し、経営改善を進めるクリニックは今後も増加するでしょう。
患者に寄り添った医療の提供
こちらは当然のことですが、その重要性は高まってくるでしょう。
現在はイオンターネット・SNSの普及により、誰でもかんたん情報を拡散できる時代になっています。基本に立ち返り、一人ひとりの患者さまに満足のいく医療を提供することは重要です。
また、高齢化に伴い、来院できない患者さまも増加すると考えられます。それにより、在宅医療や訪問医療などのニーズも高まると想定されます。
そのため、一人ひとりのニーズに合った医療を提供する運営ができると、地域に欠かせないクリニックになるはずです。