開業医は年収1億を目指せる?平均年収や儲からない開業医の特徴を紹介します
「開業医の年収を知りたい」
「開業医は年収1億円目指せるの?」
勤務医から開業医を目指す方のなかには、上記のような疑問を抱えているケースもあるでしょう。
開業医は勤務医と比較して、年収が高い傾向にあります。ただし、すべての開業医が儲かるわけではありません。ポイントを理解して経営することで、年収1億円も夢ではないでしょう。
当記事では開業医の平均年収や開業医と勤務医の年収比較、儲からない開業医の特徴などを紹介します。この記事を読むことで、どうすれば開業医として年収1億円を達成できるのか、イメージしてみてください。
目次[非表示]
- 1.開業医の平均年収はどのくらい?
- 1.1.勤務医の平均年収との比較
- 1.2.診療科別の平均年収
- 2.開業医が年収1億円を目指すには
- 3.儲からない開業医の特徴4選
- 3.1.1.運営方針を明確にしていない
- 3.2.2.経営スキルが身についていない
- 3.3.3.目先の利益ばかりを追求している
- 3.4.4.スタッフや他業種と連携がとれていない
- 4.開業医の年収に関するよくある質問
- 5.まとめ
開業医の平均年収はどのくらい?
開業医の平均年収は、約2,800万円です。ただし開業医は、勤務医よりも住民税や所得税、医療機器購入などの出費が多くなるため、手取り額は約1,600万円になります。
一方で、勤務医の平均年収との違いや診療科別の平均年収が気になる方もいるのでは。ここでは、以下について解説します。
- 勤務医の平均年収との比較
- 診療科別の平均年収
勤務医の平均年収との比較
勤務医の平均年収は、約1,500万円です。開業医の平均年収は約2,800万円であるため、勤務医の約1,8倍、開業医の年収の方が高い計算になります。
開業医は勤務医よりも平均年収は高めですが、責任の重さや業務の多さが異なるのが特徴です。
勤務医は、患者の診療など業務がある程度決められているケースが多いでしょう。また、病院の経営に関わることはほとんどありません。
一方開業医は、患者の診療からクリニックの経営、スタッフの教育など業務が多岐にわたります。平均年収は高いのですが、業務量も多くなってしまうのが特徴です。
診療科別の平均年収
診療科別の平均年収は、以下の表をご覧ください。
救急科 |
1215.3万円 |
精神科 |
1230.2万円 |
内科 |
1247.4万円 |
呼吸器科・消化器科・循環器科 |
1267.2万円 |
整形外科 |
1289.9万円 |
麻酔科 |
1335.2万円 |
外科 |
1374.2万円 |
産科・婦人科 |
1466.3万円 |
脳神経外科 |
1480.3万円 |
参照:調査シリーズ No.102 勤務医の就労実態と意識に関する調査
開業医が年収1億円を目指すには
自由診療や副業、投資で年収1億円を目指せる可能性があります。
公的な保険を利用しない自由診療を積極的に始めれば、収入はアップするでしょう。また、クリニックの経営と並行して投資や副業を行うことで、年収1億円も目指せるかも。
ただし、目の前の患者を疎かにするのはやめましょう。
年収を上げたいがために自由診療ばかりを行ったり、投資などの副業にのめり込んだりしてしまうと、医療の質が低下する可能性があります。患者のことを考えないで収入だけに目が眩んだ経営だと、患者が離れる可能性も高まるでしょう。
年収アップを目指したい方は、まず目の前の患者を大切にした上で副業するのがおすすめです。
儲からない開業医の特徴4選
儲からない開業医の特徴は、以下の4つです。
- 運営方針を明確にしていない
- 経営スキルが身についていない
- 目先の利益ばかりを追求している
- スタッフや他業種と連携がとれていない
それぞれ詳しく紹介します。
1.運営方針を明確にしていない
運営方針が明確でないクリニックは、儲からない可能性が高まります。
運営方針は「どのようなサービスを提供していくか」などを定めるものです。運営方針が明確でないと、クリニックの方向性が定まりません。
