クリニック経営者で、上記のような疑問を持っている方も少なくありません。

会計業務などを税理士に依頼すると、院長の業務量を減らせるなどのメリットを受けられます。しかし、どのようなポイントに注目して税理士を選んでいいのかわからない方もいるのではないでしょうか。

当記事では、税理士に依頼できる業務内容や税理士に依頼する際の費用相場、依頼して得られるメリットなどを紹介します。

税理士に依頼できる業務内容とは

税理士に依頼できる主な業務内容は、次のとおりです。

• 月次顧問業務・経理指導・自計化
• 個人の確定申告・法人の税務申告業務
• 給与計算・年末調整
• 相続対策・相続税申告
• 起業支援・税務調査立ち会い
• 資金調達支援・認定支援機関業務
• 国際税務・海外進出サポート

税理士と公認会計士、社労士と行政書士は、名前が似ており混同されやすいですが、専門分野が異なります。それぞれの業務内容は以下のとおりです。

税理士の3つの独占業務とは

税理士の独占業務は次の3つです。

• 税務代理業務
• 税務書類の作成業務
• 税務相談業務

税務代理業務は、法人や個人事業主の税金申告や税金の納付などを税務官公署にて行います。

税務書類作成では、法人や個人事業主の決算書の作成や予定申告書などの作成代行が可能です。そして、税務相談業務は、法人の納税額などを計算します。

クリニックが税理士に依頼する際の費用相場

クリニックが税理士に依頼する際の費用は、個人事業主と法人の場合で異なります。ここでは、税理士ドットコムの「税理士紹介サービス」を参考に、費用相場を比較しました。

参考：税理士紹介サービス - 税理士ドットコム（20231102）

上記の価格はあくまで目安です。売り上げ規模や依頼する業務内容によって変動するため、詳しい金額は税理士に相談しましょう。

クリニックの院長が税理士に依頼して得られる3つのメリット

クリニックの院長が税理士に依頼して得られるメリットは、次の3つです。

• 院長の工数が削減される
• 税務申告漏れが防止できる
• 経営に関するアドバイスがもらえる

それぞれ詳しく紹介します。

院長の工数が削減される

税理士に依頼することで院長の工数が削減されることが1番大きなメリットです。

クリニックの経営者や院長が自ら税務処理や会計業務をする場合、時間とエネルギーが消耗されます。特に会計業務などは専門的な知識が求められるため、その他の業務が疎かになる可能性は否定できません。

税理士に業務を依頼すれば、院長は患者の診療やクリニックの経営に専念でき、より効果的なサービスが提供できるようになります。

税務申告漏れが防止できる

税理士に依頼するメリットとして税務申告漏れの防止も挙げられます。

税理士は税法や税務に関する専門家で、クリニックの税務申告を適切に行ってくれます。これにより、税務署からの追徴金や罰金、税務調査のリスクを大幅に減少可能です。

また、税理士は最新の税法改正情報を提供し、税務上のトラブルを未然に防ぐ手助けをしてくれます。

経営に関するアドバイスがもらえる

税理士に依頼すると、経営に関するアドバイスをもらえる点もメリットのひとつです。税理士は単なる税務の専門家ではなく、節税など経営に関連する知識と経験を持っています。

クリニックの経営者や院長は、税理士からのアドバイスや提案を通じて、経営の最適化や利益向上のアプローチが学べます。財務状況の分析や予算策定、キャッシュフローの管理など、経営において重要な側面でのサポートが期待できるでしょう。

クリニックが税理士に依頼する際に確認するべきポイント

クリニックが税理士に依頼する際、次の3つの確認すべきポイントが挙げられます。

• 医業に関する知識を持っているかどうか
• 顧問先に医療機関があるかどうか
• 月次で報告をしてもらえるかどうか

それぞれ詳しく紹介します。

医業に関する知識を持っているかどうか

税理士に依頼する際は、医業に関する知識を持っているかで選びましょう。

医療機関は、特定の法律や規制、業界の特性に関わる多くの複雑な背景知識が必要です。そのため、依頼する税理士は、医業に関する知識と経験を持っていることが重要です。

医療の専門性や医業の特性を理解している税理士に依頼できれば、より適切かつ効果的な税務サービスが期待できます。

顧問先に医療機関があるかどうか

税理士を選ぶ際には、顧問先に医療機関があるかの確認が重要です。

顧問先の確認は、税理士が医療機関の経営や運営に慣れているか、また医療業界に精通しているかを判断する意味合いがあります。顧問先に医療機関が多い税理士は、医療業界のニーズに対して適切なアドバイスやサービスを提供できる可能性が高いため、事前に顧問先に医療機関があるか確認しましょう。

