
【クリニック必見】ダブルチェックに潜む注意点とは?具体的な方法や有効性を徹底解説!
仕事をしていく中で、ミスがないかを確認するために行われる方法の一つが「ダブルチェック」です。医療機関は1つの小さなミスが致命的なミスになりかねません。
そのため、1回目で発覚しなかったミスを発見するために、複数回確認を行う「ダブルチェック」をルーティーン化している医療機関は多いでしょう。たとえダブルチェックをしていたとしてもミスが起こることはあります。
当記事では、ダブルチェックの方法や注意点、有効性を高めるポイントについて解説します。
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ダブルチェックの有効性
ダブルチェックを行うことで、1回目で気づかなかったミスを2回目で発見でき、損害を避ける効果があります。したがって、医療現場はもちろん、金銭の授受や経営面においても有効な方法です。
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ダブルチェックの7つの方法
ダブルチェックの方法は、主に以下の7つです。どのようなチェック方法があるのか、それぞれ詳しくみていきましょう。
1.1人連続型
「1人連続型」とは、1人で2回チェックする方法です。人手や時間の不足、人員にかけるコストがない場合に用いられます。
ただし、複数人で行う方法と比べて精度は落ちてしまうため、精度を高めたいのであれば、複数人でダブルチェックを行う方がよいでしょう。
2.1人時間差型
「1人時間差型」も1人連続型と同様、1人でチェックする方法です。とはいえ1人時間差型の場合、1回目と2回目の間に間隔を空けてチェックを行います。
時間を空けることで頭の中がリフレッシュされ、1回目では気づかなかったミスに気づける可能性が高まります。人員が足りないけれど、確認の精度を上げたい場合に有効な方法です。
3.1人双方向型
「1人双方向型」とは、1回目と2回目で違う視点からチェックを行うことです。医療現場で例えると、1回目は「処方箋から薬剤」の順で、2回目は順番を逆にして「薬剤から処方箋」の順でチェックします。
違う視点でチェックすることにより見え方が変わるため、1人でチェックする場合は1人双方向型に挑戦してみましょう。
4.2人連続型
「2人連続型」とは、2人で同じ手順を連続して確認する方法です。もっとも一般的なダブルチェックの方法であり「見る人が変わるとミスが見つかる」といわれています。
別の人がチェックする分、1人で2回チェックするよりも、見落としを減らせるのが特徴です。
5.2人連続双方向型
「2人連続双方向型」とは、1人目と2人目で違う視点から確認していく方法です。例えば、1人目は「AからB」の順番でチェックし、2人目は順番を逆にして「BからA」の順でチェックすることをいいます。
チェックする順番を変えると、1人目では気づかなかったミスを発見しやすいうえ、2人連続型と比べて精度が高まります。より完璧な仕上がりを求める際には、2人連続双方向型を採用しましょう。
6.クロスチェック
「クロスチェック」とは、1回目のチェックと異なる方法や観点でチェックすることです。医療現場で例えると、病院で処方された薬を薬局で受け取る場合、薬剤師は医師が書いた処方箋をもう1度チェックします。
医師とは違う薬剤師の目線でチェックすることで、ミスを発見できる確率が大幅に上がります。ただし、他のチェック方法と比べて時間やコストがかかると認識しておきましょう。
7.トリプルチェック
「トリプルチェック」とは、3人で1回ずつ確認していく方法です。ただし、ダブルチェックよりも人手が多く必要であるため、少ない人数で経営しているクリニックで取り入れるのは難しいかもしれません。
したがって、クリニックの状況やスタッフの人数に合わせて、より確実にチェックできる方法を考えることが大切です。
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ダブルチェックを行う際の6つの注意点
ダブルチェックを行っていてもミスが減らない場合、他に原因が潜んでいる場合があるかもしれません。ここでは、ダブルチェックを行う際の注意点を6つ紹介します。
どのような注意点があるのか、それぞれ詳しくみていきましょう。
1.集中力の低下
長時間作業を続けていると、集中力が低下してしまいます。
また、何日も勤務が続いていて休息が十分に取れていない場合も、集中力が低下してミスが起こりやすくなるため、特に注意が必要です。
2.お互いの過信
お互いにチェックを過信していることで、ミスにつながっていることが考えられます。
「他の人もチェックしているから大丈夫なはずだ」と、一人ひとりの責任感が低下しているのが原因かもしれません。ダブルチェックする際は、お互いに過信しないことがミスを見逃さないコツです。
3.チェック時間が足りない
与えられた時間が少ないと十分なチェックができないため、ミスが多くなりがちです。
「業務に追われている」「仕事が山積み」といった状況下だと確認不足となり、ミスに気づけない可能性が高くなります。チェック漏れを防止するためには、チェック時間を十分確保しておくことが大切です。
4.担当者のスキル不足
ダブルチェックであっても、チェックする担当者の知識や経験が不足していると、ミスを発見できません。定期的に異動があるクリニックや病院で多い傾向にあります。
例えば、異動してきた上司が業務を把握できていないまま部下の仕事をチェックする場合は、ミスしていることに気づいていないかもしれません。チェックが必要な業務は、知識や経験のある人が担当するようにしましょう。
5.慣れてチェックが甘い
新人と同様、業務に慣れてきた頃ミスが起こりやすいといわれています。気持ちに余裕が出てきた状態だと、緊張感が薄れミスしやすい傾向です。
「業務に慣れてきた」と感じたら、おさらいの意味も込めてより一層慎重に取り組みましょう。
6.ミスはないという思い込み
「この人だからミスはないだろう」といった思い込みでチェック思考が働かなくなり、ミスを発見できなくなります。「ミスはない」という目線でチェックしているため、目には入っているはずのミスがミスだと判断しにくくなるからです。
「人はミスするもの」という意識でチェックすれば、ミスを減らせるでしょう。
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ダブルチェックの有効性を高める3つのポイント
ダブルチェックの有効性を高めるポイントは、主に以下の3つです。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.ツールの導入
ツールを導入してダブルチェックすれば、ミスを回避できます。特におすすめなのが電子カルテです。
電子カルテは紙カルテのように文字が判別し辛いことが無く、看護師や事務員への指示の伝達ミスや転記ミスを回避できます。また、オーダー誤りや請求漏れも防ぐことが可能です。
さらに、投薬に関しても薬の名称や薬効から検索できるため、書き間違いによる医療事故を防止できます。重要情報の見落としを防ぐ機能があるツール導入は、医療現場における安全性を高めることができます。
2.ルールの策定・徹底
チェックを行う際にルールやマニュアルを作ることは、チェック項目の共通意識と正確性を高めるため非常に大切です。チェック方法が統一されていないと、チェックの精度に差が生じてしまいます。
指さしチェックやチェックリストを導入すれば、意識や集中力が高まります。また、ミスを減らすことにもつながるため、積極的に取り入れましょう。
3.ミスした原因の追究
ミスした場合、原因を分析することが大切です。よくある原因として確認不足や注意力不足がありますが、ミスが頻発する場合はそれ以外の原因が潜んでいるかもしれません。
同じミスを繰り返さないために、原因を細かく追求して対策を講じることが大切です。
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まとめ
損害を未然に防ぐためのダブルチェックですが、人数を増やせば良いというわけではありません。
チェック方法にはさまざまな種類があるため、ミスが起こった場合のリスクとチェック体制にかかるコストを踏まえて最適なチェック方法を選びましょう。
またツールを導入することで、今まで人が行っていた以上の正確性が期待できます。またツールの導入が難しい場合、ダブルチェックに個々の差が生じないようルールやマニュアルを作ることも大切です。