歯科医院が自由診療を行うメリットとは?保険診療との違いや受診率を上げる方法を解説
「自由診療にはどのような診療がある?」
「歯科医院が自由診療を導入するメリットやデメリットを知りたい」
上記のような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
自由診療は患者の希望に沿って幅広い医療を提供することができることが特徴です。一方で、患者の自己負担割合が100%であるため、受診するのをためらう患者もいるはず。
当記事では、自由診療の概要や保険診療との違い、歯科医院が自由診療を提供するメリットなどを紹介します。当記事を読めば、自由診療についてよくわかり、患者の満足度向上や単価の向上、再診率のアップにつなげられます。
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自由診療とは?
自由診療とは、公的な医療保険が適用されない治療のことです。保険外診療とも呼ばれます。
使用する素材や治療方法によって費用が変動するのが特徴です。
自由診療と保険診療の違い
自由診療と保険診療の主な違いは、患者負担額と治療内容の範囲です。
保険診療は公的医療保険が適用されます。医療費の一部を医療機関から審査支払機関(社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険団体連合会)に請求できるのが特徴です。
一方、自由診療は公的医療保険が適用されないため、患者の自己負担割合が100%です。
歯科医院が自由診療を提供する3つのメリット
歯科医院が自由診療を提供するメリットは、以下の3つです。
- メリット1.かぶせ物・詰め物等で耐久性が高い材料を選ぶことができる
- メリット2.施術にかかる料金を自由に設定できる
- メリット3.提供できる診療の幅が広がる
それぞれ詳しく紹介します。
メリット1. かぶせ物・詰め物等で耐久性が高い材料を選ぶことができる
自由診療では、耐久性が高い材料を選ぶことができることがメリットです。
保険診療の場合、適用される素材や手法が限定されます。しかし自由診療では、より広い選択肢から素材や手法を選ぶことができます。
例えば、インプラント治療で耐久性と審美性を両立できる上に、プラークがつきにくいジルコニアを利用することができます。
メリット2.施術にかかる料金を自由に設定できる
自由診療では、施術メニューにかかる料金を自由に設定できることがメリットです。
保険診療の場合は、自由に料金を設定することができないのに対して、自由診療では料金を自由に設定できます。それにより、売上向上などの期待ができることは大きなメリットになります。
メリット3.提供できる診療の幅が広がる
自由診療を提供するメリットとして、提供することができる診療の幅が広がることがあげられます。自由診療は、治療法や素材を保険診療と比較して広い選択肢から選ぶことが可能です。
例えば、ホワイトニングやインプラント治療、歯列矯正など、多種多様な診療を提供できることがメリットです。
自由診療では公的医療保険が適用ではない治療も用意でき、個々の患者のニーズに最も適した治療法を提供できます。自由診療の提供を検討している方は、これらのメリットを参考に検討しましょう。
歯科医院が自由診療を行うデメリット
歯科医院が自由診療を行うデメリットは、以下の通りです。
- 保険診療と比較として、必ずしも治療の必要がないケースが多いため、歯科医師の責任が大きくなる
- 費用が高くなり患者に選ばれない可能性がある
- 開始当初は新しい業務が増えるため、スタッフから反対がある可能性がある
歯科医院が提供可能な自由診療の治療の例
歯科医院が提供できる自由診療の治療の例は、以下の通りです。
- インプラント治療
- ホワイトニング
- 矯正歯科
それぞれ詳しく紹介します。
インプラント治療
自由診療では、インプラント治療を提供できます。
インプラント治療とは、失った歯の代わりに人工歯根を埋める治療です。天然歯に近い見た目と噛み心地を実現でき、入れ歯やブリッジよりも長持ちする特徴があります。