月次で報告をしてもらえるかどうか

税理士を選ぶ際は、月次での報告を受けられるかどうかも重要です。

経営者として、クリニックの経営状態や財務状況を把握するために、税理士からの定期的な報告が必要になります。月次での報告が可能な税理士を選ぶことで、クリニックの財務状況がスムーズにわかりやすくなります。

また、月次報告を通じて税理士と密にコミュニケーションを取れれば、税務上の問題や経営課題を早期に発見できるため、スピーディな解決が可能です。

クリニックに強い税理士事務所4選

ここでは、クリニックに強い税理士事務所を紹介します。

• 税理士法人総合経営サービス
• 税理士法人テラス
• 税理士法人YFPクレア
• 医院・クリニック税理士Smile

それぞれの特色を詳しくみていきましょう。

税理士法人総合経営サービス

参考：税理士法人総合経営サービス

税理士法人総合経営サービスは、独立開業支援や人事労務、増販増客などに特化した税理士事務所です。

社労士や行政書士、司法書士などの幅広い専門職を抱えています。そのためクリニックが希望する業務内容に対応できます。税理士だけではなく、社労士や行政書士に依頼したいクリニックにもおすすめです。

税理士法人テラス

参考：税理士法人テラス

税理士法人テラスは、税務顧問サービスや労務顧問サービスなどを提供している税理士事務所です。

税理士法人テラスは医業専門で顧問実績が300件以上、相談件数2,000件以上と実績が豊富なのが特徴です。税理士や社労士、行政書士などさまざまな専門職が在籍しており、社内でサービスを一貫して提供できます。

税理士法人YFPクレア

参考： 税理士法人YFPクレア

税理士法人YFPクレアは、税務や会計、経理などをサポートしてくれる税理士事務所です。

経理代行サービスや確定申告、法人設立のサポートなど幅広く対応してくれます。税理士や公認会計士など、さまざまな職種が在籍しているため幅広い悩みでも相談しやすい点が特徴です。

医院・クリニック税理士Smile

参考：医院・クリニック税理士Smile

医院・クリニック税理士Smileは、資金繰りや節税プランニング、事業継承などのサービスを提供している税理士事務所です。

創業31年と実績が豊富で、税理士だけではなく行政書士、弁護士などが在籍しています。そのため、ワンストップでサービスを提供できるのが特徴です。経理資料も月1回送るだけなので、負担を少なく業務を依頼できます。

【税理士事務所一覧】

クリニックが税理士に依頼する際によくある質問

クリニックが税理士に依頼する際によくある質問は、次のとおりです。

• どんな点に気をつけて選ぶといいの？
• 税理士に依頼して自分の負担は減るの？

どんな点に気をつけて選ぶといいの？

クリニックを選ぶ際は、専門知識と費用、そして相性も考慮して選ぶのがおすすめです。

税理士であれば誰でもいいわけではありません。特にクリニックが依頼する場合、医業に関する専門知識を持っていることが条件です。顧問先に医療機関を持つ税理士事務所だと、なお安心感があります。

また、税理士は長期間関わっていく相手なので、相性も大切です。定期報告やアドバイスを受けやすく、医療に関する知識を持っている税理士を選びましょう。

税理士に依頼して自分の負担は減るの？

税理士に依頼することで、クリニックの経営者は、確定申告や経理業務の負担が軽減されます。

税理士に税務関係を任せることで、クリニック経営者は医療サービスの提供やビジネスの拡大に専念できます。また、信頼のおける税理士は税金の節約策をアドバイスし、経営者が賢明な経済的決定を下す際にもサポートしてくれる心強い存在です。

これにより、クリニックの収益性が向上しビジネスの成功につながります。

税理士が教えるクリニック経営で重要なポイント5選

弊社が運営しているYouTubeチャンネル「クリニックナビ」にて、税理士の方にクリニック経営のポイントを伺いました。こちらもぜひ参考にしてみてください。

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まとめ

ここまで、税理士に依頼できる業務内容や税理士に依頼する際の費用相場、依頼して得られるメリットについて紹介しました。

税理士に依頼すると、クリニックの税金関係の仕事を担当してくれるため、院長の負担が大きく軽減できます。税理士を選ぶ際は、医業に関する知識があるのか、顧問先に医療機関の経験があるか、またコミュニケーションがとりやすい関係性が築けるかを確認して、信頼のおける税理士に依頼しましょう。

税理士の選び方に悩んでいる人は当記事を参考に、クリニックに適した税理士を探してみてください。

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