オンライン資格確認によるメリット・デメリットとは?仕組みや導入手順を徹底解説
医療機関で働く方で、上記のような疑問を抱えている方もいます。
オンライン資格確認を導入するとさまざまなメリットを得られます。とはいえ、メリットを具体的にイメージできない方もいるでしょう。
当記事では、オンライン資格確認導入の仕組みや導入するメリット、デメリットなどを紹介します。当記事を読むことで、オンライン資格確認に対する理解が深められ、日常業務に役立てられるでしょう。
目次[非表示]
- 1.オンライン資格確認とは?
- 2.オンライン資格確認導入の仕組み
- 3.オンライン資格確認を導入する5つのメリット
- 3.1.医療機関のメリット1.レセプト作業の負担が削減される
- 3.2.医療機関のメリット2.入力作業の負担が軽減される
- 3.3.医療機関のメリット3.地震などの災害時にも医療を提供できる
- 3.4.患者のメリット1.電子のお薬手帳と連携できる
- 3.5.患者のメリット2.薬剤情報を確認できる
- 4.オンライン資格確認を導入する4つのデメリット
- 4.1.デメリット1.セキュリティのリスクがある
- 4.2.デメリット2.サポート対応の負担がかかる
- 4.3.デメリット3.オンライン資格確認の導入費用がかかる
- 4.4.デメリット4.電子カルテやレセコンを改修する必要がある
- 5.オンライン資格確認の導入手順
- 6.オンライン資格確認に関するよくある質問
- 6.1.オンライン資格確認の導入は必須?
- 7.まとめ
オンライン資格確認とは?
患者が加入している医療保険や、医療保険が有効なのかを確認するのがオンライン資格確認です。オンライン資格確認によるメリットは、次章以降で詳しく紹介します。
オンライン資格確認導入の仕組み
オンライン資格確認は、マイナンバーカードや健康保険証を利用する仕組みです。
従来の資格確認であれば、健康保険証を患者から受け取り、氏名や番号を入力していました。しかし、マイナンバーカードなどを利用する場合は専用のカードリーダーにかざすだけで必要な情報を確認できます。
オンライン資格確認を導入する5つのメリット
オンライン資格確認を導入するメリットは、以下の5つです。
- 医療機関のメリット1.レセプト作業の負担が削減される
- 医療機関のメリット2.入力作業の負担が軽減される
- 医療機関のメリット3.地震などの災害時にも医療を提供できる
- 患者のメリット1.電子のお薬手帳と連携できる
- 患者のメリット2.薬剤情報を確認できる
それぞれ詳しく紹介します。
医療機関のメリット1.レセプト作業の負担が削減される
レセプト作業の負担が軽減される点が、オンライン資格確認を導入するメリットです。
手作業でレセプトを入力する際、入力した番号に間違いがあると返戻されるため、再度入力しなくてはいけません。
一方、オンライン資格確認を導入するとオンライン資格確認等システムから患者の保険資格を確認できるため、修正の負担が軽減されます。レセプト作業の負担を軽減できるうえに、診療報酬の未収金も削減可能です。
医療機関のメリット2.入力作業の負担が軽減される
オンライン資格確認の導入により、受付スタッフの入力作業の負担軽減が可能です。
従来であれば、受付スタッフが患者から保険証を預かり、保険証番号や氏名など、必要な情報を入力していました。しかし、手動での入力はヒューマンエラーが起こりやすく、修正が必要になる場合があります。
一方、オンライン資格確認を導入すると、最低限の情報を入力するだけで資格情報の獲得が可能です。入力作業の効率が格段によくなるため、受付スタッフの負担を軽減できるのがメリットです。
医療機関のメリット3.地震などの災害時にも医療を提供できる
オンライン資格確認の導入により、患者の情報がデータベースに保存されるため、地震などの災害時にも医師が情報にアクセス可能です。
万が一災害が起きると、適切な医療を提供できないケースも少なくありません。オンライン資格確認を導入していると、薬剤情報や特定健診などの情報が閲覧できます。