治療費は歯科医師側で決めることが可能です。たとえば検査・診断料が15,000〜50,000円、手術代が100,000〜385,000円など具体的な金額を設定できます。
素材によっては見た目が天然歯に近いため、歯の治療で見た目に不安を感じる方も安心して利用可能です。
ホワイトニング
自由診療では、ホワイトニングを提供できます。
自由診療で提供できるオフィスホワイトニングは、歯科医師が歯にホワイトニング剤を塗布し、光やレーザーを照射する施術です。
ホワイトニング剤が歯の内部に浸透し、着色物質を分解して歯を白くします。オフィスホワイトニングは、1回の施術で効果を実感できるのが特徴です。
歯の色に悩んでいる方は少なくないため、ホワイトニングの提供を検討しましょう。
矯正歯科
矯正歯科は、歯並びを整えて噛み合わせを改善する治療です。歯並びが悪いまま放置していると、見た目だけでなく噛み合わせの悪さから虫歯や歯周病になりやすくなるのです。
矯正には大きく分けて「ワイヤー矯正」と「マウスピース矯正」の2種類があります。ワイヤー矯正は、歯の表面に金属製のワイヤーを装着し、歯を動かす治療です。
一方マウスピース矯正は、患者さんの歯型に合わせて作られた透明なマウスピースを装着し、歯を動かす治療です。矯正は、数ヶ月から数年かかる治療なので、患者に対して分かりやすく説明したうえで、適切な矯正装置を作成する必要があります。
自由診療を提供することで増患をめざす方法4選
自由診療を提供することで増患をめざす方法は、以下の4つです。
- チラシの配布や掲示物を作る
- SNSやホームページで自由診療を紹介する
- カウンセリングのみの来院も歓迎する
- 見積書をすぐ出せるようにひな型を用意する
それぞれ詳しく紹介します。広告の実施に際しては、必ず医療広告ガイドラインをご確認ください。
チラシの配布や掲示物を作る
自由診療の提供を増患につなげるためにも、チラシの配布や掲示物を作りましょう。自由診療の治療内容やその価格を明確に伝えることで、患者の不安を取り除くことができます。
また、自由診療が提供できる最新の治療法や美しい仕上がりなどをチラシに掲載したり配布したりすると、患者の興味を引くことが可能です。
SNSやホームページで自由診療を紹介する
SNSやホームページを活用して自由診療を紹介するのも有効な方法です。
SNSやホームページを活用する際は、具体的な治療内容や効果を分かりやすく記載しましょう。患者が自由診療を選択するメリットを理解できるように記載するのがおすすめです。
画像や動画を用いて実際の治療過程や結果を視覚的に示すと、より具体的なイメージを提供できます。
カウンセリングのみの来院も歓迎する
カウンセリングのみの来院も歓迎することが大切です。
自由診療費の大半は自己負担となります。患者は納得したうえで治療を受けたいと考えるはずです。カウンセリングのみの来院も歓迎すれば、患者は自由診療の理解を深められ安心して来院するでしょう。
見積書をすぐ出せるようにひな型を用意する
見積書をすぐ出せるように、ひな型を用意する必要があります。
自由診療を受けてもらうには、事前に料金の見積書を見せることが重要であるからです。カウンセリング時に見積書をすぐに出せるように、ひな型を事前に用意しておくことをおすすめします。
自由診療を提供する歯科医院に関するよくある質問
自由診療を提供する歯科医院に関するよくある質問は、以下の通りです。
- 自由診療と保険診療は併用できる?
疑問を解消できるように、詳しく回答します。
自由診療と保険診療は併用できる?
自由診療と保険診療の併用(いわゆる混合診療)は原則禁止されているため注意が必要です。
まとめ
ここまで、自由診療の概要や保険診療との違い、自由診療を提供するメリットなどを紹介しました。自由診療ではインプラント治療や予防歯科など、さまざまな治療の提供が可能です。
SNSやホームページなどを上手に利用することで、より多くの患者に選ばれる歯科を目指せます。当記事を参考に、自由診療の提供を検討してみてください。