CLINICSカルテの料金・価格・費用

catch-img

【2026年最新版】オンライン診療の診療報酬点数とは?改定の変遷とともに解説

2024年度(令和6年度)診療報酬改定で、医療DXの柱であるオンライン診療の評価が大幅に拡充されました。本記事では、この改定で示された最新の変更点はもちろん、コロナ禍の臨時措置から始まった近年の流れも踏まえ、複雑な制度の全体像をわかりやすく解説します。新設・変更された項目の具体的な点数や算定要件など、クリニックの実務に必須の情報としてお役立てください。

目次[非表示]

  1. 1.2020年転機となった診療報酬改定とは
    1. 1.1.臨時的なオンライン診療の拡大
    2. 1.2.対象患者・算定点数の緩和
    3. 1.3.診療報酬の特例的取り扱い
  2. 2.診療報酬改定による転機
    1. 2.1.0410対応の恒久化の動き
    2. 2.2.情報通信機器を用いた診療評価の新設・見直し
    3. 2.3.対象患者・算定要件・施設基準の明確化
  3. 3.2023年〜オンライン診療の報酬算定に不可欠な「オンライン資格確認」の導入と体制整備
    1. 3.1.オンライン資格確認の原則義務化
    2. 3.2.オンライン資格確認に関連する報酬評価の変更
      1. 3.2.1.①医療情報・システム基盤整備体制充実加算」の廃止
      2. 3.2.2.②「医療DX推進体制整備加算」の新設(2024年6月1日~)
  4. 4.2024年のオンライン診療における改定変更内容のポイント
    1. 4.1.①基本診療料の変更
    2. 4.2.②情報通信機器を用いた場合の初診・再診料の算定要件の変更
    3. 4.3.③医学管理等の評価の見直し
  5. 5.2024年診療報酬改定で追加されたオンライン診療の評価項目
    1. 5.1.医療資源が限られた地域における診療体制の強化
    2. 5.2.難病患者に対する遠隔診療の評価見直し
    3. 5.3.看取り支援におけるICT活用の新たな評価
    4. 5.4.CPAP療法における遠隔管理の診療評価
    5. 5.5.ICU遠隔モニタリング支援の診療報酬対応
    6. 5.6.医療的ケア児(者)の入院前支援に関する評価
    7. 5.7.小児精神疾患へのオンラインカウンセリング評価
    8. 5.8.精神疾患の通院療法に対する遠隔対応の新設
    9. 5.9.歯科診療におけるオンライン対応の評価追加
    10. 5.10.歯科医療における遠隔連携の診療体制強化
  6. 6.まとめ

2020年
転機となった診療報酬改定とは


診療報酬とは、保険診療の際に医療機関(病院、クリニック、薬局など)が、そのサービス(診察、検査、手術、薬の処方など)の対価として受け取る公的な料金のことで、その内容は2年に一度改正されます。
オンライン診療は、2020年のコロナ禍での臨時緩和を機に普及が加速。2022年度改定で初診からの算定が恒久化され、2024年度改定では生活習慣病管理などへ対象が大幅に拡大しました。医療DXの柱として、その重要性は年々増しています。オンライン診療は、現在にいたるまで、さまざまな措置や対応が取られています。ここからはどのようにして現在の状況になったか、オンライン診療の変遷を説明します。

臨時的なオンライン診療の拡大

2020年4月10日、厚生労働省は「0410通知」と呼ばれる事務連絡を発出しました。これは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急対応。従来原則禁止されていた「初診からのオンライン診療」を実施できるようにしたものです。対面診療が困難な状況で、患者の受診控えや医療機関での感染リスクを回避することが目的とされました。この通知によって、従来の枠を超えた柔軟な診療体制が全国的に整備され始め、オンライン診療の可能性が一気に広がったのです。後の本格普及に向けた転換点となりました。

対象患者・算定点数の緩和

「0410通知」では、対象患者をかかりつけに限定せず、初診患者も幅広く含めることができました。それまでの制約を大きく緩和する内容であり、多くの医療機関にとってオンライン診療導入の障壁を下げることに。また、過去の診療履歴が確認できない患者に対しては、処方日数を7日間以内に制限するなど、安全面への配慮も同時に盛り込まれました。さらに、電話等による初診では一律214点の診療報酬が算定可能とされたことも、導入拡大の追い風となりました。制度の実利が明確になったことで、より多くの医療機関がオンライン診療に踏み切ったのです。

