土曜日の混雑が緩和
会社の会議室から受診する患者も

赤枝医院院長 赤枝先生
赤枝医院|赤枝 朋嘉 院長

2019.6.10

 ※インタビュー当時のご活動状況であり、現状とは異なる場合がございます。

信頼を得て、患者さまと良い関係を継続するために

ー オンライン診療導入のきっかけ、目的を教えていただけますか。

赤枝先生: 一番の目的は「患者さまとの信頼関係を築くため」ですね。
予約システムを導入することで、待ち時間の問題は改善されてきているとはいえ、産婦人科の場合は、出産などで緊急手術が入ることがあるので、やはり患者さまを待合室で何時間も待たせたり、順番が前後してしまったりと、コントロールし切れないところがあります。そういった部分が不満につながりやすいからこそ、日頃から「いかに患者さまとの信頼関係を築いていくのか」が大事だと感じていました。たとえば、家族や仲の良い友達が待ち合わせに遅れたり、約束を破ってしまうことがあっても、それまでの信頼があるから、関係が切れてしまうほどのことにはならないですよね。それが患者さまと医療従事者という立場に変わっても、もしそこに信頼関係があれば、やむを得ない事態が起こってしまったとしても、それを受け入れてもらえるかもしれない。
そのために、どういう形でスムーズに患者さまから信頼を得て、良い関係を継続することができるかを考えていました。

そして私自身、患者さまに、薬の受け取りや検査結果を聞くためだけに時間をかけてクリニックへ来てもらうこと、さらには待合室で病気がうつるリスクを恐れながら赤ちゃんを連れて待ってもらうことに対して、とても申し訳ないなぁと思っていました。
オンライン診療の場合はそもそも待ち時間や待合室というものが存在せず、他の患者さまの影響もないので、うまく活用できるのではないかと思い、導入を決めました。

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  • 「初診オンライン診療解禁通知」について
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仕事の合間に受診する患者さまが多く、土曜日の混雑を減らす効果があった

ー導入されて、実際のところはいかがでしたか。

赤枝先生: 導入した時期が他院に比べて早かったので、当時は参考になる事例があまりなく、自分たちで試行錯誤しながら運用していました。いろいろな診療メニューを用意したんですが、産婦人科には慢性疾患があまりないということもあり、いまは主に産後の継続治療や出生前診断で活用しています。特に出生前診断の結果説明は電話ではお伝えできないし、相手の顔を見て、きちんとご本人であることを確認して行う必要があるので必ず対面にしていたのですが、ビデオチャットであれば問題なく実施できるため、通院の負担がかからないオンライン診療で行うようにしました。画面の先ではご家族のみなさんにも集まっていただいて実施しています。

ー ちなみに出産などで貴院にかかられている患者さまはほとんど地元の方でしょうか。

赤枝先生: そうですね。ほとんど地元の方なんですけど、それでも電車や車に乗ってきたりするので、その時間を削減できているだけでも違いますね。車中で受診される方もいて、別の場所への移動時間で話が聞けるのは患者さまにとっていいですよね。出産など、当然来院しないといけないタイミングはあるんですが、途中にオンライン診療をはさめているのがいいですね。

ー 患者さまとのエピソードで印象に残っていることはありますか。

赤枝先生: 特定の患者さまではないですが、実際にオンライン診療を始めて驚いたのが、会社の会議室で受診されるなど、仕事の合間に利用される方が多いということですね。以前は、仕事で土曜日にしか通院できないという方が多くて待合室も混み合っていたんですが、検査結果説明はオンライン診療で平日に聞けるようになったので、患者さまが来院される日を分散できるようになりました。また、いままでは検診を受けると、検診の実施とその説明で2回通院しないといけなかったところが、1回来るだけでよくなったので、通院の負担軽減にもつながっていると思います。

ー オンライン診療に期待していることと、課題に感じていることがあれば教えていただけますか。

赤枝先生: 診療報酬の面で、いまは医療機関側が負担している部分があるので、そこは改善されるといいですね。患者さまが喜んでくれることはもちろんメリットではあるんですけど、それによって収益が減ってしまうのであれば継続するか考えないといけなくなってしまうので。患者さまと医療機関がwin-winな関係になれるよう、そこは世の中が変わっていくべきところだと思っています。

「つながる医療」のひとつのツールとして

ー オンライン診療からは少し離れますが、貴院は「つながる医療」をポリシーにされていると伺いました。それはオンライン診療を始める前からでしょうか。

赤枝先生: そうですね。この地域に開業した自分の役割を考えたときに、地域の一員として、そして医療のプロフェッショナルとして、自身の技術や収益を還元していくことが重要だと考えました。それにより地域が活性化されることで、病院も地域とともに繁栄していくという考えですね。

診療以外でも、地域でいろいろなイベントを開催したりと、患者さまとつながるための試みを行っています。開業から年を追うごとにクリニックで生まれた方が増え、平成・令和と命のバトンをつないでいます。この地域に暮らすひとたち、これから生まれ、育っていくひとたちが、いきいきと生活していくために、私たちとしても魅力ある街づくりに貢献できれば、と思っています。オンライン診療もその一環ですね。


ー 本日は貴重なお話をありがとうございました!

「赤枝医院」概要

医療機関名:赤枝医院
所在地:東京都多摩市関戸2-69−3
院長:赤枝 朋嘉
TEL:042-337-6603

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