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【院長必見】クリニックのスタッフを定着させる方法を解説!採用におけるポイントもお伝えします

クリニックを経営する方のなかには、このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

クリニックにスタッフが定着しない理由は「職場の人間関係」や「仕事のやりがい」「ワークライフバランスの悪さ」が関係している可能性があります。マニュアルの整備や教育係の設定など、職場環境の整備によってスタッフの定着率が高まる可能性があります。

本記事では「クリニックにスタッフが定着しない理由」と「定着させるための方法」を中心に解説します。スタッフの定着率向上の参考としてお役立てください。

CLINICS編集部


目次[非表示]

  1. 1.クリニックにスタッフが定着しない理由
    1. 1.1.職場内の人間関係がよくない
    2. 1.2.業務が忙しくワークライフバランスが取れない
    3. 1.3.現在の職場で新しい経験を積むことができない
  2. 2.クリニックにスタッフを定着させるための方法
    1. 2.1.理解しやすいマニュアルを整備する
    2. 2.2.教育係を設定する
    3. 2.3.他業種の業務内容を知る機会を設ける
  3. 3.クリニックのスタッフ採用におけるポイント
    1. 3.1.明確な評価制度を設ける
    2. 3.2.キーマンとなる人物を採用する
    3. 3.3.採用条件を明確に提示する
  4. 4.まとめ


クリニックにスタッフが定着しない理由

スタッフが退職する理由について、看護職員に関する調査から紐解いていきましょう。東京都保健医療局が実施した「令和元年度東京都看護人材実態調査集計結果 (離職者編)」によると、看護職員の主な退職理由は下記の通りでした。この調査における「看護職員」とは「保健師」「助産師」「看護師」「准看護師」の免許を持ち、看護業務に従事している者を指します。

  • 職場の人間関係(セクハラ・パワハラを含む)(27.4%)
  • 出産・育児のため(21.1%)
  • 業務多忙。労働(高速)時間が長い(21.1%)
  • 看護職として新たな経験を積みたかった(12.6%)

上記の調査対象者の勤務先はクリニックだけでなく病院も含まれるため一概には言えませんが、出産・育児などのやむを得ない事業を除くと、スタッフが退職する主な理由は、以下の3点と考えることができます。

  • 職場内の人間関係がよくない
  • 業務が忙しくワークライフバランスが取れない
  • 現在の職場で新しい経験を積むことができない

参考:東京都保健医療局「令和元年度東京都看護人材実態調査集計結果 (離職者編)

職場内の人間関係がよくない

クリニックでは、医師や看護師、医療事務などの多職種連携が重要です。そのため「コミュニケーションが希薄」「相談できる上司・同僚がいない」など、職場内の人間関係がよくない場合、スタッフの離職につながる可能性があります。

特にクリニックは病院と比べて少人数で構成されているケースが多く、人間関係がこじれると溝が深まってしまい、修復が困難な場合もあるでしょう。例えば、スタッフ間のあいさつや会話が減少すると、コミュニケーションロスとなり業務の生産性が低下しかねません。

業務が忙しくワークライフバランスが取れない

人手不足のクリニックでは、スタッフ1人あたりの業務量が多くなる傾向があります。人手不足が常態化すると「業務が終わらず残業が多い」「有給休暇が取得できない」といったワークライフバランスが取れない環境となり、スタッフが定着しない可能性があります。

休暇が取れないうえに長時間労働が続くと、心身に疲労がたまって体調を崩しかねません。離職を防ぎつつスタッフのパフォーマンスを高めるには、業務の効率化が不可欠です。

業務の効率化には、クリニックのIT化がおすすめです。必要に応じて「電子カルテ」や「Web問診」「予約システム」「自動精算機」などの業務効率化につながるシステムを導入し、スタッフの業務負担軽減に努めましょう。

現在の職場で新しい経験を積むことができない

クリニックでの業務において、「現在の職場で新しい経験を積むことができない」と感じると、自分の仕事にやりがいを持てなくなる可能性があります。

スタッフが「自分は新しい経験を積めている」と感じるためには、キャリアプランやロールモデルの作成が重要です。

例えば、新人・中級者・上級者・管理者などの等級ごとに職能要件を定めて「担うべき役割」や「業務内容」を明示します。そして、要件を満たした場合は「1,000円昇給」など給与に反映させます。満たすべき要件と昇給額が明確なため、スタッフが現在の職場で積める経験も明確化し、モチベーションアップが期待できるでしょう。

ほかにも「院内表彰制度」や「報奨金制度」を導入するクリニックもあります。自院の状況や課題に応じて、スタッフのモチベーションアップが実現できる仕組み作りが、やりがいにつながります。

クリニックにスタッフを定着させるための方法


上記で紹介した方法以外にも、クリニックにスタッフを定着させるために有効な方法が3つあります。それぞれ解説していきます。

  • 理解しやすいマニュアルを整備する
  • 教育係を設定する
  • 他業種の業務内容を知る機会を設ける

理解しやすいマニュアルを整備する

理解しやすいマニュアルを整備し、スタッフが働きやすい環境を目指しましょう。

自院でスムーズに働いてもらうには、クリニックの方針や考え方、仕事の進め方などを理解してもらう必要があります。特にスタッフが口頭で教えている業務がある場合、マニュアル化により新たなスタッフが業務を理解しやすくなるでしょう。

