【クリニック必見】WEB問診票を作る際のポイントとは?導入するメリットやおすすめのWEB問診票を紹介します!
近年、新型コロナウイルス感染症の流行により医療機関における感染症対策に注目が集まっています。感染のリスクを軽減する狙いとして、各医療機関で導入されつつあるのがWeb問診票です。
Web問診票は感染症対策だけではなく、医療機関の作業効率化や患者の待ち時間短縮といった多くのメリットがあります。当記事では、Web問診票を作る際のポイントや、導入するメリットについて解説していきます。
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Web問診票とは?
Web問診票とは、これまで紙や口頭で行っていた問診をWeb上で行うものです。各医療機関のホームページから「問診票」をクリックし、受診に必要な情報を入力します。これまで、来院しないと記入できなかった紙の問診票とは違い、来院前にWeb上で必要事項を入力できるのです。
医療機関で問診票を書く必要がない分、待ち時間の短縮や感染のリスクを軽減することができます。また、看護師が口頭で問診したり事務職員が問診票をスキャンしてカルテに取り込んだり、ファイリングしたりする手間が省けます。
Web問診票は、患者だけではなく医療機関にとっても便利なツールなのです。
Web問診票を作る際の5つのポイント
Web問診票を作る際は、5つのポイントを押さえておくことが大切です。どのようなポイントを押さえておくべきか、それぞれ詳しくみていきましょう。
1.食物アレルギーも記載する
アレルギーは、薬由来のものから食物由来のものまでさまざまです。そのため、薬のアレルギーだけではなく、食物に関するアレルギー情報も収集する必要があります。
「薬のアレルギーはありますか?」だけでは、食物アレルギーについての情報は得られません。薬のアレルギーと食物アレルギーを分けて表記するのが望ましいでしょう。
2.よくある症状は早めに提示する
よくある症状は早めに提示する必要があります。主訴が選択肢の初めのほうに書かれていれば、医師や看護師の目に入りやすく、万が一体調に変化があった場合でも素早く対応することができます。
また主訴は、診断したり治療したりする上でもっとも重要な指標です。主訴が分からなければ治療方針が決定しづらいため、誰が見ても分かりやすいように早めに提示しましょう。
3.痛みの表示は切り分ける
主訴と痛みの表示を一緒にしてしまうとそれぞれの内容が混在するため、患者側も医療者側も情報の整理に時間を要してしまいます。また痛みについては、より具体的に問診することで多くの情報が得られ、診断に役立つでしょう。
したがって「頭痛」「のどの痛み」と記載するのではなく、痛みがある部分は「頭」「のど」と記載し、痛みの程度は「ズキズキ」「激しい」「イガイガ」というように表示の切り分けが大切です。
4.専門用語の使用は避ける
専門用語の使用は避けましょう。というのも、医療従事者は理解できますが、患者にとっては分かりづらい言葉もあるからです。
そのため、入力に時間がかかったり正しく問診がとれなかったりする事態になりかねません。使用する用語は、可能な限り分かりやすく記載しましょう。
5.妊娠の可能性についても言及するようにする
妊娠している場合としていない場合では、使用できる薬が異なったりレントゲン撮影に配慮したりする必要があります。したがって、妊娠の可能性についても言及するようにしましょう。
「妊娠していますか?」という問いかけだと、妊娠の可能性がある人は「無」にチェックを付けてしまうかもしれません。「妊娠の可能性がありますか?」と問いかけることで「可能性がある」という項目にチェックができます。
患者および医療者をヒヤリハットから守るためにも、妊娠の可能性について表記することが大切です。
Web問診票を導入するメリット
Web問診票を導入するメリットは、クリニック側と患者側でそれぞれ違います。
ここでは、クリニック側と患者側のメリットを別々にみていきましょう。
クリニック側の4つのメリット
クリニック側のメリットは、以下の4つです。
1.業務を効率化できる
問診票が紙の場合、事務職員が問診票を準備したうえで患者に説明し、記入済みの問診票を電子カルテに転記するという3つの作業が必要です。これでは事務職員の負担が大きく、業務もスムーズに進みません。
その点Web問診票であれば、患者が来院後、あるいは来院前にWeb上で必要事項が入力できます。事務職員が行っていた3つの作業のうち「準備」と「説明」の手間が省けます。
また、電子カルテと連携しておけば「転記」の必要もありません。これまで行っていた3つの作業が一切不要となるため、業務が効率化できます。
2.診療スピードの向上を図れる
紙の問診票では質問内容が多くなると問診票の枚数も増え、コストと時間がかかります。しかしWeb問診票では、ドリルダウン型で質問できるため、医師が知りたい内容を問診の段階で確認できるのです。