診療報酬の特例的取り扱い

臨時措置の一環として、診療報酬の取り扱いにも特例が設けられました。初再診料に加えて、通常はオンライン診療では算定できなかった医学管理料の一部が、「情報通信機器を用いた医学管理」として147点での算定が可能に。また、在宅医療においても同様に柔軟な運用が認められ、継続的な治療を必要とする患者へのケアが滞ることのないよう配慮されています。これらの特例措置は、医療の質と安全性を維持しながら、非対面での診療を現実的な選択肢として根づかせるための重要な基盤となりました。

診療報酬改定による転機

2022年度の診療報酬改定は、コロナ禍で臨時的に導入されていたオンライン診療の枠組みを、平時の医療制度へと正式に組み込んだ大きな転換点でした。これまで特例として扱われてきた初診からのオンライン診療が、一定の条件のもとで恒久的な制度として明文化され、通常診療の一形態として明確に位置づけられるようになったのです。

0410対応の恒久化の動き

2020年の「0410通知」による臨時的な対応は、2022年度の診療報酬改定により正式に制度化され、従来の「オンライン診療料(71点)」は廃止に。初診と再診それぞれに対応した新たな評価体系が導入されました。患者の利便性や医療アクセスの向上といった観点からも、オンライン診療が積極的に活用される前提が制度に反映されました。

情報通信機器を用いた診療評価の新設・見直し

制度改定により、「初診料(情報通信機器を用いた場合)251点」が新設され、条件を満たせば初診からのオンライン診療も正式に評価対象に。また、再診についても、「再診料(73点)」などの評価が設けられ、オンライン診療が対面診療とほぼ同等に扱われる形へと整理されました。さらに、従来は制限があった各種医学管理料も、対面の約87%の点数で算定できるようになり、診療全体の報酬体系においてオンライン診療が自然に組み込まれる仕組みが整えられました。

対象患者・算定要件・施設基準の明確化

診療報酬の制度化とともに、オンライン診療の運用に必要なルールも明確に整理されました。算定には、厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に準拠することが求められ、対象患者は原則として「かかりつけの医師が診る患者」に限定されました。また、診療を行う施設にも基準が定められ、緊急時に他機関と連携できる体制の確保や、個人情報保護を徹底する情報セキュリティ対策が求められました。

2023年〜
オンライン診療の報酬算定に不可欠な
「オンライン資格確認」の導入と体制整備


2023年4月、医療機関・薬局における「オンライン資格確認」の導入が原則として義務化されました。これにより、患者の保険資格をリアルタイムで確認できる体制が全国的に整備されました。あわせて厚生労働省は、オンライン資格確認の導入を「医療DX」の基盤と位置づけ、診療報酬制度の大幅な見直しや補助金制度の刷新を実施。 対面診療だけではなく、オンライン診療においても、適切な報酬評価(加算)を受けるためにはこのオンライン資格確認の体制整備が必須の要件となっています。
※オンライン資格とは:医療機関や薬局の窓口で、患者さんが今現在、健康保険の資格があるかどうかをオンラインで即座に確認できる仕組みのこと

オンライン資格確認の原則義務化

2023年4月からオンライン資格確認が原則義務化となりました。これに付随して、厚生労働省は「診療報酬」および「顔認証付きカードリーダー導入に係る補助金」の見直しを行い、インフラ整備を強力に推進しています。 オンライン診療においては、画面越しでは従来の保険証の真贋判定が困難という課題がありましたが、オンライン資格確認の普及により、なりすまし防止や正確な資格確認が可能になりました。これにより、患者さんと医療機関がより安心してオンライン診療を利用できる環境に。

オンライン資格確認に関連する報酬評価の変更

2023年4月の義務化に伴い、当初はマイナンバーカードの利用を促す「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」が導入されました。これはマイナ保険証を利用しない場合に点数が加算される仕組みでしたが、2024年度の診療報酬改定で、より「体制整備」を重視する評価へと移行しました。

①医療情報・システム基盤整備体制充実加算」の廃止

前述の加算は、2024年5月31日をもって廃止されました。マイナ保険証利用の有無で点数が変動する仕組みから、医療機関のデジタル化の度合いを評価する仕組みへと変わっています。