また他院での経験がある方が入職した場合、前職でのやり方をよりどころにしている部分も少なくありません。すると、自院のやり方に従ってもらえないケースもあるでしょう。

入職者の視点で見ると、クリニックの業務の進め方には非効率な部分や改善点が見つかるケースも多々あります。しかし、ほかの業務との兼ね合いで非効率にならざるを得ない場合もあるため、入職者に自院のオペレーションをすべて理解してもらったうえで、改善策を提案してもらいましょう。

そうすれば的外れな改善提案にならず、周囲からの理解も得られる可能性があります。入職時や面接時に説明し、自院のやり方をスタッフに理解してもらうようにしましょう。

教育係を設定する

スタッフを定着させるには、入職者の教育係を1名に絞って設定しましょう。

複数のスタッフが教育する場合、説明内容の違いにより入職者が混乱してしまうかもしれません。1人の教育係が日常的に指導すれば、指導内容が統一できるため効果的な指導が可能です。

また、入職者への指摘は教育係を通じて伝えるようにしましょう。教育係の責任感が生まれるだけでなく、結果として入職者の孤立防止につながります。

教育係には「入職者の能力に応じた対応」や「相談への対応」「心理的なサポート」をする役割が求められます。教育係の成長にもつながるため、人材育成が実現できる体制を整備しましょう。

他業種の業務内容を知る機会を設ける

クリニック内のスタッフが担当部署だけでなく、他業種の業務内容を知る機会を設けましょう。

他業種の業務内容が理解できれば、担当部署のオペレーションが適切かどうかを見直す機会となります。加えて「担当部署の業務最適化だけで完結していないか」「クリニック全体の業務最適化につながっているか」なども併せて確認が可能です。

例えば「多職種カンファレンス」や「電子カルテシステムの掲示板の活用」「院内SNSなどのツール活用」などを用いて、相互理解を深める方法があります。

クリニック全体の業務が最適化できていなければ、業務の押し付け合いが生じてしまうかもしれません。特にクリニックの場合は人数が少なく、利害関係が生じる可能性が病院よりも高いでしょう。

他業種の業務内容を知る機会を設けて、クリニック全体の業務最適化を目指しましょう。

クリニックのスタッフ採用におけるポイント

クリニックのスタッフ採用におけるポイントは、次の3つです。

  • 明確な評価制度を設ける
  • キーマンとなる人物を採用する
  • 採用条件を明確に提示する

明確な評価制度を設ける

自院において「どうすれば評価されるか」「どのように給与が決定されるか」などの評価制度を明確にしましょう。明確な評価制度を面接時に伝えることで、採用活動における武器となります。

評価制度があることで、求職者は自身の未来の給料や働き方をより明確にイメージすることができます。その結果、他院と比較して志望度を上げることができるでしょう。

評価制度を作成するコツは、「できた」「できない」の基準が明確な「定量化された目標」を設定することです。目標設定は本人ではなく、院長やスタッフの上司にあたる人物が設定しましょう。

また「承認欲求」や「存在意義の認識」がモチベーションにつながるため、目標の達成度合いは本人でなく他者が評価しましょう。

さらにスタッフが結果を出すまでの「管理手法がそろっているか」を確認する必要があります。例えば「半年後に目標を達成するには、現在何をすべきか」を管理します。

達成できそうにない目標では評価制度を設けてもモチベーションアップにつながらないため、スタッフの能力を考慮して現実的な目標を設定したうえで、評価制度を運用しましょう。

キーマンとなる人物を採用する

自院において、キーマンとなる人物を優先的に採用しましょう。

複数人を採用する場合、リーダーシップがある方を採用したうえでほかのメンバーを採用すると、チームとして機能しやすい傾向があります。

小規模のチームの場合、スタッフ同士の知識や経験に差があるため「チーム全体で物事を1つひとつ決定する」といった組織運営は適していません。スタッフ間のレベルが一定になるまでは、キーマンとなる人物にリーダーシップを発揮してもらいましょう。

キーマンとなる人物を採用する際は「クリニックでの勤務経験が豊富か」「複数のクリニックで一定期間の勤務実績があるか」を重視します。履歴書で職歴が「短すぎる」「長すぎる」などがないかを確認し、自院のキーマンとして適正かどうかを見極めましょう。

採用条件を明確に提示する

自院の採用条件を明確に提示しましょう。

例えば、クリニックを立ち上げる場面でスタッフを採用する場合は「これからクリニックを立ち上げる予定である」「依頼したい仕事内容」「勤務時間」などを隠さずに伝えましょう。

情報を伝えないで求職者を採用した場合、求人内容とのギャップが生じて早期離職につながる可能性があります。

スタッフを採用するには、面接に割く時間や手間、求人掲載にかかる費用などが発生します。意欲をもって働いてもらえるスタッフを採用するために、採用条件を明確に提示しましょう。


まとめ

クリニックにスタッフを定着させるには「理解しやすいマニュアルの整備」や「教育係の設定」など、入職者が働きやすい環境づくりが重要です。さらに他業種の業務内容を知る機会を設ければ、クリニック全体の業務最適化につながります。

本記事で紹介したスタッフを定着させるための方法を参考に「働き続けたいクリニック」を実現させましょう。

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