
電子カルテシステムとは?導入を比較検討する際のポイントについて解説
近年、クリニック開業に際して電子カルテを導入するケースが増えており、その普及率は年々伸びています。
この記事では、電子カルテの現状とともに、その基本的な内容から、電子カルテを導入することで得られるメリットまで紹介します。この記事を読むと以下のことがわかります。
- 電子カルテシステムの種類 「オンプレミス型」と「クラウド型」
- 電子カルテシステムを比較検討する際のチェックポイント
目次[非表示]
- 1.電子カルテシステムの種類 「オンプレミス型」と「クラウド型」
- 2.電子カルテのシステムを比較検討する際のチェックポイント
- 2.1.レセコンとの棲み分け
- 2.2.システム・機器との連携範囲
- 2.3. OS・デバイスの利用制限
- 2.4.カルテ作成サポート機能
- 2.5. 文書作成・共有機能
- 2.6.サポート体制
- 3.まとめ
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電子カルテシステムの種類 「オンプレミス型」と「クラウド型」
日本で電子カルテが正式に認められたのは1999年。2015年に政府は、「2020年度までに、地域医療において中核的な役割を担うことが特に期待される400床以上の一般病院における電子カルテの全国普及率を90%に引き上げる」という目標を掲げており、実際に利用施設数は右肩上がりに増加しています。
主なクラウド型電子カルテシステム
- CLINICSカルテ(株式会社メドレー)
- CLIUS(クリアス)(株式会社Donuts)
- エムスリーデジカル(エムスリーデジカル株式会社)
- Dr.SimptyforORCA(三栄メディシス株式会社)
- きりんカルテ(PHC株式会社)
- Medicom-HRf(PHC株式会社)
電子カルテは、大きく、オンプレミス型とクラウド型との2種類に分かれています。
オンプレミス型 |
クラウド型 |
電子カルテのシステムを病院施設内で保有し、院内で完結するシステム 施設内に設置したサーバにデータを保存・管理 |
インターネットを利用して、クラウド業者が管理するネット上のサーバにデータを保存・管理するシステム インターネットに接続できる環境であれば、既存のパソコンやタブレットを活用して、システムを利用できる |
【メリット】 セキュリティの高さ 診療科別のカスタマイズが可能 診療科別のカスタマイズが可能なため、利用上の自由度が高い |
【メリット】 初期費用が抑えられる点 メンテナンスや更新作業が不要 導入の手間が少ない 診療情報にアクセスしやすい 他システム・機器と連携しやすい いざという時のバックアップになりうる データ自体はクラウド上に保存されているため、データが消失してしまう心配がない |
特徴は一長一短で、どちらが優れているとは言えません。しかし、投資できるコストなどを勘案すると、新規導入するクリニックであればクラウド型がおすすめです。
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電子カルテのシステムを比較検討する際のチェックポイント
実際に電子カルテのシステムを比較検討するときにチェックしてほしいポイントについて解説します。
これらのポイントを把握した上で電子カルテシステムを選ぶことで、しっかりチェックしていきましょう。
レセコンとの棲み分け
現在導入しているレセコンと連携できるか、レセコンも乗り変えるのであればデータ移行できるかは、電子カルテシステムの導入において非常に大切なポイントになります。
クリニック向けのレセコン一体型電子カルテなら「CLINICSカルテ(株式会社メドレー)」がおすすめです。システムによってレセコンを内蔵した「内包型(一体型)」は、医師がカルテの入力をすると、会計からレセプトまで、すべて一度の入力で解決できます。煩雑な操作が少なくなるため、患者さんを待たせる時間も少なくなるでしょう。
システム・機器との連携範囲
すでにクリニックで電子機器を導入している場合、電子カルテシステムと連携できるかどうかチェックしておきましょう。システムによっては同社製品としか連携できないものなど、連携が限られるものもあります。
「CLINICSカルテ(株式会社メドレー)」なら他のCLINICSシリーズを利用すれば、予約〜オンライン診療〜電子カルテ〜レセコンまで完結することができます。
OS・デバイスの利用制限
クラウド型電子カルテはネットを通じて利用しますが、システムによっては「Windowsのみ」「Apple社製品のみ」など利用が制限されることがあります。
こちらも前者同様、事前に利用できるかをチェックしておく必要があるでしょう。不安な場合はシステム会社に問い合わせるか、無料体験期間に試してみることをおすすめします。
カルテ作成サポート機能
電子カルテシステムの中には、カルテの作成をサポートしてくれる機能を有しているものがあります。
- 専用のペンとiPadを用いることで紙に書くような書き心地を実現しているもの
- 記載用テンプレートを事前登録することで、紙カルテと同様にハンコ感覚で使えるもの
- 使う処方・セット・SOAPをランキング形式で表示してくれるもの
など、電子カルテシステムによってさまざまな特色があります。実際に使用してみたり、現在導入しているクリニックに使用感を見せてもらったりして、自クリニックに適しているシステムを選んでくださいね。
文書作成・共有機能
クリニックでは、カルテ以外にも多くの文書を作成します。この文書管理や作成がドクターの手を煩わせ、負担を大きくしています。
電子カルテシステムのなかには文書様式や記載内容も簡単にテンプレート化できるものがあり、ドクターの作業をサポートしてくれます。電子カルテそのもののシステムでは決め兼ねる場合は、このようなプラスアルファのシステムで判断するのもおすすめです。
サポート体制
電子カルテの導入は、電子機器に慣れているスタッフやドクターがいたとしても多少手間取るもの。まして、ITの知識が薄いクリニックの場合は尚更でしょう。
電子カルテシステムを提供しているメーカーの中には、専任のスタッフがクリニックを定期訪問し、電子カルテの運用提案や操作のレクチャーを行ってくれるところもあります。
そのほか、遠隔操作や深夜対応など、どのようなサポートを取っているかはシステムによって変わります。プラスアルファの機能に加えて、こちらも要素として検討材料に入れてはいかがでしょうか。
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まとめ
今回は、電子カルテシステムの種類や選び方などを解説してきました。いまや電子カルテシステムは大病院のものではなく、中小規模のクリニックにも浸透してきています。
だからこそ、システム選びには慎重になりたいものです。今回紹介した基準を参考に、自クリニックに最適な電子カルテシステムを選択してください。