開業医もどのように運営したらいいのかわからない上に、雇用されるスタッフの認識も統一されないでしょう。その結果、医療に対する患者満足度も低下する可能性があるのです。
患者満足度を向上させ、スタッフが働きやすい環境を作るためにも運営方針を定めてからクリニックを開業しましょう。
2.経営スキルが身についていない
開業医の経営スキルが身についていないと、クリニックは儲からない可能性があります。
開業医は、患者の診療などに加えてクリニックを経営しなければいけません。導入する医療機器や集患、クリニックの宣伝などあらゆる場面で判断能力が問われるでしょう。
経営スキルが身についていないと、クリニックの経営は疎かになり効果的な宣伝なども打ち出せません。医師としてのスキルはもちろん、経営スキルを持ち合わせている方が儲けることができるでしょう。
3.目先の利益ばかりを追求している
儲からない開業医は、目先の利益ばかりを追求する傾向にあります。
クリニックの経営には多大な費用がかかります。医療機器のレンタル代や物件の家賃、スタッフの給与などが該当するでしょう。儲からない開業医は「どうやって費用を抑えよう」など、目先の利益ばかりを考えてしまいがちです。
一方、儲かる開業医は先行投資として物件や医療機器の費用を支払います。今だけではなく未来に焦点を当てているため、事業拡大などにつながりやすいのです。
開業医として儲かりたい方は、目先の利益に捉われず、先行投資の考えを持つことが重要です。
4.スタッフや他業種と連携がとれていない
スタッフや他業種と連携がとれていない開業医は、売上を伸ばしにくい傾向にあります。
クリニックには看護師や理学療法士、医療事務などさまざまな業種のスタッフが働いているため、スタッフ同士の連携は特に重要です。日頃からコミュニケーションが取れておらず、開業医とスタッフの関係性が悪いと診療などさまざまな業務に悪影響を及ぼします。
また、開業医はクリニックの中だけではなく税理士や弁護士とも連携を取らなければなりません。特に税理士はクリニックの経営を担当する重要な役割を担っているため、密にコミュニケーションを取る必要があります。
コミュニケーションスキルが低く、スタッフや他職種と連携できないと、医療の質が低下する恐れがあるかもしれません。クリニックの売上をアップさせるためには、日頃からスタッフや他職種と積極的にコミュニケーションを図るのがおすすめです。
開業医の年収に関するよくある質問
開業医の年収に関するよくある質問は、以下の通りです。
- 開業場所が首都圏と地方で年収に違いはありますか?
- 開業医として働くメリットやデメリットを教えてください。
疑問を解消できるよう、それぞれ詳しく回答します。
質問1.開業場所が首都圏と地方で年収に違いはありますか?
首都圏と地方では年収に違いはあります。
首都圏よりも、地方のクリニックの方が年収が高いのが特徴です。首都圏は大学病院をはじめ、クリニックや診療所など、競合が多く集患が難しい傾向にあります。
一方、地方で開業する場合、首都圏と比較して競合が少なく、地域によってはクリニックが不足しているケースもあるでしょう。ニーズとマッチしたクリニックを開業すれば集患しやすく、年収が高くなります。
質問2.開業医として働くメリットやデメリットを教えてください。
開業医として働くメリット、デメリットは以下の通りです。
メリット
- 自分のペースで自由に仕事ができる
- 人間関係の悩みが減る
- 収入をあげやすい
- 運営方針を自分で決められる
- 理想のワークライフバランスの実現しやすい
デメリット
- 複雑な手続きが多い
- 業務量が多い
- 責任が重い
- 開業時の借金返済や運転資金調達が大変
- 収入が安定しにくい
まとめ
ここまで、開業医の平均年収や勤務医の年収との比較、儲からない開業医の特徴などを紹介しました。自由診療や投資、副業などを行うと、開業医として年収1億円を目指せます。
ただし、売上アップに目が眩むと、患者が離れる可能性があるため注意が必要です。目の前の患者を大切にした上で、自由診療や投資など、儲かる策を講じましょう。