その結果、必要な情報を獲得できて災害時でも医療を提供することができるのです。緊急時に備えて、オンライン資格確認を導入しましょう。
患者のメリット1.電子のお薬手帳と連携できる
オンライン資格確認の導入により、電子版お薬手帳と連携できます。
今までは、医療機関などで発行される薬剤情報などの入力が必要でした。しかし、オンライン資格確認の導入により、マイナポータルを通じて患者の薬剤情報を電子版お薬手帳と連携できるのです。
患者のメリット2.薬剤情報を確認できる
薬剤情報を確認できる点が、オンライン診療導入のメリットです。
患者の同意を得られると、過去の薬剤情報までも確認できます。より質の高い服薬指導や適切な処方を提供できるでしょう。
薬の重複投薬防止と、患者の過去投薬歴を加味した上での最適な薬剤を提供できます。適切に薬剤を提供できるため、患者の満足度向上にもつながります。
オンライン資格確認を導入する4つのデメリット
オンライン資格確認を導入するデメリットは、以下の4つです。
- セキュリティのリスクがある
- サポート対応の負担がかかる
- オンライン資格確認の導入費用がかかる
- 電子カルテやレセコンを改修する必要がある
それぞれ詳しく紹介します。
デメリット1.セキュリティのリスクがある
セキュリティのリスクがあるのが、オンライン資格確認導入のデメリットです。
オンラインでデータを取得するのは、情報漏洩のリスクがあります。情報漏洩を防止するためにも、ウイルス対策などが必要です。
情報漏洩に備えてクリニック・病院内でデータ管理のフォーマットを決めておきましょう。
デメリット2.サポート対応の負担がかかる
オンライン資格確認に対してサポート対応の負担がかかる点がデメリットです。
クリニック・病院は、高齢者の利用が多い傾向にあります。電子機器をうまく使えない高齢者も少なくありません。そのため、オンライン資格確認の利用に関して、サポートが必要です。
特に導入当初は問い合わせが多くなるため、スタッフに負担がかかるでしょう。
デメリット3.オンライン資格確認の導入費用がかかる
オンライン資格確認の導入には、費用がかかる点がデメリットです。
オンライン資格確認を導入するにはパソコンや電子カルテ、カードリーダーなど電子機器が必要になります。さらに、Wi-Fiなどの回線利用料も毎月かかるでしょう。
毎月のランニングコストがかかるため、経営を圧迫する可能性があります。
デメリット4.電子カルテやレセコンを改修する必要がある
オンライン資格確認導入にあたって、電子カルテやレセコンの改修が必要な点がデメリットです。
電子カルテやレセコンの種類によっては、オンライン資格確認に対応していない場合もあります。その場合、乗り換えや改修が必要でしょう。
オンライン資格確認の導入費に加えて、さらに費用がかかる可能性があるのもデメリットです。
オンライン資格確認の導入手順
オンライン資格確認の導入手順は、以下の通りです。
- 顔認証付きカードリー ダー申し込み
- システム事業者へ発注
- 導入・運用準備
- 運用 開始
- 補助金申請
オンライン資格確認に関するよくある質問
オンライン資格確認に関するよくある質問は、以下の通りです。
- オンライン資格確認の導入は必須?
疑問を解消できるように、詳しく回答します。
オンライン資格確認の導入は必須?
オンライン資格確認の導入は、2023年4月から原則義務化されました。
オンライン資格確認の導入の原則義務化により、診療報酬上の変更などが行われています。また、やむを得ない事情がある場合は導入の延期が可能です。
オンライン資格確認の導入は、デメリットよりも国民全体が得られるメリットが多いので導入検討することをおすすめします。
まとめ
ここまで、当記事では、オンライン資格確認導入の仕組みや導入するメリット、デメリットなどを紹介しました。
オンライン資格確認を導入すると、レセプト作業や入力作業の負担が削減できます。一方、オンライン資格確認の導入には費用がかかり、サポート対応の負担もかかるのがデメリットです。
しかし、デメリット以上にメリットが大きいため、オンライン資格確認に関して疑問や悩みがある方は、当記事を参考にぜひ導入しましょう。