②「医療DX推進体制整備加算」の新設(2024年6月1日~)

代わりに、2024年6月1日からは「医療DX推進体制整備加算(月1回、8点)」が新設されました。 オンライン診療を行う医療機関にとっても重要で、後述する「オンライン資格確認を行う体制」などの施設基準を満たすことで算定が可能となります。
算定要件(抜粋)は以下のとおりです。

  1. オンライン請求を行っていること。
  2. オンライン資格確認を行う体制を有していること。
    オンライン診療時は、対面でのカードリーダー利用に代わり、厚労省提供の「マイナ在宅受付Web」などを活用して患者のマイナンバーカードによる資格確認を行うことが推奨されています。
  3. (医科)医師が、電子資格確認を利用して取得した診療情報を、診察室等において閲覧・活用できる体制を有していること。
  4. 電子処方箋を発行する体制を有していること。(経過措置あり)
  5. 電子カルテ情報共有サービスを活用できる体制を有していること。(経過措置あり)
  6. マイナンバーカードの健康保険証利用の実績を一定程度有していること。
  7. 医療DX推進の体制について、ウェブサイトなどに掲示していること。

算定タイミング:初診・再診時ではなく、月1回に限り算定します。この変更により、国の評価の軸足が「マイナ保険証の利用促進」から、より広い意味での「医療DXを推進する体制整備」へと移ったことが明確に示されました。

2024年のオンライン診療における
改定変更内容のポイント

2024年度の診療報酬改定では、医療DX推進の流れを汲み、オンライン診療の評価がさらに拡充されました。以下の3点が改定の重要なポイントとなっています。

①基本診療料の変更

まずは、基本的な評価である初診料・再診料の点数が引き上げられました。


2022年度改定

2024年度改定

対面診療との比較

初診料

251点

253点

対面(291点)の約87%

再診療

73点
75点

対面(75点)と同額

外来診療料
73点
75点

対面(75点)と同額

※診療料(情報通信機器を用いた場合)

再診料・外来診療料は対面と同額が維持され、初診料もわずかに引き上げられました。対面診療との点数差は依然として存在しますが、着実に評価が進んでいることがわかります。

②情報通信機器を用いた場合の初診・再診料の算定要件の変更

2つ目のポイントは、算定要件と施設基準の具体的な変更です。2024年度改定では、特に「施設基準の追加」(掲示事項の義務化)が重要となります。オンラインで初診を行う場合、「初診において向精神薬を処方しない」ことを、院内の見やすい場所およびウェブサイトなどに掲示することが、施設基準として追加されました。これは、適切なオンライン診療の普及を目的としたものです。​​​​​​​

③医学管理等の評価の見直し

3つ目のポイントは、これまで一律の評価(対面の約87%)が中心だった医学管理料に、具体的な個別評価が新設された点です。結果として、オンライン診療を適用できる疾患・場面が大きく広がりました。具体的には、これまでオンライン診療の対象外だった「生活習慣病管理料」について、検査などを外部機関に委託することを前提とした「生活習慣病管理料(II)」(月1回 290点)が新設されました。高血圧症、脂質異常症、糖尿病の患者に対して、オンラインを中心とした管理が可能になったのは大きなポイントです。また、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料(CPAP療法)で、遠隔モニタリングを用いた場合の評価(月1回 218点)が新設されました。さらに、通院・在宅精神療法や小児特定疾患カウンセリング料など、精神科領域でもオンラインでの評価が導入・拡充されています。

2024年診療報酬改定で追加された
オンライン診療の評価項目

2024年度の診療報酬改定では、オンライン診療に関する評価がさらに多様化しました。これまでは主に初診・再診や医学管理が中心でしたが、今回の改定では、地域医療・在宅医療・専門診療・精神科・歯科領域など、より幅広い医療分野にオンライン対応の評価項目が新設されています。

医療資源が限られた地域における診療体制の強化

へき地や医療資源が限られる地域において、看護師等が医師の指示のもとでオンライン診療に同席・補助するケースを評価する「看護師等遠隔診療補助加算(50点)」が新設されました。これは地域に常駐する医師が少ない医療圏においても、ICTを活用することで看護師による遠隔補助を通じて診療の質を維持しようとする取り組みです。地域格差を埋め、医療へのアクセスを確保するための新たな評価項目として期待されています。