問診票で知りたい情報が確認できれば、診療時間に医師が患者に質問する必要がなくなるため、診療スピードの向上につながります。
3.マーケティングにも活用できる
患者が何を見て来院したのか、集計をとっている医療機関もあるのではないでしょうか。紙の問診票では何を参考に来院したのか集計をとるのは困難です。
一方でWeb問診票では、各種データが自動的に集まってくるため、集計しやすくなります。集計したデータや情報を分析して経営やマーケティングに活用できるでしょう。
4.感染対策につなげることができる
Web問診票の場合、問診票を患者に直接渡したり口頭で問診を取ったりするのが不要であるため、感染予防の効果が高まります。また海外渡航歴や旅行歴を質問事項に加えておけば、患者の行動履歴を把握できるため、感染対策にも非常に有用です。
患者側の2つのメリット
患者側のメリットは、以下の2つです。
1.待ち時間の負担を軽減できる
患者にとって一番難点なのが待ち時間でしょう。医療機関によっては患者で待合室があふれることもあるかもしれません。
Web問診票を導入すれば、患者は来院前に問診票へ回答できたり来院後の入力時間を短縮できたりします。また、事務職員の作業や医師の診療スピードの効率化が図れるため、結果的に待ち時間の軽減につなげられます。
2.患者のユーザビリティ向上を図れる
Web問診票であれば、Web上でチェックするだけの簡単な作業であるため、患者のユーザビリティ向上を図れます。
チャット型を採用しているWeb問診票であれば、医師とやり取りしながら入力できる仕様になっているため、おすすめです。
おすすめのWeb問診システム5選
以下の5つが、おすすめのWeb問診システムです。
システム名 |
提供企業 |
|
1 |
メルプWEB問診 |
株式会社flixy |
2 |
Sym View |
株式会社レイヤード |
3 |
wellness Monsin |
株式会社アドバンスブレイン |
4 |
ユビーAI問診 |
Ubie(ユビー)株式会社 |
5 |
Medical TQ |
株式会社ユー・アイ・エス |
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.メルプWEB問診
メルプWEB問診は、3ヶ月で100万人の患者が利用し、1,200以上の医療機関が導入している実績No.1の問診システムです。
医療機関の99.9%が継続利用しており、患者の満足度も高い傾向にあります。来院前に問診票の記入ができるため、発熱外来や一般診療への誘導がスムーズに行えます。
チャット型の問診となっており、医師と会話しているようなイメージで必要事項の入力ができるため、とても使いやすく温かみのある仕様です。
参考:メルプWeb問診
2.SymView
Sym Viewは、全国1,000件以上の医療機関で採用されているWeb問診票です。質問ごとに詳細な出現条件を設定できるため、熟練した医師と会話しているような感覚で的確な回答を入力できます。
電子カルテやオンライン予約といった周辺機器と連携しているため、スムーズな対応とセキュリティの高さが評価されているシステムです。
3.wellness Monsin
wellness Monsinは、データ解析しやすい点が特徴です。集めた情報からさらにターゲットを絞って質問を設定したり、記述式で回答が得られたりと細かな問診がとれます。
記述式の回答により、医師は細かな診療が可能です。また、質問形式だけでは説明できない症状を患者が記述式で答えることで、より正確な体調の変化を伝えられます。
参考:wellness健診支援システム | 株式会社アドバンスブレイン
4.ユビーAI問診
ユビーAI問診は、初診時間を平均して1/3、年間で1,000時間削減できるWeb問診票です。患者ごとにAIが判断して最適な質問をしてくれたり、問診結果が専門用語に変換されたりするため、医療従事者にとって使用しやすい設計となっています。
また、来院前や来院後でもスマホやタブレットでの入力が可能です。
参考:ユビーAI問診
5.Medical TQ
Medical TQは、申し込んでから3営業日で導入可能な点が高く評価されているWeb問診票です。数多くのフォームから各医療機関に最適なフォーマットを選択できます。
質問の内容も分かりやすく回答も分岐しているため、患者の状態がより詳細に把握できるでしょう。
参考:Medical TQ
まとめ
この記事ではWeb問診票を作る際のポイントや、導入するメリットについて解説しました。より細かく患者情報を把握するには、Web問診票に表記する質問事項について吟味することが大切です。
またWeb問診票は、医療機関側にとっても患者側にとっても多くのメリットがあります。各医療機関の特性に合わせたWeb問診票を導入し、患者が適切な診療を受けられるようサポートしていきましょう。