難病患者に対する遠隔診療の評価見直し

これまで一部の疾患に限られていた「遠隔連携診療料」の対象に、2024年改定で新たに「指定難病」が追加されました。難病患者に対して主治医と専門医がICTを通じて連携し、遠隔で診療方針を決定する体制が正式に評価されることになります。移動が困難な患者にとっては、専門的な医療を自宅や地域の医療機関で受けられる可能性が広がり、医療の質と利便性の両立が図られるようになりました。

看取り支援におけるICT活用の新たな評価

終末期医療において、看護師が自宅での看取りに立ち会い、医師とICTで連携しながら死亡診断を補助した場合、「遠隔死亡診断補助加算(150点)」が新設されました。医師の責任のもとで、看護師が果たす役割の重要性を反映した新たな評価といえるでしょう。

CPAP療法における遠隔管理の診療評価

睡眠時無呼吸症候群の治療で広く使用されているCPAP療法において、遠隔モニタリングによる患者管理や指導を行った場合の評価が「CPAP指導管理料(218点)」として新設されました。患者が通院せずとも自宅にいながら医師の管理を受けることが可能となり、継続的な治療の質を保ちながら通院負担の軽減にもつながります。

ICU遠隔モニタリング支援の診療報酬対応

集中治療室(ICU)を有する大規模医療機関が、他の病院のICUを遠隔で支援する取り組みが、「特定集中治療室遠隔支援加算(980点)」として評価されるようになりました。ICUの専門知識や経験を持つ医師が、リアルタイムで他院の重症患者をモニタリングし、治療方針の助言を行うことが可能になります。

医療的ケア児(者)の入院前支援に関する評価

医療的ケアを必要とする児童・成人(医療的ケア児・者)への支援として、入院前にICTを用いて情報共有や準備を行う場合、「医療的ケア児(者)入院前支援加算(500点)」が新設されました。円滑な入院受け入れを実現することで、医療の安全性と家族の安心感の向上が期待されます。

小児精神疾患へのオンラインカウンセリング評価

小児の精神疾患に対する診療において、これまで対面が前提だった「小児特定疾患カウンセリング料」がオンライン診療でも算定可能となりました。医師による初回カウンセリングでは696点が算定されます。

精神疾患の通院療法に対する遠隔対応の新設

精神疾患に対する「通院・在宅精神療法」が、対面診療と組み合わせることを前提に、オンライン診療でも実施可能となりました。患者の状況に応じて通院とオンラインを柔軟に組み合わせた治療計画が立てられるようになり、通院が負担となるケースでも継続的な診療が実現しやすくなります。

歯科診療におけるオンライン対応の評価追加

歯科領域でもオンライン診療が評価対象となり、「初診料(233点)」や「再診料(51点)」などが新たに算定可能となりました。

歯科診療でも事前相談や経過観察など、対面でなくても対応可能な範囲の診療が正当に評価されるようになります。

歯科医療における遠隔連携の診療体制強化

かかりつけ歯科医が、専門的な処置や判断を要する患者に対して、他の専門歯科医とICTで連携して診療を行う場合、「歯科遠隔連携診療料(500点)」が新設されました。

かかりつけ医のもとで患者が安心して継続的な治療を受けながら、必要に応じて高度な専門的対応を遠隔で受けられる体制が整います。

まとめ

本記事では、2024年度診療報酬改定のポイントを、これまでの歴史的変遷と共に解説しました。今回の改定は単なる点数見直しに留まらず、生活習慣病管理や在宅医療、専門分野へと評価が大幅に拡大された点が最大のポイントです。これは、オンライン診療が特別な選択肢から、対面と並ぶ標準的なツールへと移行したことを意味します。この変化を捉え、当記事で解説した情報を、自院の診療体制の強化にお役立てください。

CLINICSオンライン診療に関して、
ご不明な点がございましたらお気軽にお問合せください。

お問い合わせ

CLINICS専任スタッフが、導入方法や機能活用方法など丁寧にお答えいたします。

医院経営に役立つ情報配信中!友だち追加でお役立ち情報を受け取る

お役立ち資料




週間人気記事ランキング


記事検索


タグ一覧